諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

「ブレードランナー(1982年)」と「ブレードランナー2049(2017年)」の狭間における「エロゲー世代交代」

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ブレードランナーBlade Runner、1982年)」原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(Do Androids Dream of Electric Sheep?、 1968年)」に登場するレイチェルは自分を選ばない主人公に嫉妬して彼が最も大切にしている黒山羊を屋上から投げ落としてペシャンコにしてしまう。この定義においては「夫や恋人の鉄道模型や買い貯めたプラモデルやアニメDVDを平然と処分してしまう女」がレプリカントなのである。ところが映画版レイチェルは主人公が「俺に続いて言え。愛してる」と耳元で囁かれ、素直に「はい、愛しています」と答えてしまう様な受動的存在。そういう存在がこの世界においてはレプリカントという次第。
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*一方「ブレードランナー2049(Blade Runner 2049、2017年)」において主人公の「仮想上の恋人」の役割を演じるのは「ラブプラス的なるもの」を体現したクラウドAIのジョイ。彼女の振る舞いは紀元前後には既に成立していたとされる「高級遊女アルゴリズム」を予め知ってると、あまりにそれに忠実過ぎて泣けてくる。というか、間違いなく影のプロンプターは自ら「障害役」を買って出たラブさんだよね? 「弊社の商品をお買い上げいただきまして、まことに有難う御座いました」。

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それではリドリー・スコット監督映画「ブレードランナーBlade Runner、1982年)」とドゥニ・ヴィルヌーヴ監督映画「ブレードランナー2049(Blade Runner 2049、2017年)」の間には一体何があったと考えるべきなのでしょう?

調べていくと時代の谷間に思わぬ「黒歴史」が浮上してきます。 

http://girio.tumblr.com/post/25944681139/dmmのエロゲdl販売でpiaキャロットへようこそのページを見たらこの商品を買った人はこんな商

girio.tumblr.com

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一時期エロゲー界を席巻したこうした流れは「人生のFPS」といった最近のトレンドに逆らえずメインストリームからひっそりと脱落。作中にスマートフォンが登場するだけで「夢を壊すな!!」と苦情が来る高年齢対象の紙製エロ漫画の世界といっしょくたに「歴史の掃き溜め」送りにされる展開を迎えたと考えられているのです。

まずは出発点の設定。1980年代のコンピューターのイメージといったら、最初に念頭に浮かぶのが 吉田秋生BANANA FISH(1985年〜1994年、1994年6月号、8・9月号、1995年1月号にて番外編掲載)」におけるこの場面。 

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パソコンというよりメインフレームの端末。今日でいう「クラウド環境に全面依存した)シンクライアント」の御先祖筋? そして当時のイメージではCUIベース・コンソールによるアクセスが標準的イメージだったのです。

しかしながらアダルトビデオの存在がビデオデッキの普及に役立ったと言われる様に、アダルトゲームの存在はパソコンゲームの黎明期から突出していたのでした。

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①日本で最も古いアダルトゲームは、ハドソンソフトのミソラーメングループがシャープのMZ-80K/C用に1981年に発売した野球拳である。登場する女性はキャラクターグラフィックで描かれており、とても簡素なゲームではあったが、当時はこれが最先端のゲームであった。

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②やがてグラフィック機能を使用したアダルトゲームが発売されるようになる。1982 - 1983年(昭和57年 - 58年)にかけて、光栄マイコンシステム(現:コーエーテクモゲームス)、エニックス(現:スクウェア・エニックス)など後にコンシューマーゲームで名をはせるソフトメーカーから、PSK(パソコンショップ高知)・九十九電機のような現在のパソコンショップもアダルトゲームの制作・販売に参入し、より性的な内容に特化したソフトウェアの開発が進み、1983年には10本以上のアダルトゲームが発売された。

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③1980年代半ばからジャスト、チャンピオンソフト、キララなどのアダルトゲームの制作販売を専門とするソフトメーカーが現れ始めた。そして1985年(昭和60年)には現在のアダルトゲームの元祖といわれる『天使たちの午後』(ジャスト)が登場し、アダルトゲームにキャラクター性とストーリー性を盛り込むという形式の原型が生まれた。しかし、当時はまだゲームオーバーが存在したり、話の流れが一様であったりと、物語としては稚拙な面も存在した。

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④また、同時代にはこの他に脱衣麻雀に代表される「コンピューター版野球拳」のようなゲームもあり、ゲームの内容とは無関係に性的画像を表示させ、その一点のみをもってアダルトゲームに分類され、専用のコーナーに陳列されていた製品もみられる。このジャンルでは『雀豪ナイト』(1983年(昭和58年) 日本物産 )が、アーケードゲーム初の脱衣麻雀として登場し、「脱衣もの」というジャンルが確立された。

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  • 雀豪レディ(日本物産1983年)女性ではコズエ、マイ、サユリ、カオリ、ユウ、ヨウコの6人

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  • ナイトギャル(日本物産1984年)

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⑤この時代にはもう一つの画期があった。『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(1982年)』に登場するセイラ・マスの入浴シーンを映画館でカメラに収めているアニメファンの存在が知られ、これにビジネスとしてのヒントを得た日本初の商業用アダルトアニメくりいむレモン」シリーズの放映が始まったのである。そしてこの作品はオリコンビデオチャートに複数タイトルが同時ランクインするなどの大ヒットとなり、このジャンルを初めて一般認知させた(~1890年)

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⑥それまで一般社会においてアダルトゲームは特殊な再生媒体によるポルノ作品として認識され、その存在は「ほぼ無視ないし無名」という状態であった。このため業界共通の性的描写に関するガイドラインは存在せず、各企業の裁量に任されていたが、1986年(昭和61年)に刑法177条(強姦罪)からタイトルを取った『177』(マカダミアソフト=デービーソフトの一部門)が、草川昭三により国会で取り上げられた事により次第にアダルトゲームは問題視されるようになり、そして1988年(昭和63年)に起こった東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件や、それに端を発した有害コミック騒動によってポルノ業界そのものへの批判が強くなっていく。

177 (ゲーム) - Wikipedia

⑦1988年 - 1991年頃には、PC-9800シリーズが日本国内で販売されているPCハードウェアのシェアで圧倒的となり、16ビットパソコンの技術がある種の集大成を迎えた。

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1986年(昭和61年)発売のPC-9801VM21以降はグラフィック、効果音、記憶媒体の性能がそれ以前に比べ向上し、また事実上のOS統一などによる移植性の向上、製作に関する機器(スキャナ、グラフィックソフト)の値下がりなどにより、作り手側にとってゲームが製作しやすい環境となった。デジタル的だった色合いもアニメ的な色合いが出しやすくなった。そのためか製作本数が以前より増え、多種多様なアダルトゲームが販売されるが、その中で一部の作品が過激化し始める。そして1991年に中学生がアダルトゲームを万引きしたことにより業界への非難が高まり、制作企業の社長がわいせつ図画販売目的所持で逮捕される事件(沙織事件)が起きた。こうしたことから、業界による自主規制団体が立ち上げられることとなり、翌1992年にコンピュータソフトウェア倫理機構が設立された。

⑧こうした逆風の中で非アダルトの美少女ゲームプリンセスメーカー』(1991年、ガイナックス)と『卒業 ~Graduation~』(1992年、ジャパンホームビデオ)が登場したことで、パソコンゲーム育成シミュレーションゲームという新たなジャンルが加わり「美少女が題材でも面白いゲームが作れる」・「CGでもマンガ・アニメに劣らない魅力的な美少女が表現できる」ことが提示され、このことがアダルトゲームにも大きな変化をもたらした。

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そうした状況下で頭角を現したのがエルフで、1992年12月にリリースされた『同級生』は10万本を越えるベストセラーとなった。この作品は当初シミュレーションゲームの要素を取り入れたナンパゲームとして企画されていたが、各ヒロインに個性を与え、Hシーンに至るまでの恋愛ドラマを盛り込んだ結果、それまでのアダルトゲームのイメージを覆す恋愛ゲームとして評価されたのである。

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そして『同級生』のドラマ性を参考にして開発された非アダルトの美少女ゲームときめきメモリアル ~forever with you~』(1994年、コナミ)が家庭用ゲーム機市場にて大ヒットしたことにより、コンピュータゲームにおいて美少女ゲームが次第に市場に認知され、その中でアダルトなシーンまで踏み込むものとしてアダルトゲームが相対的に知られるようになった。

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同級生 (エルフ1992年) - Wikipedia

1994年に発売された恋愛シミュレーションゲームの『ときめきメモリアル』との相乗効果もあって恋愛ゲーム市場を一気にブレイクさせた。空前の大ヒットとなりエルフの代表取締役シナリオライター蛭田昌人を一躍アダルトゲーム業界におけるトップの座に押し上げる。

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しかしそのヒットを喜ぶ一方でエルフ=恋愛・純愛というイメージ定着に内心辟易しており(後に「『同級生』での自分はええかっこしいだった」と述懐)、「もっと自分が心の底から作りたいギトギトですごくHかつスケベなゲーム」をコンセプトに次回作「河原崎家の一族」に取り組んだ。

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その一方でより恋愛物語色を強めた後継作『同級生2』(1994年)の登場によって以降のアダルトゲームはセックス描写を含む恋愛物語要素やシナリオを重視した、選択肢とイラストが付いた読み物とでも言うようなトレンドに傾いていく。

河原崎家の一族(エルフ1993年) - Wikipedia

当時ブランドイメージが固まっていなかったシルキーズ用に開発した「ギトギトですごくHかつスケベなゲーム(シナリオライター蛭田昌人談)」。プレイヤーは洋館に住み込み使用人のアルバイトにやってきた主人公となり、館で起こる淫靡かつ衝撃的な出来事に決断を下しながら物語を進めてゆく。ユーザーはそのグラフィックの流麗さやマルチシナリオのもたらす臨場感を高く評価する一方「もっとストーリー性を持たせたらどうか」という意見を多く寄せた。これを参考に開発されたのが次回作「野々村病院の人々」となる。

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プレイヤーの選択によって異なる物語と結末が訪れるマルチシナリオ・マルチエンディング形式のゲーム『弟切草』(1992年、チュンソフト)がスーパーファミコンで発売されヒットした影響で生み出された。
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本作がアダルトゲームにおけるマルチシナリオの元祖のように言われることがあるが、本作の8年前の1985年に発売された『天使たちの午後III 〜リボン〜』(JUST)でマルチエンディングは既に実装されている。マルチシナリオ・マルチエンディングにしても、本作の5か月前の1993年7月9日に発売された『奈緒美 〜美少女たちの館〜』(フェアリーテール RED-ZONE)が採用しており、元祖は誤りである。

野々村病院の人々(エルフ1994年)

プレーヤーが探偵となり事件を解決していく、いわゆる推理物アドベンチャーゲームに分類されるが、『河原崎家の一族』に次いで採用したマルチシナリオを活かした、場面における判断に重点を置いている。

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エンディングが19から11に減少した一方、選択肢は2択から3択に増え、難度は高くなっている。『河原崎家の一族』に次ぐヒット(本作のDMM版以前の累計売上本数はDMMの公称数値で約40万本)となり、当時のユーザーにおける純愛以外の需要の高さを物語っている。この2作品のヒットで自信を付けた蛭田昌人は、エルフでも「同級生2」の次に愛とも萌えとも無関係な凌辱物『遺作』をリリースする事となった。

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また、本作はエルフやシルキーズでは初めて成人指定のまま家庭用ゲーム機に移植された。アメリカの成人指定基準X指定に基き、修正を最低限に留めたセガサターン版がそれである。

遺作 (エルフ1995年) - Wikipedia

伊頭家シリーズ(またはおやぢシリーズ)の第1作で、伊頭家の長男遺作が登場する、鬼畜系アドベンチャーゲームの先駆け的作品。ただし本作はシリーズの後の作品とは異なり、タイトルにもなっている人物「遺作」は主人公ではなく、いわゆる敵キャラクターとしての登場である。

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プレイヤーは主人公の小暮健太となり、仲間達との会話や校舎内の散策で入手したアイテムを使うことによって行動範囲を広げ、桜蘭学園の旧校舎に閉じ込められた状況からの脱出を目指す。薄暗い校舎の中を移動するホラーゲームや、アイテムを探しながら校舎から脱出する脱出ゲームに分類される。途中の会話の内容や行動によっては仲間が行方不明になることがあり、その場合は通常発見するアイテムの他に遺作が行方不明になったヒロインを陵辱しているシーンを収めたビデオテープが落ちていることがある。全員揃っての脱出を目指す他に、陵辱シーンのテープを集めるという楽しみ方も存在する。途中、手がかりとして「メモ」を読む場面があり、その時に読むための「紙のメモ」がパッケージ内に同梱されていた。手がかりをわざわざ紙媒体で添付する点には、PC-9801版発売当時に盛んだったソフトのレンタル/擬似レンタルへの対抗策が反映されている。1997年にはこの作品を原作としてピンクパイナップルより18禁OVAも発売された。

Piaキャロットへようこそ!!(カクテル・ソフト1996年) - Wikipedia

ファミリーレストランPiaキャロット』でアルバイトをしながら、ともに働く女性店員や客の女性と仲良くなることが目的の18禁(一部を除く)恋愛アドベンチャーゲーム+恋愛シミュレーションゲームのシリーズ第一作。

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ゲームシステムは『ときめきメモリアル』の簡易・縮小版とでもいうものであったが、美しさ・エロさよりもかわいらしさを徹底して追求したキャラクター作りと等身大のラブストーリーが話題を呼び、翌1997年に発売された続編『Pia♥キャロットへようこそ!!2』は10万本以上を売り上げる大ヒット作となった。この作品の人気は後に秋葉原から始まったオタク文化の代名詞的存在、「メイド喫茶コスプレ喫茶」のアイディア母体にもなった。3作目が2001年に発売されている。ゲームを原作にOVAが発売されるまでに至る人気作となり、2002年には18禁ゲーム原作作品としては初めて劇場アニメ化された。

そしてテレビアニメ「美少女戦士セーラームーン(1992年〜1996年)」「新世紀エヴァンゲリオン(1995年)」CLAMPカードキャプターさくら(1996年〜2000年)」の大ヒットがいわゆる「オタク」と呼ばれる層の漫画・アニメ市場を拡大した結果、アダルトゲーム市場もその流れに乗る形で発展。オタク文化の一翼を担う事となり、メディアミックスも活発となり、純粋に性的興奮を目的としたアダルトビデオと異なる道を進むようになるのです。

*国際SNS上の関心空間に滞留する匿名女子アカウントは、ここで「頼れる仮想キャラが現れたら依存してしまうのは男性だけではないよ」と宣言したCLAMPちょびっツ(2000年〜2002年、アニメ化2002年)」や虚構と現実の関係について「物語を語る側と語られる側の対峙」という側面から迫った「プリンセスチュチュ(Princess Tutu、2002年)」との連続性について熱く語る。彼女らにとってそれは「ちょびっツ」アニメ版にも参画した片渕須直監督作品「アリーテ姫(2001年)」「BLACK LAGOON(2006年〜2011年)」や「(フェミニズム研究家が脚本に参画した)マッドマックス 怒りのデス・ロード (2015年)」「ローガン(2017年)」同様に自己アイデンティティ形成の重要な部品となっているのである。まさしくこれが「女オタク文化」分岐の歴史?

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  • ゲーム性をばっさりと切り捨て、ビジュアルとストーリー、そして音楽を重視した「ビジュアルノベル」と呼ばれる形式の作品が出るのもこの頃で、1996年、Leafは『弟切草』を参考にビジュアルノベル第一作 『雫』を制作、続いて同じコンセプトの『痕』を同年発売すると(インターネットが普及していない時代であったが)パソコン通信や口コミで評判が広まりヒットし、ストーリー重視の流れがアダルトゲーム業界に定着した。翌1997年に発売された『To Heart』は、日常が舞台の恋愛ゲームとしてアダルトゲームの枠を飛び越え、家庭用ゲーム機への移植・アニメ化・漫画化などのメディアミックスが図られた。プレイヤーの好みのキャラクターを用意するため、幼馴染・活発・無口・外国人などの定型的なキャラクター作りの先駆けでもある。

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  • Leafとは別の方向でストーリー重視を打ち出して成功したのが『ONE 〜輝く季節へ〜』(1998年、Tactics)で、ラブストーリーに感動できる要素と泣ける要素を盛り込み、それを音楽によって高める演出の秀逸さで人気を集めた。この向きは、のちに同作の製作スタッフの一部がビジュアルアーツに移り旗揚げした新ブランドKeyの第一作『Kanon』(1999年)、第二作『AIR』(2000年)が立て続けに大ヒットしたことにより、「泣きゲー」というカテゴリを確立するに至ったのである。

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こうして『Pia♥キャロットへようこそ!!』『To Heart』『Kanon』の三作品が大ヒットした事はコミックマーケットを中心とした同人・コスプレイヤー達の興味を引き、ここから女性ユーザーの獲得に成功、アダルトゲームがアダルト・ポルノ業界で異色の存在となって行くきっかけになると共に、業界に恋愛ゲーム主流のトレンドをつくりだした。そして2000年代に入ると漫画・アニメに次ぐキャラクター産業としての色彩を帯びるようになり、主題歌を歌う歌手がアルバムを発売したり、テレビアニメ・漫画・ラジオ・カードゲームなど他の業界でも、アダルトゲームを元にした商品が製作されるようになる。また、姫屋ソフト、Studio e.go!など一部メーカーは、アメリカ、台湾等日本国外の市場への進出を意識するようになった。

その一方で「エロゲー業界老舗」筋は…

臭作(エルフ1998年) - Wikipedia

「伊頭家シリーズ(またはおやぢシリーズ)」第2作目に当たる18禁アドベンチャーゲーム。前作『遺作』と異なり「臭作」は主人公としての登場であり、またこのゲームを原作にしたOVAも数作リリースされた。2001年10月26日にはシナリオを一部追加したDVD-ROM版も発売されている。

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名門音楽学校である粛正音楽学院の女子寮へ偽管理人としてもぐり込むことに成功した鬼畜男・臭作が、学院の女教師に自分の身元が発覚しそうになったのをきっかけに、7人の女子寮生をターゲットとした「たくさん写真を撮って女の子を脅しちゃうぞ、作戦」を実行に移し、また女教師も睡眠薬を入れて監禁し、計8人の女を陵辱することを目論む。ゲームの期間は土曜の午後5時から月曜の午前5時までの36時間。1時間ごとに臭作の行動を15分単位で4回分設定する「O・Y・G・S」(おやぢ四段積みシステム)と称するシステムが採用されている。デジタルカメラ又はデジタルビデオを寮の特定の場所にセットし、媚薬(どんな淑女でも食べると股から分泌物があふれるという強力なもので、食事に入れることで性的興奮が起こさせる)を仕込んだりしながら寮の女生徒を盗撮し、弱みとなるシーンの撮影に成功すればそれをネタに脅迫し、それ以降は自由に陵辱可能となる。ただし、弱みとなるシーンの撮影が不十分なままだと脅迫しても逆に誰かに相談されてしまいゲームオーバー。またカメラの設置と撤去は、その場所に他の誰かがいないときにしか行えず、先述の通りカメラやビデオが作動する時間はかなり短いため、女生徒達の行動パターンを把握して、的確に弱みとなる画像を撮影するのが攻略の鍵となる。本作のヒット以降、同様に「盗撮して陵辱」という内容のアダルトゲームは多数発売されたが、ここまで手間隙をかけてスケジュールを管理しているゲームは本作のみであった。

夜勤病棟(Night Shift Nurses)シリーズ(1999年~) - Wikipedia

1993年に株式会社エルフより阿比留壽浩と一部スタッフが独立して設立した株式会社ミンクが制作した陵辱系アダルトゲームシリーズにして代表作。

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1作目では聖ユリアンナ病院の産婦人科の医者比良坂竜二が医院長成美の依頼で聖ユリアンナ病院のナースを調教する。システム的には「主人公は心の性根が腐った変態だがエリートでイケメン(SMプレイはリアル目)」「ゲーム内容自体は医師である主人公が病院内を移動して会話して看護婦であるヒロイン達の好感度を上げつつ一気に落として丸め込む恋愛アドベンチャーの変形(作業ゲーの雰囲気あり)」という辺りがエルフ作品との差別点。

鬼作(エルフ2001年) - Wikipedia

「伊頭家シリーズ(または『おやぢシリーズ』)」第3作目に当たる18禁アドベンチャーゲーム。前作の『臭作』と同様、鬼作は主人公としての登場となる。代表取締役の座を辞して、1クリエイターに戻った蛭田昌人が世に送り出した作品。恋愛の要素は無く、盗撮による脅迫と凌辱シーンが中心となっている。「臭作」が「隠しカメラ類を駆使した罠を張る」のに対して、本作ではさりげなくつかんだチャンスによる盗撮と、ヒロインの後ろめたい秘密と弱みを探り当てて脅迫するのに重きを置いた。また、管理人の他に営業マンとして功績を挙げる要素があり、単純にシナリオの選択肢を潰すだけでは、エンディングという流れにならない。1990年代後半からアダルトゲームの主流を占める様になった泣きゲーを中心とする純愛系を尻目に年間10万本のセールスを記録する大ヒット作となった。

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2001年9月28日にDVD版がリリースされ、2011年4月28日にアニメーションなどを追加した『鬼作 アニメーション追加完全版』がDMMから独占販売されている。また2002年から2005年にかけてゲームを原作にした18禁OVAも発売された。

次兄臭作の死亡を新聞で知った伊頭家末弟の鬼作は、自分を能無しと蔑んでいた兄たちに「オレは兄貴たちのようにはならねぇ」と誓う。そんな鬼作が新聞の下に目を落とすと、杉本製薬社員寮の臨時住み込み管理人の募集の広告が載っていた。これこそ天佑と思った鬼作は早速応募し、面接官から渋い顔をされたものの採用される。こうして鬼作は、杉本製薬とそれを取り巻く人たちを己の鬼畜の美学を完遂させる生贄として付け狙うのであった。

  • エルフのこういった展開は機械式警備による全域網羅を前提とする 「日本式警備保障システム」のコモディティ化を背景に広まっていったという点でも特筆に値する。要するに「監視/盗撮カメラの視点」が当時のエロティックな妄想に浸透していった時代…
    *ある意味「男は陵辱の一部始終を見届けながらその現場に居合わせない機械に成り果てたいのだ」という事なのだと思われる。
  • 竹宮恵子が「女性達に安全にエロティズムを楽しむのに都合の良い仮面を与える結果を産んだ」と語る「腐女子/貴腐人」概念の成立過程にも「自分を(安全な)観察者の立場に置きたい」願望が垣間見えるが、いずれにせよこのシステムにはそもそも一度確立するとあとはエスカレートし続けるしかない側面が存在する。

    DRAMAtical Murder(Nitro+CHiRAL/2012年〜) - Wikipedia

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  • 多くの分析者がこうした動きの始点を「日本におけるTV放送開始(1953年)」「東京オリンピック開催(1964年)を契機とするTVでのスポーツ観戦習慣の定着」「スポ魂ブーム(1960年代後半〜1970年代)」と指摘する。確かにTV画像のコモディティ化には「壮絶な勝負をこの目で見たい」なる願望と「自分がそんな勝負を強要されるのは嫌だ」なる自意識を切り離し、前者の無限エスカレートを許す環境を準備した側面が存在した。
    *こうした要素は既にK.W.ジーター K・W・ジーター「Dr. Adder(執筆1974年頃、刊行1984年)」における(深層心理分析装置ADDRの解析が生み出す)肢体切断娼婦という設定に見受けられる。

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  • ここで興味深いのが1960年代から1990年代にかけてが伝統的権威主義の衰退期にも該当しているという事。

    新井詳「中性風呂へようこそ(2007年)」より

    どうして父親は娘から嫌われるのか?

    ①昭和型マチズモ
    *1978年当時の子供達の憧れはTVや漫画の不良で、みんな真似してた。子供にとって大人とは「何をしても痛がらない存在」で、虐め方も「言葉・力・人数の統合芸術的虐め」。「今の方が精神を傷付ける言葉を使うので昔より過酷」というが、当時は至る所で喧嘩が行われて鋳たので目立たなかっただけ。「子供は喧嘩するもの」と思われていた。

    • 男も女も「(不潔さ、ペチャパイといった)性別的弱点」をモロ出しにするのが「人間味溢れる演出」として流行。
    • 中性的な人やオカマを酷く嫌う。オカマは大抵不細工に描かれ、迫られて「ギャー」というギャグが頻発。
    • 美形でお洒落な男は大抵気障で鼻持ちならない役。

    ②バブル世代特有の(トレンディドラマ的)「男の幸せ」「女の幸せ」のくっきりしたキャラ分け。
    *「そんなに男が女より強くて偉くて選ぶ権利がある世界の女ってすっごくつまらない」「なら男になった方がマシ」とか言い出す

    • 恋愛決め付け論「女の人生は男で決まる。御前も何時かいい男をみつけて可愛がってもらうんだぞ」
    • 美男に否定的「ヒョロクテ弱そうな男だ。女みたい」
    • 処女崇拝「(飯島愛を指して)こんな風になったらオシマイだぞ! 傷モノになるなよ!」
    • 母づてに聞かされる「新婚早々、浮気されて苦労したのよ。お父さんもなかなかやるでしょ?」
    • ホモやオカマを極端に嫌う(これ男? 気持ち悪っ!!)
    • 役割決定論「ボタンつける練習するか? 将来彼氏につける練習に…」

    要するにどちらも1960年代までは確実に全国規模で根を張っていた(家父長権威主義を含む)戦前既存秩序の残滓。1990年代以降には通用しない。

    *まさしくとんねるずの「保毛尾田保毛男」が画期的なキャラから純粋な嫌悪対象に凋落して行くプロセスでもあった。

  • 当時は女性漫画の世界においても過激な(しかも権威主義的で残酷さに満ちた)性描写で満ちたレディースコミックがさらに暴走して、その後あたかも何かを蕩尽し尽くしたかの様に沈静化していく過程が存在した。当時の課題は要するに「権威主義とエロティズムの分離」であり、男女共相応の瘡蓋(かさぶた)を必要としたという事かもしれない。

    レディースコミック - Wikipedia

    元祖は1979年創刊の『Be in LOVE』(講談社)であるとされる。 1981年にはFor Lady(小学館)が創刊されるなど、1980年代前半くらいに、少女漫画の読者層よりも上の年齢を対象とする女性漫画が急拡大してジャンルとして定着した[2]。その中で文芸的に評価される作品も生まれる一方、性描写を主眼とする作品が1980年代後半から現れはじめた。

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    1980年代のレディースコミックの大半は物語の中で性行為自体は行われていても、具体的な描写は伴わずに前後だけを描いてほのめかすだけのものが多かったが、それまで少女漫画を発行したことのない出版社(女性週刊誌や成人漫画を発行していた出版社が多い)も参入し、大手出版社からの雑誌と差別化するため性描写を激化させた。それにより、男性雑誌がレディースコミックを「過激な性描写を含む女性向けの漫画誌がある」と過剰な取り上げ方をした結果、そのようなイメージを排斥するため大手出版社の雑誌は性描写をなるべく行わない方向に舵をきった反面、性描写を売りにしていた雑誌は積極的にポルノとしての面を強調するようになり、それが現在の(過激な性描写を含む女性向け漫画という意味での)レディコミの流れとなった。

    上記の過程で内容が二極化した頃には、表紙が写真のものは性的なもの、漫画家のイラストのものはソフトなものという棲み分けも見られた。そうした過渡期を経て、現在では別個のジャンルとして確立している。女性漫画でも性描写自体はそれほど珍しい物ではないが、男女性器の直接描写の有無によって両者は区別される。

    本来は少女漫画の読者層より上の世代の為の女性漫画であったものが、性描写の過激さが行き詰まり、このジャンル自体が早々に閉塞してしまったとされる。なお、大人の女性向け漫画である本ジャンルと少女漫画の間を埋める大人の女性向け少女漫画として、1990年代にヤング・レディースというジャンルが生まれている。

    作中の女性人物が、強姦されたり緊縛されるなどマゾヒスティックな立場におかれることが多いが、漫画評論家の藤本由香里によれば「女性が自分から異性を求めるのははしたない」という規範が存在するため、男性に強制されるという形で性行為を描く必要があるという。

    また、レディコミ専門の編集プロダクションも存在している。

  • そういえばサド侯爵のサディズムは伝統的貴族主義と(自らの性癖を世間に何とか認めさせようとする彼なりのマーケティング戦略に基づく)「生物機械論的生理学今でいうと「戸塚ヨットスクール」の校長が主張した「人間の頭は叩かれれば叩かれるほどドパーミンが分泌されて回転が良くなる」みたいなトンデモ理論)」や「マルサス人口論に立脚する間引き論これまた王侯貴族や聖職者にはフランス王統ブルボン家神聖ローマ帝国皇統ハプスブルグ家が歴史的和平「外交革命」を締結して戦争の種が尽きた結果発生した人口過剰問題に対応するノブリスオブリージュを有するというトンデモ理論)」の混合物だった。当時から既に「権威主義の退潮」自体は始まっていたから他の要素の導入に踏切らざるを得なくなり、むしろその部分だけが(ボードレールフローベールに再発見される形で)後世に影響を与えたとも。

⑨しかし2000年代に入ると技術革新を背景に同人エロゲー筋で新たな動きが現れる。

  • 2000年冬に同人誌即売会コミックマーケットに登場したオリジナル同人アダルトゲーム『月姫』(TYPE-MOON)と、2002年夏に登場したオリジナル非アダルト同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』(07th Expansion)がともに10万本以上の大ヒットとなって同人原作作品ながらも事実上の商業化とメディアミックス展開を果たし、業界に大きな影響を与え、前後して多くの同人サークルが商業ブランドに改組された。

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  • その一方で1990年代後半から拡大した「泣きゲー」とは正反対に、愛憎・嫉妬・すれ違い・失恋・修羅場といった恋愛における「負」の部分を描いた作品が出始めたのがこの時期である。女性向けの昼ドラもさながらのドロドロの三角関係を描き出した『君が望む永遠』(2001年、 アージュ)は「鬱ゲー」というジャンルを開拓した。

    君が望む永遠』(2001年、 アージュ

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    『神無ノ鳥』(2002年11月にすたじおみりす teamL←→R)

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  • また純愛系ではソフ倫の規制強化を逆手に取るように、義妹・幼馴染・いとこ(主に従兄妹)をメインヒロインに据えた作品で多くの話題作が出た。その中で『みずいろ』(2001年、ねこねこソフト)、『D.C.ダ・カーポ〜』(2002年、CIRCUS)が相次いでヒットした。
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そして2000年代後半に入るとエロゲー業界は基本的に衰退スパイラルに突入し、アニメ漫画GAME業界への影響力を喪失していく。そうした時代にアージュが「君が望む永遠」の世界観を継承する形で送り出した並行世界物「マブラヴ・シリーズ(2003年〜)」は、諫山創進撃の巨人(2009年〜)」に影響を与えたとも。

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マブラヴ(Muv-Luv) - Wikipedia

âgeが製作した青春恋愛アドベンチャーゲーム、およびこれを原作とするメディアミックス作品群の総称。 本作CD版はアージュメディア倫理協会メディ倫、現コンテンツ・ソフト協同組合)に加盟後初の作品であり、メディ倫におけるアダルトゲーム審査第1号作品でもある。

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アージュの第4作目にあたる作品で、当初は2001年秋発売と発表されたが、諸般の事情から2002年4月、同年7月と発売日の延期が相次ぎ最終的に2003年2月28日に発売となった。

âgeの前作『君が望む永遠』(君のぞ)とストーリー的には直接的な関係はないが、共通する舞台として白陵大付属柊学園や欅町、柊町、総合病院が登場し、更には『君のぞ』ヒロインの一人である「涼宮茜」の登場、他の『君のぞ』のキャラクター達の存在を匂わせる演出が多数存在することから『君のぞ』の間接的な続編と位置付けられている。また、本作は『君のぞ』と同じ時期にプロジェクトが旗揚げされ、同じコンセプトのもとに製作されている。ゲーム内時期設定では『君が望む永遠』のエンディング時期から数週間後の設定になっており、この間を繋ぐ作品として『アカネマニアックス』が位置付けられている。

全年齢対象版が2006年9月22日に発売。俗に「全年齢版マブラヴ」と呼ばれているが、正式タイトルは18禁版同様『マブラヴ』である。âgeでは「限定解除版」と呼んでいる。

2011年10月27日には、Xbox 360にて続編「オルタネイティヴ」ともども家庭用機移植版が発売された。発売元はMAGES.の5pb.Gamesレーベル。PC版の発売から移植まで年数が開いたため、冒頭の断り書きで作品の内容が2001年を想定していることが述べられる。2012年10月25日にはPlayStation 3の移植版が発売。PS3版のみ通常版と限定版が2種類存在する。そして、PS Vita版から2016年1月21日に発売予定。

マブラヴ オルタネイティヴ(Muv-Luv Alternative) - Wikipedia

アダルトゲームメーカー âgeアージュ)の恋愛アドベンチャーゲーム、およびこれを原作とするメディアミックス作品群の総称である。『マブラヴ』の続編にあたる。作中では『君が望む永遠』の涼宮遙速瀬水月、『君がいた季節』の伊隅みちるなど、âgeの歴代作品のヒロインが登場するスター・システムを採用。

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当初は『マブラヴ』と一体のものとして開発が進められていたものの、製作に膨大な時間がかかってしまうことから、『マブラヴ』発売時に『マブラヴ オルタネイティヴ』として分割して発売されることが発表されたとも(アージュ側の発表では分割は当初の予定通りで、CD枚数が6枚から4枚+CD-DA1枚への変更もデータ圧縮技術の進展のためとしている)。

前作『マブラヴ』同様発売日に関しては延期が繰り返された。当初は「2004年中」と発表されたが数回にわたって延期され、最終的にDVD-ROM版は2006年2月24日、CD-ROM版は2006年3月3日に発売された。

全年齢対象版が2006年9月22日に発売された。俗に「全年齢版マブラヴ オルタネイティヴ」などと呼ばれているが、正式には18禁版同様『マブラヴ オルタネイティヴ』である。âgeでは「限定解除版」と呼んでいる。

2011年10月27日に『マブラヴ』とともにXbox 360で移植版が発売された。発売元はMAGES.(5pb.Games)だが、移植そのものはアージュが行っている。本作および『マブラヴ』に加えfigmaも同梱した「ツインパック」も発売された。2012年10月25日にはプレイステーション3版も発売。『マブラヴ』と同様にPS3版は通常版と限定版の2種類が存在する。PS Vita版『マブラヴ』の発売日と同じ、2016年1月21日に発売予定。

またこんな作品も登場。ある意味、この系譜が「ブレードランナー2049(2017年)」におけるジョイの存在へとつながっていくのです。

らぶデス 〜Realtime Lovers〜(2005年)

2005年4月28日にTEATIMEより発売されたアダルトゲーム。TEATIME初のフルリアルタイム恋愛ポリゴンアドベンチャー
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既存のアドベンチャーにある一枚絵や立ち絵等といった要素を廃し、 全てを3Dアニメーションに置き換え、ヒロイン達の仕草や喜怒哀楽の表現を追求している。2007年8月31日に続編『らぶデス2』が発売された。

らぶデス2 ~Realtime Lovers~(2007年)

TEATIME制作のアダルトゲーム。2007年8月発売。前作「らぶデス ~Realtime Lovers~」の続編で、リアルタイム3DCGによる恋愛アドベンチャーゲームである。

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発売前には体験版が公開され、今までにない表情豊かな3Dキャラクターや未整理なマップと主人公の奇怪な動作で注目を集めた。またその体験版をなめらかに動かすための要求スペックの高さに購入予定者を困惑させた。

発売後は実際の要求スペックと数々のバグが判明し購入ユーザーの情報交換とTEATIMEによる修正パッチ公開が頻繁になされた。

しばらく後、ゲーム内キャラクターを他の作品のキャラクターの容姿へと改造した様子の動画がニコニコ動画に投稿されゲームの知名度を上げた。

現在においては内部データなどがほぼ解析されており、キャラクターの容姿変更にとどまらず、キャラを自由に動かしたりすることも可能になっており、それを利用した動画も投稿されたりしている。 基本的にニコニコ動画においては3DCG美少女動画作成用ソフトである。

そんなこともあって、「本来の作品名は『エロゲーツクール』だ」などと言われたりすることも。

らぶデス3 動作テスト

実質的なバージョンは2.1である。らぶデス2に新たなヒロイン3人+αと新要素を追加し、シナリオを一新したもの。

らぶデス4

音声認識機能、セリフ音声エディット機能、そしてUSBカメラによるプレイヤー画像認識機能が搭載されている。画像認識機能ではなんと、プレイヤーのピストン運動に合わせてヒロインを突くことができる。のみならず、自分の大事なモノをキャラクターに見せつけることができる。

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最新作「カスタムメイド3D2」(体験版)で僕好みの最高のメイドさんを作ったぞおおおおおおおおおぉぉぉ\(´,,^ω^,,`)/ワーーイ☆:ニュー速VIPブログ(`・ω・´)

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かくして時代は2010年代へ…

その一方、時代に取り残された「伝統的エロゲー業界」は完全なる迷走状態に突入…

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こうした流れ、一体どう総括すべきなんでしょうね?