諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

続・ナショナリズムの歴史外伝② 仁義なき貿易戦争の副産物だった「バブル時代」

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ヒュー・ジャックマンラッセル・クロウといった
オーストラリア出身の大物俳優の活躍が目立ちます。

 「マッドマックス」シリーズに主演したメル・ギブスンが「ハクソーリッジ(Hacksaw ridge、2016年)」を監督したりもしてますね。

これは「映画の天然色化が進行していく過程で、米国より人件費が安かった英国がカラー恐怖映画、日本がカラー特撮怪獣映画の輸出大国となった」歴史の流れの延長線上に現れた動きだったりします。

そういえばJ・R・R・トールキン指輪物語The Lord of the Rings)」シリーズの様なファンタジー大作の完全映画化を実現したのもまた「ニュージーランドの人件費と撮影費の安さ」だったのでした。


1970年代米国において完全アニメ化が試みられた事もありましたが予算不足で挫折。制作会社倒産が生んだ余波が日本の下請け会社「トップクラフト」の独立、すなわちスタジオ・ジブリ誕生だったりもする訳で。 

こういう方面の情報を集めていくと「農畜産物輸出国としてはライバル同士である)アメリカ人とメキシコ人とフランス人とオーストラリア人とカナダ人とニュージーランド人の仲の致命的悪さに否応無く巻き込まれてきた日本」という図式が浮かび上がってきたりもするものです。

小麦・小麦粉の商品知識

なぜなぜ小麦|日清製粉グループ

日本が最も小麦を輸入している国はアメリカで、輸入量の約3/5がアメリカです。2番目はカナダで輸入量の約1/5、3番目がオーストラリアで約1/5です。日本で食べている小麦粉は約85%が海外から輸入した小麦で作られています。日本は世界上位5カ国に入る小麦輸入国です。

明治に小麦粉の輸入が始まった当時、国産の小麦粉と区別する為にアメリカ産の小麦粉を「アメリカの粉」という意味合いで「メリケン粉」と呼んでいたのが由来とされています。

なお、メリケンとは、当時のアメリカの呼称。「米利堅」と書きます。英語を耳にする機会が少なかった時代です。Americanという言葉が、聞き慣れてい無い事もあり、メリケンと聞こえたのでしょう。アメリカに関連するものはメリケンを頭に付ける事が多く、今でもメリケンパークやメリケンサック、メリケン波止場などの言葉が残っていますね。

ちなみに、当時の日本の製粉は石臼を使ったもの。対して、大量生産&大量消費が始まっていた小麦大国アメリカは、すでに製粉の機械化が進んでいました。初めてアメリカ産の小麦粉を見た人達は、その粉の白さに衝撃を受けたそうですよ。

もくろみ通りならニュースで「本日、我が国の首相は訪乳致しました」なんて聞けたかも。

テレビニュースや新聞などで「首相、今年3度目の乳訪問」、「牛肉取引、乳と摩擦」という訳のわからない見出しがつけられたかもしれない。

GHQ占領時代から「(パンの材料である)小麦粉の日本への最大輸入国」として君臨してきた米国。そこでオーストラリア政府が思いついたのが「パンが食べさせられないなら、饂飩を食べさせればいいじゃない」戦略だった。かくして「メリケン粉はアメリカ産、うどん粉はオーストラリア産」という時代が到来。

天ぷらうどんはどこで作られているか、ご存じですか?もちろん、うどん屋さんには違いありませんが、その原材料は元をたどればほとんどが輸入です。

エビ、大豆は95%以上、そして小麦も85%を輸入に頼っています。特にうどんに使用されている小麦といえば圧倒的にASW(オーストラリアン・スタンダード・ホワイト)で、年間およそ100万tが輸入されています。

麺用粉の歩留り、つまり小麦からうどんに適した小麦粉がとれる割合はおよそ60%なので、これから約60万tの麺用粉が製粉されることになります。

一方、少し古くなりますが、平成18年度の統計調査によると、乾麺20.3万t、生うどん3.7万t、そしてゆでうどん21.7万t(全て小麦粉換算)が生産されていて、その合計45.7万tになります。この数字には、うどん専門店や飲食店などの小規模製造所での使用量は含まれていませんが、いずれにしてもASWがいかに麺用小麦の主役になっているかがおわかりいただけると思います。

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麻生太郎財務相は28日午前の閣議後会見で、冷凍牛肉の輸入量が超過したことを受けて、セーフガード(緊急輸入制限)を発動すると発表した。農産物の輸入を拡大するよう求めている米国の態度を硬化させる可能性があるが、日本はこれを機に環太平洋連携協定(TPP)への再加盟を促すとの見方もある。

財務相は、今回の発動について、輸入量が超過した場合に自動的に発動される法律に基づいた措置だとし、政府の裁量ではないと強調。主要輸出国の米国をはじめとした関係国に「丁寧な説明」をしていると述べ、「粛々と執行していくことになるが、要望を踏まえて、日米経済対話などを活用して議論することになる」と語った。

輸入冷凍牛肉へのセーフガードは、全世界からの輸入数量とEPA(経済連携協定)税率の適用を受けない輸入数量のいずれもが対前年度同期比117%以上増えた場合に発動され、現行の38.5%から50%へと引き上げられる。日本とEPAを結んでいる国からの輸入は対象外だ。今回の措置の対象期間は8月1日から2018年3月31日まで。

冷凍牛肉の主要対日輸出国は米国と豪州だ。日本とのEPAを締結している豪州は輸入数量が規定を超えても現行税率(27.2%)を維持できる。仮にTPPが発行していれば、16年12月に成立したTPP整備法が施行されていたため、今回の措置は回避できた。

みずほ総研の菅原淳一主席研究員は、10月にも開かれる第2回経済対話の議題設定をしている中での発動を、「タイミングが悪い。米国の態度を硬化させる」と分析する。「日本は今回の措置をテコに米国に対してTPPの普及を働きかける可能性もあるが、米国は関税の引き下げそのものを求めてくるだろう」との見通しを示した。

財務省によると、セーフガードの対象となるのは、冷蔵や生鮮も含む全輸入牛肉の2割程度。国産も合わせると総供給量の12%だ。干ばつの影響で豪州産の牛肉の価格が高止まりしていたことから、米国からの輸入が増加し、基準数量の超過につながった。EPA税率適用外の輸入3万7823トンのうち、米国産が2万8404トン、カナダが5096トン、ニュージーランドが3475トンだった。

まぁまさに「自分の側に非があると認めたら一族郎党まとめて滅ぼされても文句がいえなくなる」「何らかの形で勢力均衡を生み出す事だけが存続可能性を担保してくれる」大陸的思考様式を誰もが剥き出しにする恐るべき世界。農本主義の時代が(自らの既得権益を守り抜く為の)戦争で満ち溢れていたのは、ある意味当然の話だったのでした。

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冷戦時代、米国の田園地帯に満遍なく配置された核ミサイル基地に取材に向かった日本のテレビ番組クルーが、ただひたすら現地農民から追いかけ回され「日本人はもっと米国産の小麦や牛肉を食え!!」と諭され続けるシュールな情景を思い出しました。そういえば当時は日米貿易摩擦の渦中でもあったんですね。

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日米貿易摩擦の歴史

日米貿易摩擦の解決のためには、日米双方に努力する余地がある。これまで、 採られてきた対応は次の通りである。

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  • 輸出の自主規制…日本はこれまで繊維、鉄鋼、カラーテレビ、自動車などで自主規制を行ってきた。

  • 円高誘導(1985年)…1985年のプラザ合意でドル高是正(=円高誘導)が実施され、日本からの輸出にブレーキをかけようとした。1ドル=240円だった為替レートは、その後2年あまりの間に1ドル=120円になってしまった。これで輸出は止まるはずだったが…

  • 日本の内需拡大…日本の輸出が増える背景には、日本国内の内需不足があるとして、政府は公定歩合を2、5%まで引き下げ、未曾有の金融緩和政策をとったが、その結果「バブル」が発生してしまった。

  • 現地生産の展開…プラザ合意後、日本の自動車メーカーはアメリカでの現地生産・販売を本格的に始めた。そうすれば貿易統計上、日本の輸出は増えない。1993年、ついに現地生産台数が輸出台数を上回るようになった。
    自動車の海外現地生産と輸出入について

  • スーパー301条による報復措置(1988年)…アメリカは、1988年に包括通商・競争力強化法を成立させ、その301条には「不公正な貿易慣行によりアメリカの産業が損害を被った場合、適切な報復措置をとることができる」とした。これは事実上日本を狙い撃ちしたものであったが、WTO違反という指摘もなされた。

  • 日米構造協議(1989年)…プラザ合意後の円高でも、日本企業は乾いた雑巾をさらに絞るような努力を重ね輸出を増やしていった。これに業を煮やしたアメリカは、貿易摩擦対策の第2弾として日本の系列取引や、建設業界の入札などの閉鎖的な市場の開放を求めてきた。

  • 日米包括経済協議(1993年)…日米構造協議は1993年からは日米包括経済協議と改められ、より一層の規制緩和や市場開放を迫るようになった。1993年のウルグアイラウンドでは、コメの部分開放が始まったほか、2000年には大規模小売店舗法大店法)が廃止され トイザらスなどのアメリカ資本が日本に参入できるようになった。日本の経常収支黒字削減とアメリカの財政赤字削減というマクロ経済の協議がなされた。

そのほか、労働時間の短縮や、学校の週5日制導入なども、そもそもは貿易摩擦対策として出てきたことも知っておくべきであろう。その後、中国の台頭により米中貿易摩擦が深刻になると、日米貿易摩擦はいつのまにか問題視されなくなった。 

日本のリベラル層がこうした時代の展開から次第に置き去りにされる結果となったのは致し方のない事だったとしか言い様がありません。

  • (日米貿易摩擦調整の産物に過ぎなかった)バブル時代の生活を懐かしみ、その当時確立した生活の質の維持に執着し続けている。彼らの多くは「バブル時代」を「高度成長期を頑張り抜いた御褒美」と認識し、当時確立した生活の維持を「何人たりとも自分から奪う事を許されない生得権」と信じている様である。
    *まさにこの気分の有無が50代以上とそれ以下を隔てる心理障壁になっているとも。前者の信念は世界恐慌(1929年)に直面し「生活の質の崩壊の危機」に直面したドイツ人中産階層をヴァイマル政権否定とナチスの熱狂的支持に走らせた原動力となったし、後者も後者で一向に経済を回復させられないヴァイマル政権に愛想を尽かして次第にナチスを支持する様になっていったのだった

  • ミニマリストの立場から「食料自給率100%達成」を 叫ばずにはいられない。
    ミニマリスト…ここでは「アクアリウムの様な最低限のエコ環境実現のみを志向する」というニュアンスで用いてみた。「再鎖国主義」とほぼ同義だが、実際にはこの表現には真逆に「全てを輸入に頼る事で自らの規模を最低限に保とうとする立場」も含まれていたりする。

  • 人道主義的立場から一切の国際摩擦を嫌悪し、その事に立脚して「自分たちこそ世界最大の平和主義者」と自認している。

これだけ内的矛盾を鬱積させたら現実的な事が何も言えなくなるのも当然の話? 歴史上の先例に鑑みると、ある意味「武家政権台頭前夜の朝廷貴族」とか「フランス革命前夜の王侯貴族」辺りが抱えていた温情主義的、すなわち「自分だけは誰からも慕われたい」なる自己満足を主題の中心に据えた「金持ち支配者の人道主義的ジレンマそのもの。日本の「バブル時代」の「バブル」の語源は18世紀前半欧州における政治的経済的危機に由来し、英国は当時を国体一新で乗り切ったものの、フランスはそれに失敗し革命の勃発を許してしまった訳ですが、こうして全体像を俯瞰してみると当時とはまた違った側面が浮かび上がってくる様です?