このネタが最近Twitterで盛り上がってました。
「芸術至上主義と商業至上主義の葛藤の世界」にようこそ?
ホームズを求めるファンにうんざりして『最後の冒険』で滝に落としたら
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月8日
「お前の選択肢はホームズの生還か貴様の死かだ」といった内容の手紙が山ほど届くとか
「毎週のようにホームズの葬列がドイル氏の自宅周辺で行われた」といったエピソードを聞いて「そういうとこだぞ」って感想しかありませんね。
ちなみに、ロンドンにある『シャーロック・ホームズ博物館』には小説を再現した書斎があり、スタッフにメイドさんがいました。(2009年当時)
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月9日
とても素敵なメイドさんが、いました。 pic.twitter.com/quuLtz1CNj
この、ホームズがライヘンバッハの滝に落ちた回の反響が
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月9日
・2万人以上の読者が『ストランド』誌の予約購読をキャンセル
・「自分が現実に殺人を犯した場合でも、これほど多数の悪意に満ちた手紙を受け取ることはなかったはずだ」
などのパワーワードに溢れている件。https://t.co/Ik6ZKIBQ8P pic.twitter.com/YfUozuR3WE
1900年のロンドンの推定人口が648万人ってのを加味すると、割ととんでもない数字です。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月9日
>>2万人以上の予約購読キャンセル
あと、現代版のオマージュとしてつとに名高い『SHERLOCK』のベネディクト・カンバーバッチ氏が旧TopGearの有名人レースに出演した際の言葉がこちらなので、古今も東西も問わない話題なんだなと思いました。 pic.twitter.com/5iSJArM1Ua
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
*この件ではワトソン役のMartin FreemanがとあるTV番組で「見てください、私(受け役として)こんな目にもこんな目にも遭わされてるんですよ!!」と訴えた結果、かえってファン層の嗜虐心に火をつけてしまった。そして今や…
ちなみに国際SNS上の関心空間で同じくらい弄られてるRobert Downey, Jr.は「あえて私はSNSの深淵を覗かない様にしている。期待に応えようとしても逆らおうとしても結局裏切ってしまう事になるから」と発言し、その「深淵」で大喝采を受けている。
それでもあえて「深淵」を覗き込むのが好きで、その現場でファンから「ここは知って無事帰れる人間の方が少ない恐ろしい場所です。先生の様な人がいて良い場所じゃない!!」と警告されたのが「東京喰種」の石田スイ先生…「おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ」?
更に調べてみると
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
「(ボッタクリの原稿料を提示すれば向こうも諦めるやろ……)
1000ポンド(6500万〜8000万円)出してくれたら12本の短編書いたる」
「出します」
「ファッ!?」
ってやり取りがあって本当に書かなければならなくなったそうで……。
(金銭価値は下記参照)https://t.co/ysdFOoej9K
巻き込みリプ(になるのかな?ヨクワカラナイ(*_*))失礼しますm(__)m
— 夢丘彩子 (@YumeayaAnesan) 2018年2月10日
私の記憶が確かなら、コナンドイルは腐った生卵を投げつけられたり『このヒ〇ゴ□シ!』と、罵られたりしたというエピソードもあったかと・・・。
災難ですよねぇ┐('~`;)┌
(こんぐらいふっかければ諦めるだろ)って感じで「原稿料は1000ポンドで」と言ったらストランド誌は本当に払ったために後にも引けぬ状況に陥ったとも聞きます。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
生卵だけでも厳しいのに腐った生卵とは、人類に失望するレベルです。
まぁ作家として考えるなら、自分が造り出した架空の人物がそれだけ読者から愛された証拠でもあるわけですよね。
— 夢丘彩子 (@YumeayaAnesan) 2018年2月10日
迷惑な愛情ですけどf(^_^;
「“聖典”に書かれたことが全て事実だ」を大前提として作品の謎に挑む人たちがいるぐらいですからね。それ自体はとても好きなのですが、当の「作品を生み出した神」への侮辱行為はいかがなものかと……。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
ホームズみたいな素晴らしいキャラを完成させてしまった作家の悲劇(喜劇?)なんでしょうね
— こけ (@kokekeoukoku) 2018年2月9日
ホームズ自身が言及しているように、エドガー・アラン・ポーのC・オーギュスト・デュバンという元祖がいるものの、「探偵といえばこの人」というスタンダードが生み出されてしまったのですから。その当時のロンドンにTwitterがあったら昨秋のたつきショック以上の祭りがあったでしょうねぇ。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月9日
なお、ドイルは自分の母親からもそのことで非難されたことだそうです。。。
— こつめかわうそ@かとーのあゔぇんじゃー (@Cure_aporia) 2018年2月9日
それも知られた話ですよね。本人は歴史小説を書きたかったのにこの仕打ち。「売れるものと売りたいものは往々にして違う」の好例ではあるものの、全方位逃げ場なしです。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月9日
*実はその「歴史小説」もツンデレお姫様&「とある魔術の禁書目録」のアクセラレータ や「ゴールデンカムイ」の不死身の杉本を思わせる「ブチ切れると無敵」系騎士のラブストーリー。シェークスピア史劇に感動したアレキサンドル・デュマが「ダルタニャン物語(D'Artagnan、1844年〜1851年)」を発表し、それに感動したコナン・ドイルがこれを執筆した訳ですが…今日の評価は「まるでラノベ」だったりするという。そもそもヤマグチノボル「ゼロの使い魔(2004年〜2017年)」が「ダルタニャン物語」の世界観を下敷きにしてたりとラノベ(及び日本の少女漫画)の守備範囲は(一般的に日本人が考えているより)恐ろしく広いのであった。
人気作品に往々にしてあるトンデモ結末に気付いた俺たちは…(CV:高山みなみ)
— 越いぶき(充電中) (@riceshower1989) 2018年2月10日
伝説を築き上げたバスケットボール漫画の次回の原稿が『第一部完』で編集部が上を下への大騒ぎだった話もありましたねぇ……。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
スラムダンクですな。殿様商売丸出しやったジャンプ変臭部に対するクーデターやったはずですわ。
— シン魔獠⁹₁ (@shin_ma_rio) 2018年2月10日
他の媒体で一切漫画描くなだの、色々ケチ付けてきよったんで喧嘩別れやったと聞きます。
当時のジャンプは一強状態でして、向かう所敵なしやったから漫画家に対しても上から目線だったんで。
男はつらいよのTVシリーズが終わった時みたなエピソードだ・・・・・
— アルテルフ (@fool_apple) 2018年2月10日
人類はみんな考えること一緒なんだな(
C・S・フォレスターの代表作「ホーンブロワー」シリーズも「ホーンブロワー・コンパニオン」によれば、「これにて完結。ごきげんよう」な意味のあとがきが何度も載せられたそうですが結局、提督時代まで書いております。
— ばくだん (@sms_tegetthoff) 2018年2月10日
裏に同じ事情があったら、イギリス人のファンは怖いなー、と
*これ著者が心臓に疾患を抱えてて「何時最新作が遺作になっても不思議ではなかったから」というのが定説だったかと。
「終えたいのに続けざるを得ない」は世紀の大誤診で生きてたことになった沖田艦長の例もあったとふと思い出しました。
— 手動人形 (@Manualmaton) 2018年2月10日
さらなる深淵を覗かされたのが、中年まで売れない純文学的作家として過ごしてきたルサンチマンをぶつける形で泥棒紳士ルパンなる「金持ちからしか盗まない庶民の味方」を創造して大儲けしたものの、自らも素封家名士の仲間入りを果たした結果、毎夜「ルパンが盗みにやってくる悪夢」に魘(うな)される様になったモーリス・ルブラン…
*これはどちらかというとこれ系の展開?
#軽い気持ちで描いたら思った以上に反響があった絵 pic.twitter.com/x3Ws3syVOU
— えびす (@EBSryoji) 2018年2月6日
007ことジェームズ・ボンドを創造したイアン・フレミングに至っては幾度もボンドを殺そうと企んだ末、最後は作者の寿命の方が先に尽きてしまうという恐るべき展開に。
007 黄金銃を持つ男(The Man with the Golden Gun、1965年) - Wikipedia
日本で消息を絶ち殉職したと思われていたジェームズ・ボンドがロンドンに現れ、上司Mを暗殺しようとした。一時記憶を失っていたボンドは、ウラジオストクに渡航して捕らわれ、KGBによって洗脳されていたのだ。治療を受け回復したボンドに、Mは成功すれば汚名返上、失敗すれば名誉ある死という困難な任務を与えた。それは殺し屋フランシスコ・スカラマンガの活動に終止符を打つことで、ボンドはスカラマンガの本拠地ジャマイカに飛んだ。首尾よくスカラマンガの用心棒に雇われたボンドだったが、正体が露見しスカラマンガと対決に及ぶ。その戦いには辛勝したものの、ボンドは「この俺だって永遠に勝ち続ける事は出来ない。だったら生きてる限り楽しむさ」なる諦観に到達するのだった。
あれ、もしかしてこれウィンター・ソルジャーことバッキー(Bucky)の元ネタ?
*ちなみにハードボイルド・タッチのサイバーパンクとして発表当時話題となったエフィンジャー「重力が衰えるとき (When Gravity Fails、1987年)」でも「電脳化されて永遠の殺し屋として生きる事になったジェームズ・ボンド」が重要な役割を果たす。
*一方映画版はどこまでも続く…原作が尽きても続く…
職場のひとに007シリーズはたぶんどこから観ても良いし、俳優変わると世界線が変わる的なやつですって説明したら「仮面ライダーの映画みたいに歴代のボンドが集合して共闘する可能性ないの?」って訊かれて「えっ、なにそれ超みたい.....」って真顔になった。
— さささ (@sasasa_de) 2018年2月9日
かくも美味しいところを攫っていくマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU=Marvel Cinematic Universe)という話でした。現場からは以上となります。