諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

量子コンピューターは人類にどういう影響を与えそうなのか?

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量子コンピューターの仕組み自体はなんとなくわかります。

問題は「それが世界をどう変えていきそうなのか」見通せない辺り。

1920 年代、スイッチ一つで点く電球と電動モーターの音によって生産性向上の黄金時代が幕を開けた。それは米国人の生活を大きく変え、その後50年間、その勢いが減退することはなかった。

スタンフォードおよびオックスフォードの両大学で教鞭をとるデイビッドは、ハイテク革命は、業界を大変革し経済に広範な影響を与えたという意味で、電力の役割に似ていると指摘する。電力は当初、照明にしか利用されていなかったが、個々の電力モーターが機械や道具に組み込まれるようになると工場全体の構造が変わり、費用が大幅に削減された。電動モーターのお蔭で、複数階に分散していた工場生産がすべて同じ階で行えるようになり、高速かつ高性能の組立てラインが実現し、自動車会社の巨人フォードを筆頭に、無数の製造会社にそれが採用されていったのである。

蒸気機関が牽引した最初の産業革命では、生産性増加率は革命前の3倍になった。「生活水準が175年毎に倍増する時代から、60年毎に倍増する時代に突入した」とジョーダンはいう。また電力による第二次産業革命では、生活水準は25年間毎に倍増し始めた。

10. 演算速度が爆発的に上昇

通常のコンピューターに30桁の0と1の配列を与えれば、およそ10億通りの数値を扱うことができる。ただし各組み合わせを個別に扱わねばならないために、そのための時間とメモリも膨大なものとなる。

一方、量子コンピューターは10億通りの配列を同時に”見る”ことができるため、演算にかかる時間は劇的に短縮される。現在最高のスーパーコンピューターが数千年かけて行うような計算でも、ものの数秒で完了できてしまうのだ。

9. 新薬の開発

DNAシーケンス技術はコンピューターの演算能力向上の賜物だ。量子コンピューターの登場は、医療の分野でも新しい時代の到来を意味する。

人体のような複雑な器官において、薬剤は無数の反応を示す。無数とも言える分子レベルの遺伝的多様性に加え、薬剤の対象が1つではないために、その結果はとんでもない数に上る。

薬剤の相互作用に関連するあらゆる結果を検証し、最適な治療計画を立案できるのは量子コンピューターだけである。それが個人に対する個々の薬剤の効き目まで推測できるのは、DNAシーケンスの精度を上げ、たんぱく質の折りたたみについての理解を促進してくれるおかげだ。

8. 鉄壁のセキュリティ 

指数関数的に増大した処理能力と量子暗号によって、最も高度なハッキングですら破れないサイバー空間のセキュリティが実現するだろう。

アルスター大学のサイバーセキュリティの専門家ケビン・クランは、「量子コンピューティングは、機械学習クラウドコンピューティングを用いるデータ解析が利用される分野であれば、どこにでも応用可能」と説明する。データのパターンを探し、侵入を検出する量子コンピューターは、数百万手先にハッキングの”気配”を察知することができる。

7. 狡猾なハッキング

鉄壁のセキュリティを実現する演算能力はハッキングにも応用できる。現代最高の暗号技術は非常に難解な数学的問題を基礎としていることが多い。大きな数の因数分解を行うには、現代のコンピューターでは正解が出るまで1つ1つ試すしかないため、ハッカーにとっては最も厄介な問題である。

しかし量子コンピューターはあらゆる選択肢を同時に検証することが可能である。例えば、1つのRSA-768暗号(2つの素因数を持ち、768ビットの鍵を必要とするもの)を解くには数百台のコンピューターを走らせても2年はかかる。だが量子コンピューターなら1秒のさらに数分の1でそれをやってのける。

 6. 精密原子時計と物体検出

量子テクノロジーを採用する原子時計なら、超精密物体検出機を利用して、素晴らしい精度を実現できる。その検出機は重力・磁場・電場・力・動き・温度といった様々な現象のごくわずかな変化を感知し、時間として反映する(空間・物体・時間は密接に絡み合っている)。

高精度の検出機は地下に埋もれた物体や水中の潜水艦を発見する際にも役立つ。また車とそれ以外のものの区別する精度が向上するため、車の自動運転機能も大幅に改善されるだろう。

 5. 金融市場の進化

オプションの考えうるあらゆる”経路”をマップ化し、予測することは、現在のコンピューターでは手に余る。しかし量子コンピューターなら理論上は不適切な価格が付けられたストックオプションを判別し、市場が動く前に利益を確定することができる。

無論、この手の力は量子コンピューターを所有する者に都合のいいように市場を歪める。その代償を払うのは量子テクノロジーを手にすることができない個人投資家や企業だ。

 4. 人間の心をマップ化

心を理解しようと努める神経科学者は、脳が感覚データと入力を比較的予測可能な出力に変換することから、コンピューターの例えをよく利用する。ならば、コンピューターの仕組みを理解するうえでコンピューターを使う以上に優れた方法などあるだろうか?

神経科学者ケン・ヘイワース博士は、マウスの脳をマップ化するには1年から2年かかるだろうが、人間の脳をマップ化するのは既存の技術では不可能だろうと話している。ただし、量子コンピューターがあれば話は別だ。

3. 惑星の発見

NASAでは、量子プロセッサを20ミリケルビン絶対零度に近い)にまで冷却し、数十億ものデータを利用した非常に複雑な最適化問題を解こうと計画している。例えば、量子波の微細なゆらぎを利用して、遠方の目に見えない星々(あるいはブラックホール)が放つ微かな熱の差異を検出するといったことだ。
 
すでにNASA量子コンピューター技術の一般的な原理を用いて、安全で効率的な宇宙飛行を実現しようとしている。NASAはほぼ10年前にロボットを宇宙に送り込むミッションを計画する傾向にある。その目的は量子最適化を利用して、ミッション中の出来事をきわめて正確に予測することだ。それはロボットを利用した宇宙ミッションにおいて制約となるバッテリーの効率的な利用法の考案にも役立つ。 

2. 遺伝学

2003年にヒトゲノム計画が完了し、医学における新時代が到来した。ヒトゲノムを解明したことで、個人個人に最適な治療を考案できるようになったのだ。しかし人間のDNAの精妙さを理解しながらも、DNAがコードしているタンパク質についてはほとんど分かっていない。

量子コンピューターは、遺伝子がマップ化されたのと同じように、”タンパク質のマップ化”をすることができる。また原子レベルにおける複雑な分子の相互作用をモデル化することもできるだろう。この解析ができれば、現在では治療不能とされる病気の治療法が発見されるに違いない。

量子コンピューターの速度は、”量子ドット”という数ナノメートルしかない極小半導体クリスタルの利用と解析にも役立つ。量子ドットは現在、ガンの発見と治療に関する最先端の研究で利用されているものだ。

 1. 素材科学

量子コンピューターがあれば、分子が組み合わさったり、結晶化したりして新しい素材を形成する仕組みをマップ化することができる。これが新しい素材の誕生につながり、さらに新しい構造の作成にもつながるだろう。これはエネルギー・汚染管理・薬学の分野に影響する。

エンジニアがダムや飛行機を設計する際、まず最初に手がけるのが構造だ。しかし、それが分子や原子レベルになると直感に反する組み方をすることが多く、とてつもなく困難になる。新素材を探す化学者や物理学者の試みは、まるで信頼できる地図がないまま冒険の旅に出るようなものなのだ。

その信頼できる地図を与えてくれるのが、原子の相互作用を超高精度でシミュレートし、解析を行う量子コンピューターだ。これがやがてより効率的な新素材の開発につながる。すなわち、さらに優れた超伝導体・強力な磁石・エネルギー源などの開発が可能になるということだ。

とにかく「組合せ爆発」の回避能力が劇的に上がる事だけは間違いなさそう。だけど、それだけでは、あんまりSFマインドが刺激されないの…