諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【産業至上主義】【AKBCD不法投棄】「投機」と「投棄」の境界線は誰がどう引くのか?

これまで法律にこんな形で「事業に関する事者と国民の責務」が規定されているなんてちゃんとした形では知りませんでした。

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廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)

第二条の四(国民の責務) 国民は、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、廃棄物の減量その他その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。

第三条(事業者の責務) 事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。

2 事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物の再生利用等を行うことによりその減量に努めるとともに、物の製造、加工、販売等に際して、その製品、容器等が廃棄物となつた場合における処理の困難性についてあらかじめ自ら評価し、適正な処理が困難にならないような製品、容器等の開発を行うこと、その製品、容器等に係る廃棄物の適正な処理の方法についての情報を提供すること等により、その製品、容器等が廃棄物となつた場合においてその適正な処理が困難になることのないようにしなければならない。

3 事業者は、前二項に定めるもののほか、廃棄物の減量その他その適正な処理の確保等に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。

「廃棄物」とは、一言で言えば「汚物または不要物」ということです。占有者が自分で利用したり他人に有償で売却できないために不要となった固形状または液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染されたものを除く)を言います。逆に価値のあるもの、通常の社会生活で売買の対象になるものを「有価物」と言います。

「廃棄物」は更に「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類されます。法的には、事業活動によって生じた20種類の廃棄物を産業廃棄物として、それに該当しないものを一般廃棄物としております。

  1. 燃え殻…焼却残灰、石炭火力発電所などから発生する石炭がらなど
  2. 汚泥…工場廃水処理や物の製造工程などから排出される泥状のもの
  3. 廃油…かつ順油、洗浄用油などの不要になったもの
  4. 廃酸…酸性の廃液
  5. 廃アルカリアルカリ性の廃液
  6. 廃プラスチック類…合成樹脂くず、合成繊維くず、合成ゴムくずなどの合成高分子系化合物
  7. 紙くず…製紙造業、製本業などの特定業種、および工作物の新築、改築(増築を含む)または除去に伴って排出されるもの
  8. 木くず…木材製造業などの特定業種、および工作物の新築、改築(増築を含む)または除去に伴って排出されるもの
  9. 繊維くず…繊維工場、および工作物の新築、改築(増築を含む)または除去に伴って排出されるもの
  10. 動物性残さ…食品製造業などの特定の業種から排出されるもの
  11. ゴムくず…天然ゴムくず
  12. 金属くず…鉄、銅等の金属くず
  13. ガラス及び陶磁器くず…ガラスくず、耐火れんがくず、陶磁器くずなど
  14. 鉱さい…製鉄所の炉の残さいなど
  15. がれき類…工作物の除去に伴って生じたコンクリートの破片など
  16. 動物のふん尿…畜産農業から排出されるもの
  17. 動物の死体…畜産農業から排出されるもの
  18. ばいじん類…工場の排ガスを処理して得られるばいじん
  19. 上記の18種類の産業廃棄物を処分するために処理したもの…コンクリート固形化物など
  20. その他…前述した廃棄物、航行廃棄物(輸入された廃棄物のうち政令で定める船舶及び航空機の航行に伴い生ずるもの)、携帯廃棄物(本邦に入国する者が携帯する廃棄物のうち政令で定めるもの)を除く輸入された廃棄物
    *ちなみに紙くず、木くず、繊維くずでポリ塩化ビフェニル(PCB)に汚染されたものは、業種に限定されず産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)となる。

事業活動とは、製造業や建設業に限定されるものではなく、オフィス、商店等の商業活動や、水道事業、学校等の公共事業も含めた広義の概念となります。また、産業廃棄物には量的な規定がないので、個人事業主の事業規模が小さい者から排出される場合や、極めて微量な場合であっても、該当するものは産業廃棄物になります。つまり、「事業活動を伴わない産業廃棄物はない」ということになります。

 この問題を考えさせられる発端となったのがこの事件

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何かこれ「時空の歪みが臨界点を超えるとブラックホールが発生する事象」みたいな凄味がありますね。その現象を発生させる重要な契機となるのが「それはどの瞬間に有価物(価値のあるもの、通常の社会生活で売買の対象になるもの)でなくなるのか」という点。その意味ではまさにこの事件は産業至上主義時代(1960年代〜2010年代)の落とし子ともいえそうなのです。

  • かかる産業廃棄物は、もしもっと時間を経てから発見されたら「世界の事業史の一角を証明する歴史的遺物」として新たに有価物としての価値を獲得していた可能性があった。例えば「律令制導入期日本における習字木片や事務処理用媒体の紙への移行に伴って大量投棄された木簡」や「製鉄黎明期の鍛冶場跡から発見される鉄屎」の様に。
    *もしかしたら今回の事件は氷山の一角に過ぎず、実際にはその数百倍の規模で日本中で「歴史的遺物の生産」が進行しており、未来の歴史家は再発見されたそれの分析結果から「都心より地方の方が出土例が多く、これは偶然では有り得ない」「最も出土が多いのは都市近郊部で、ここに都会人と田舎者の境界線上に生きる人々固有のアイデンティティを認める事が出来る」といった結論に至る論文を執筆し、その内容が歴史教科書にも転載される事になるのかもしれない。明日のBig Dataは、今日君が生み出しているのだ?

    歴史学者の立場からは「各時代の事業活動の痕跡の抹消は歴史に対する犯罪」なんて指摘もなされている。実際、それぞれの時代における「事業」の実態を後世の人間が知る権利を妨げるのはアカデミニズム的にも人道的に許されない事なのかもしれない?

    *ところでGoogle検索は「アカデミニズム」を「赤デニミズム」と言い換えた末に「赤フェミニズムの誤入力ではありませんか?」と問い掛けてくるのである。囲碁の名人をも負かす(純粋に数学的アルゴリズムのみに立脚する)第三世代人工知能技術は、この次元においていかなる相関関係を「発見」してしまったのだろうか?

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    マルクス主義フェミニズム - Wikipedia

  • その一方で産廃法が制定された昭和45年(1970年)といったら1960年代後半の「(リカちゃん人形と怪獣ソフビ人形に象徴される)ビニール革命」に続く「(プラモデルのスケールモデルとしての精度向上に象徴される)プラスティック革命」が次第に本格化していく時期に該当する。

    *人々はそれまでの「(技術的制約がもたらした低解像度を背景とする)全時代的勧善懲悪観」に飽き足らなくなり「自分達の直感に見合う、より複雑怪奇な何か」を求める様になった。この過程で日本においては手塚治虫鉄腕アトム(1951年〜1968年)」や横山光輝鉄人28号(1956年〜1966年)に象徴される月刊少年誌文化が壊滅して少年向け漫画誌が台頭し「怪奇/超能力/オカルト/UFO/古代超文明/サイキック」への傾斜が加速するも、消費者側においてそうした志向が「(かえってその不条理性を喜ぶ)背伸びしたスノビズム」の領域を超えてくるのは1990年代も後半に入ってから。

    *1980年代後半までの日本人には「ゴミとして捨てられた何かが人類に報復を企てる」付喪神的恐怖が確実に存在したが、2000年代後半に入るとそうした「余分な感情そのもの」に対する積極的放棄が加速する。

  • ただしマスコミは、その立場上「商品供給側にも消費者側が産業廃棄物を不法投棄した場合連帯責任となる事」を絶対に問う事をしない。その事を我々日本人は1977年に発売され、その「悪魔VS天使」シリーズが1980年代から1990年代初頭にかけて大ブームを起こしたビックリマンチョコを通じて否応無く学ばされた筈である。
    *二点間を結ぶ最短距離が直線とならない場合、そこには認識場の時空間の歪みが発生している。ここでは「何か問題が生じたらマスコミが一斉に「全て消費者のせい」とキャンペーンを張る」現象が該当する。2011年におけるナインティナイン岡村隆史の「嫌なら見るな」発言に便乗し、とあるTVマンが匿名で「無料で番組を供給しているTV局は視聴者に対してでなくスポンサーに向けて番組を製作してる。だから自分達の意向が反映されない事に怒り狂う視聴者なんて(我々に心の平安をもたらす為にも)TVを見なくなって地上から一人残らず消え去ればいい」と発言したのは記憶に新しい。
    その一方で今日なおTVを視聴し続けている層は番組有償化に強い抵抗を示しており、両者は強い共依存関係にあるとも見て取れる。
    実は米国ビデオレンタル大手のNetflixもまた2011年7月に「レンタル料金値上げ」や「DVD郵送レンタル事業の別会社への移管」が消費者の反発を買ってしまい、ネット上でネガティブ・キャンペーンが繰り広げられて株価が300ドルから70ドルに暴落している。
    だがこうした動きはそもそも(Amazonなどのそれと激しい競合状態にあった)自作ドラマに回す制作費を稼ぎ出す為であり、ただひたすら質の高いドラマを供給し続ける事によって却ってユーザーの忠誠(Royalty)を高める事に成功。最近ではむしろサービス料金を値上げする都度「これは戦費調達。Netflixはまだまだどんどん打って出るぜ!!」と喜ばれるまでに至った。
    *欧米のミレニアル世代やZ世代は「我々が体験したいサービスを存続させ発展させる為には、我々が落とす金が製作者に届かねばならない」という意識が強く、だからこういう反応となる。
    かつてゲーテは「発狂した牛は、その視野狭窄から牧草地の真ん中で餓死したり、泉のほとりで喉の渇きの為に死ぬ」と言い習わした。どうやら日本のマスコミは完全にこのサイクルに没入してしまった様なのである。実際、最近のフジテレビ社長も「経営状態改善の為、これから益々人件費削減に取り組んでいく」と公式にコメントを出している。
    かくして「産業至上主義(1960年代〜2010年代?)」はそれまで鬱積させてきた矛盾が爆発して最終段階に突入したとも?

「日常の裂け目」あるいは「事象の地平線としての絶対他者」はこうしておもむろに姿を現すものなんですね。

「縁起の世界」と理論上直交する「絶対他者の世界」。具体的には以下の様な形で影響を与えてくる。

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  • 顕密対峙体制…インテリ層が掲げる「(グローバリズムに立脚する)瞑想に立脚する神秘主義」と、大衆側が掲げる「(リージョナリズムに立脚する)ルールの明確化要求」の対峙。

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  • パラダイムシフトについてのアンヴィバレントな感情の潜在…より具体的には「事象の地平線としての絶対他者」に対する「体制側による全否定」「(反体制派による反動としての礼賛をやスノビズムの対象化を契機とする)部分肯定と活用」「許容不可能な部分の切り捨て」というサイクルが観測される事が多い。

  • 「宗教次元」との関係性…ここでは、かかる不安定状況がもたらす実存不安に耐え切れず、現実対応能力を犠牲としたミニマルな思考様式に逃げ込む現象のみを指す。概ね党争を激化させ、多数の犠牲者を出す。

ある意味、本当に背景にあるのは「インテリ=ブルジョワ層」と「大衆=貧困層」の二分化なのかもしれない?

 さて日本のエンタテイメント業界は、かかる形での存続危機を乗り越える事が出来るのでしょうか?