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諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【ネタバレなし】劇場版SAO見てきました。人工知能技術にこんな未来はあり得る?

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Sword Art Online News | ¡Escena final del “beso” entre Kirito & Asuna!...

面白かった!! ネタバレにならない範囲で触れておくと、劇場版SAO「オーディナル・スケール」でも第3期でも人工知能(Artificial Intelligence)が重要な役割を果たします。

おかげでこれまで投稿してきた「SAOの世界観におけるAIとは?」問題が再浮上…

SAO Exploding — I was invited by bandai Namco to an RPG-Event...

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 とりあえず、これまでのおさらい。
Sword Art Online — SAOInstagram

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①実は「トップダウン型AI」ボトムアップ型AI」なる用語の起源は第一世代AI・第二世代AIの時代まで遡る。

AIの開発手法はその初期から今日に至るまで2つの対立したアプローチがとられている。トップ・ダウン型とボトム・アップ型だ。

  • トップ・ダウン型はマーヴィン・ミンスキーを筆頭に、 脳の生理学構造をひとまず無視して、シンボルやルールで人工知能を作り上げようとするもの。

  • ボトム・アップ型はフランク・ローゼンブラットを筆頭に、神経構造を重視するもの。

これら2派は1960年代まで競い合ったが、神経構造モデルのパーセプトロンの限界が示されボトムアップ型は下火となる。それ以降1970年まではトップダウン方式全盛の時代だったが、「背景知識」や「フレーム問題」など根本的な問題を解決することはできなかった。

②こうしたアプローチが絶望的失敗に終わって学説としての終焉を迎えた1990年代…何故かSF小説の世界においてこの用語に新しい定義が吹き込まれる。

J.P.ホーガン「仮想空間計画(Realtime Interrupt、1995年3月、邦訳1999年)」

コリガンは続けた。
「いい かい、AIに対しては伝統的に二つのアプローチがあった。全体から細部へ(トップダウン)と基礎から全体へ(ボトムアップ)だ。トップダウンというのは、われわれが『 精神』と呼んでいるこの複雑な代物をすべて解明して、そいつを充分に細かいところまでコードに変えてプログラムを組もうとす やり方だ」。

顔の前で手をふっ た。

「 冗談 じゃ ない。たとえコードにする対象がわかっ ていたとしても、必要な作業 はでかすぎてとても手におえるもんじゃない」。

リリィの唇に奇妙な、半ば微笑みのようなものが浮かんでい た。が、自分の話に気を とられたコリガンはそれには気がつかなかった。彼は続けた。

「もう一つの方法のボトムアップは、進化させていけるような、単純な神経繊維に似た 構成を作ろうとするやり方だ。われわれが知能を発達させるのと同じだ。ここでぶつかる問題は、いざ模倣しようとするまで、動物の神経組織というものがどれほど効率良く できているかわからないことだ。この世界で最高の連中に十年の時間と五千万ドルつぎ込んでも、テレビカメラと脚をつけたコンピュータに歩かせることがせいぜいだ。そして平均的な一歳 児はその周りを駆け回れる――文字どおりだ よ。コンピュータという やつ は外界との相互作用はうまくはできないという、単純な事実があるん だ。何十億年もかけてそのために最適化されてはいないからね。自分たちだけの内部 世界でのほうがうまくやれる」
*「どうしてそうなった?」はまだ未解明。SAOは一応この定義を継承してるっぽい。ちなみに20世紀のAI物で21世紀のAI物にまでちゃんと足跡を継承し得たのって、J.P.ホーガン作品とSF作家にして数学者にして情報科学者のルディ・ラッカーくらいかも?
Rudy Rucker fan site: All is One

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③しかし実は同時期、人工知能研究の世界は全く次元の異なる パラダイム・シフトを迎えていた。要するに「人間の模倣」をすっぱり諦め「特定の問題解決能力に特化した数理(グループ)の開発」に専念する様になったのである。そしてその事によってようやく技術的行き詰まりが解消され「コグニティブ・コンピューティング(Cognitive Computing=認知計算)」の計算能力が実用レベルに到達したのだった。

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*「論理学(言語)は数学だった」「従ってコンピューターで計算可能である」なるアプローチが研鑽されつつ広まっていったのもこの時期。
数理論理学 - Wikipedia
Introduction to Mathematical Logic
論理学と自然言語
吉田夏彦「ラッセルの数理哲学と論理学」 - バートランド・ラッセルのページ
論理の理解と数理の理解:西田幾多郎の数学論
数理論理学、その研究の前線と計算機科学との関係

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④そして2010年代に入るとインターネット・トラフイックの爆発的急増(学習素材の充実)を背景として「機械学習(feature selection)」や「ディープ・ラーニング」といった技術が脚光を浴びる展開に。
*さらには量子コンピューター実用化によって演算能力が飛躍的に高まる可能性も指摘されている。カチカチ時を刻むデジタル時計に対して、秒針がヌメヌメ滑らかに動いていくアナログ時計のイメージ。

*その一方で「どんどん人間の思考様式解明というメインテーマから離れていく。あくまで邪道」と弾劾し続ける「ヒューマニズム(Humanism=人間中心主義)論」も相変わらず健在。最後に勝つのはどっち?

⑤こうした第三世代AIは、現段階では(設計者が(数理的基盤を有する)学習能力を特定の目的実現の為にチューニングしないと動かないことから)専用AIとかナロー(Narrow)AIに分類されている。自分が何を学習すべきかさえ自ら勝手に決めていく「汎用人工知能」の登場は、まだまだ先の事と考えられている。

⑥それでは第三世代以降のAIは一体何を切り捨ててしまったのか? 

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例えばそれまでは脳生理学との境界領域に「人間の人格と記憶の関係の検証」なんて分野も存在した。とはいえ現実は厳しく、21世紀に入ってやっと遂にエングラム(engrams=記憶の物理的実体)の存在が証明された程度。構造解析はまだ始まってすらいないのである。そしてその一方…
何故、記憶は正確では無いのか
「記憶の構造」について~その1 | AJPR(日本心理学愛好会)
「記憶の構造」について~その2 | AJPR(日本心理学愛好会)
気功と催眠術とノンバーバルヒプノ | AJPR(日本心理学愛好会)

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社会心理学との境界領域に存在した「人間関係と人格と記憶の関係」なんての分野も状況は同様。ネット検索をかけると「療法(Therapy)」の文字がズラズラと…

逆をいえば、この辺りがティモシー・リアリーいう「(コンピュータを使った)人間の脳の再プログラミング計画」と「(数理に基づく認識演算に過ぎない)ディープ・ラーニング」を隔てる境界線という事になる。

虎穴に入らずんば虎児を得ず」みたいな冒険部分も含め、中々興味深いトリミング(問題意識の切り取り方)になってます。「たかがラノベのくせに」以前に、同トリミンングの競合作品が国内外の他ジャンルを探しても存在しないという…
*その振る舞いのどこを取っても「汎用人工知能の完成形」にしか見えない「旧式のトップダウンAI」とか…もしかしたら本物の妖精さんみたいに(パパさんさえ騙す)ステルス機能を備えてるのかもしれない。
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*実は上掲の歴史全部を把握してないと何が進行中かすら飲み込めない某プロジェクトとか(もしかしたら、さらに「記憶屋ジョニー(Johnny Mnemonic)」のヤク中海豚さんも入ってる?)…ちなみにその手口なら(ステルス機能で隠れてる)最大の情報源を見逃してね? とにかく重要なのは「A/D変換されたソシオメトリー(Sociometry)+ディープ・ラーニング」なる構図においては(初代同様)ああいう「幽霊」の現れ方に相応のリアリティが存在するという事。

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あと一歩でも踏み込んだらネタバレになってしまいます。とりあえず、こうした予備知識を事前に仕入れた上で鑑賞に臨むと百倍楽しめる作品に仕上がってるという話…