諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【2010年代のネット文化史】焦眉の急は「党争至上主義史観」からの脱却?

とりあえず、これまでの投稿における私の「Vtuber的なるもの」へのスタンス。要約すると「Vocaloidゆるキャラの次元の向こう側に現れたニューフェイス」?

そして最近、どうやら日本のフェミニズム界隈がVtuberキズナアイに噛み付いて大変な事になってる様です。分際を弁えないにも程がある?

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太田啓子弁護士が、性的に強調された描写、女性の体をアイキャッチに使うことについて疑義を呈し、「NHKノーベル賞受賞サイトでこのイラストを使う感覚を疑う」とツイートしたからだ。

これに反対するひとたちは、別にキズナアイは性的じゃない、女性からも支持を得ていると反論、太田弁護士に賛同する人は「乳袋(という表現があるのを初めて知った)」やへそが出ている時点で、やはり性的ではないかと、ツイートが飛び交う事態になっている。

全体構造としてはこういう話。

 まず以下の事実に気付いてない事実が大問題。

 ここで思い出したのが以前の投稿で紹介した以下のやりとり。 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

杉田水脈を推薦して議員に祭り上げ、党の代表として今回の差別発言を批判することすらしない点で「安倍辞めろ」は筋違いではないよな。LGBT差別に限らず人権を訴えると「反アベ」へ行きつくことこそ問題。

長谷川 豊@y___hasegawa
 

長谷川豊 公式コラム 『本気論 本音論』 : LGBTのみんなの苦しみを「利用」して「反アベ運動」をする人間たちこそ「生産性がない」! http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/52283718.html 

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 
 

こういう考え方もあるのか。「人権問題は必ず反アベに行き着く。それを認めない方が筋違い」?

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

杉田水脈を推薦して議員に祭り上げ、党の代表として今回の差別発言を批判することすらしない点で「安倍辞めろ」は筋違いではないよな。LGBT差別に限らず人権を訴えると「反アベ」へ行きつくことこそ問題。 https://twitter.com/y___hasegawa/status/1023734721811865602 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

高プロ、山口敬之の暴行、被災者の苦境、モリカケなどなど権利の乱用、人権蹂躙の責任を問うと「安倍政権批判だ!与党叩きだ!野党の陰謀だ!」となる現状が問題だって話よな。そして野党による与党叩き、安倍憎しの屁理屈に耳を貸す必要はないと議論を放棄し、問題をもみ消そうとする。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 

こういう考え方もあるのか。「人権問題は必ず反アベに行き着く。それを認めない方が筋違い」? https://twitter.com/kutabirehateko/status/1023749103920939011 

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 
 

海外の実際のLGBTsカップルは半ば自虐的に「(さらに余計な揉め事を抱えたくない)我々は統計的に有意な測定結果が出るほど品行方正な生活を送ってる。安心して養子を預けなさい」とか言ってます。そういう突破口が開けない現実軽視はどっちもどっち?

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

高プロ、山口敬之の暴行、被災者の苦境、モリカケなどなど権利の乱用、人権蹂躙の責任を問うと「安倍政権批判だ!与党叩きだ!野党の陰謀だ!」となる現状が問題だって話よな。そして野党による与党叩き、安倍憎しの屁理屈に耳を貸す必要はないと議論を放棄し、問題をもみ消そうとする。 https://twitter.com/YazMatsuki/status/1023754819809374208 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

何がどっちもどっちかわかりませんな。品行方正でずば抜けて優秀なマイノリティであれば認めてもいいというのは典型的な差別として是正されるべきだわ。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 

海外の実際のLGBTsカップルは半ば自虐的に「(さらに余計な揉め事を抱えたくない)我々は統計的に有意な測定結果が出るほど品行方正な生活を送ってる。安心して養子を預けなさい」とか言ってます。そういう突破口が開けない現実軽視はどっちもどっち? https://twitter.com/kutabirehateko/status/1023756169993629696 

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 
 

やはり頭についた「半ば自虐的に」のニュアンスの解釈が抜け落ちてましたね。「Reality is Real(生々しい痛みこそ生きてる実感)」なる当事者感覚に寄り添わない意見は、究極的には全て怪物化するという話なんですが。

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

何がどっちもどっちかわかりませんな。品行方正でずば抜けて優秀なマイノリティであれば認めてもいいというのは典型的な差別として是正されるべきだわ。 https://twitter.com/YazMatsuki/status/1023758756939624448 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

反差別とは「当事者感覚に寄り添う」ことではなく、人権の尊重を訴えること。差別問題の当事者とはマイノリティではなく問題を作り出しているマジョリティであり、人権侵害が認められたらどの立場にいる人でも問題に抗議すべきだわ。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 

やはり頭についた「半ば自虐的に」のニュアンスの解釈が抜け落ちてましたね。「Reality is Real(生々しい痛みこそ生きてる実感)」なる当事者感覚に寄り添わない意見は、究極的には全て怪物化するという話なんですが。 https://twitter.com/kutabirehateko/status/1023761368904740864 

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 
 

なるほど。マイノリティ側の「どうしてどうして貴方達、勝手に私達の権利を代用しようとしてるの?」という叫びが通用しない訳だ。国際基準からすれば「目の前にマジョリティの差別者がいて、それを倒す戦線に参加する者だけがマイノリティである」なんて主張はかなりの急進派に入りますが。

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

反差別とは「当事者感覚に寄り添う」ことではなく、人権の尊重を訴えること。差別問題の当事者とはマイノリティではなく問題を作り出しているマジョリティであり、人権侵害が認められたらどの立場にいる人でも問題に抗議すべきだわ。 https://twitter.com/YazMatsuki/status/1023767626588151808 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

反差別とは人権を守る戦いであって、マジョリティvsマイノリティの戦いではない。架空のマイノリティに憑依して代弁する体の反論は悪手で筋違い。不毛なのでもうレスしてこないでね。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 

なるほど。マイノリティ側の「どうしてどうして貴方達、勝手に私達の権利を代用しようとしてるの?」という叫びが通用しない訳だ。国際基準からすれば「目の前にマジョリティの差別者がいて、それを倒す戦線に参加する者だけがマイノリティである」なんて主張はかなりの急進派に入りますが。 https://twitter.com/kutabirehateko/status/1023793564679950336 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

反差別とは人権を守る戦いであって、マジョリティvsマイノリティの戦いではない。架空のマイノリティに憑依して代弁する体の反論は悪手で筋違い。不毛なのでもうレスしてこないでね。 https://twitter.com/YazMatsuki/status/1023829956437004288 

くたびれはてこ@kutabirehateko
 

この人さっきから話を二転三転させながらことごとく筋違いなことばかりいってくる。暇なのか。暇なら楽しくひとりでひとりごとをいっていてほしい。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 
 

ちなみに私は、まさに貴方の様な「反差別と戦う為正義の戦士」から身を守る為にTumblr上に2010年代に形成された数十万人単位の「マイノリティ互助会」のメンバーで、そこでの主張を開陳したのみ。「空想上の存在は黙れ!!」という主張は初めて見ました。実に勉強になりました。それでは、ご機嫌よう。

くたびれはてこ@kutabirehateko
Replying to @kutabirehateko

この人さっきから話を二転三転させながらことごとく筋違いなことばかりいってくる。暇なのか。暇なら楽しくひとりでひとりごとをいっていてほしい。

くたびれはてこ@kutabirehateko
 
 

何十万もの人が揃って根本的に間違った解釈をしていることがあるのは現政権支持者を見れば一目瞭然。どこのメンバーとか自己紹介もいらないし、テンプレートのような凡百の捨て台詞はいいから黙って退場してほしい。

Yasunori Matsuki@YazMatsuki
 

ちなみに私は、まさに貴方の様な「反差別と戦う為正義の戦士」から身を守る為にTumblr上に2010年代に形成された数十万人単位の「マイノリティ互助会」のメンバーで、そこでの主張を開陳したのみ。「空想上の存在は黙れ!!」という主張は初めて見ました。実に勉強になりました。それでは、ご機嫌よう。 https://twitter.com/kutabirehateko/status/1023833727405674496 

  • ここでいう「半ば自虐的にさらに余計な揉め事を抱えたくない我々は統計的に有意な測定結果が出るほど品行方正な生活を送ってる。安心して養子を預けなさい」とか言ってる海外の実際のLGBTsカップ」の話、海外では以下の様なエピソードとも結びつけて語られてる内容だったりして。

    日本の銃刀法は(武家社会からの伝統を継承する形で)「銃の使用許可を有する猟師は近代国家を支える「国家による暴力装置の独占」の理念の正当性を体現する軍人や警察官の人格的高潔性を体現せねばならない」なる精神に立脚している。実際、岡本健太郎山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記2011年〜2016年)」にも「銃砲所持許可証は精神鑑定に引っ掛かったり、交通事故や不祥事を起こしただけであっけなく取り上げられてしまうので所持者は模範的市民としての生活を強要される」と言及。(銃規制反対派を含むアメリカ人の大半がこうした日本の制度運用を本気で羨ましく思うのは「個人が銃を持つ権利」の乱用がどんな大事件を引き起こそうとNRA(全米ライフル協会)が全部「大した事ではない」ともみ消してしまう見苦しい現状に本気で絶望してる反動でもあるらしい。
    *もちろんLGBTs層側からすれば、第三者から勝手に押し付けられる「武士や騎士の如きノブリスオブリージュ意識」なんてうざったいだけなのだが、かかる先入観を逆手にとれば子育てを認めてもらえるなら、その手を使わないでもないと考える同性愛カップルも多いという。こうした苦渋の選択も理解してこそ「マイノリティに寄り添う」事になるのではなかろうか。

    *そう、この話は海外では五十嵐大介「リトル・フォレスト(little forest、2002年〜2005年)」 とか荒川弘銀の匙 Silver Spoon(2011年〜)」みたいな生命の尊厳を巡る物語につながっていく。まぁ「自然権とは何か」本気で問い掛け出すとそう事になるのである。


    *そもそも「フランス革命における国民主権概念の成立」自体が「国民でない」と認定された王侯貴族や聖職者のギロチンによる大量処刑、王党派本拠地たるリヨンやトゥーロンでの大破壊(「資本主義的発展こそが貧富拡大の主要因」とする立場から、あらゆる産業設備を破壊し尽くし、都市住民を片っ端から榴散弾でミンチ肉に変えてフランスにおける産業革命開始を半世紀遅らせる事に成功)やヴァンデでの大虐殺(「見つけ次第妊婦の腹を裂き、赤子を竃に放り込む」地獄部隊を編成して民族浄化作戦を刊行)を引き起こした挙句の果てに「デモ隊など、どんなに大人数でも先頭の500人を榴散弾でミンチ肉に変えれば残りは逃げ散るのみ」と豪語する「砲兵将校」ナポレオンが最終勝者となる形で終わっており「生得的自然権を巡る認識の歴史」と全く切り離して考えざるを得ないのである。この案件についてのフランス歴史学会の最も重要な言い訳の一つは「(織田信長による比叡山焼き討ちや長島一向一揆越前一向一揆の討伐の様に)国民未満の野蛮人を粛清しただけだからあくまで人道的正義と平等の精神に基づく義行であり、ナチスホロコーストとは本質的に異なる」というもので、大変興味深い事に(帝政ロシア同様、身分制硬直化によって国民がそこまで野蛮な状態で放置されていたからこそ革命による体制の全面破壊が必要だったという歴史的観点に立つなら)その指摘には無視出来ない側面も存在するが(そして改めて「ナチスホロコースト」といわれる現象の犠牲者の少なからぬ人数が(住民の不満が鬱積する都度ユダヤ人をスケープゴートとして虐殺する伝統を残した)同様の後進地帯で殺されている事実についてどう考えるべきか人類は求められる訳だが)この件についてフランス自身は「自ら(英米と対等に張り合える)一級国家の座から降りた」事で十分な罰を受けたという考え方もある。
    歴史が示す21世紀の指針:百万石VS一揆、怨念の象徴
    第9回 非核平和条例を考える全国集会in金沢 | 石川県平和運動センター

  • その一方で「目の前にマジョリティの差別者がいて、それを倒す戦線に参加する者だけがマイノリティである」といった党争至上主義は「ホモウヨやレズウヨや障害者ウヨまで同じ人間扱いする奴は平等主義者でも人道主義者でもなくただのレイシスト」なる極端な図式化を経て概ね以下の様な最悪の形で政治利用される展開を迎える。

    史記の「指鹿為馬(しかをさしてうまとなす)」の故事

    秦の2代皇帝・胡亥の時代、権力をふるった宦官の趙高は謀反を企み、廷臣のうち自分の味方と敵を判別するため一策を案じた。彼は宮中に鹿を曳いてこさせ『珍しい馬が手に入りました』と皇帝に献じた。皇帝は『これは鹿ではないのか』と尋ねたが、趙高が左右の廷臣に『これは馬に相違あるまい?』と聞くと、彼を恐れる者は馬と言い、彼を恐れぬ気骨のある者は鹿と答えた。趙高は後で、鹿と答えた者をすべて殺したという。以降、群臣はみな趙高を恐る様になり逆らう者はいなくなった。
    *趙高は、その後二世皇帝を自殺に追い込み、自分が帝位につこうとしたが、群臣が趙高を推さないので不本意ながら、始皇帝の孫で枎蘇の子供である子嬰(シエイ:在位B.C.207~B.C.206)を三世皇帝とした。その子嬰が玉璽(ギョクジ:天子の印鑑)を受ける儀式を行うため斎戒沐浴(サイカイモクヨク)し、五日後、趙高を殺害し、さらにその三族を皆殺しにする事で趙高の悪事は総決算されたのだった。この三世皇帝は、実際には秦王嬰と名乗った様である。その秦王嬰もB.C.206年項羽に殺され、最初の統一王朝秦は15年という短命のうちに幕を閉じたのだった。

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    さらに強烈なのが、かかる党争至上主義が最後は何処に行き着くかを如実に物語るこの逸話。フランス革命が大量虐殺を伴う壮絶な党争の末に「デモ隊など、どんなに大人数でも先頭の500人を榴散弾でミンチ肉に変えれば残りは逃げ散るのみ」と豪語する「砲兵将校」ナポレオンが最終勝者となる形で終わった歴史の繰り返し。

    冒頓単于 - Wikipedia

    匈奴単于在位紀元前209年〜紀元前174年)。「単于」とは匈奴の言葉で君主を指し、漢語で言うところの王・皇帝に相当する。また「冒頓」とはテュルク語やモンゴル語の「勇者」を意味する「バガトル」の漢字音写、との説がある。
    遊牧民族系国家の名君は「秦の始皇帝」とか「匈奴の英王」みたいな一般名詞を固有名詞として残す事が多い。特定の呼称での称揚を必要としないほど、その治世下においては(太陽にのみ比せられる)圧倒的カリスマ性が所領全体を覆い尽くし、これに基づいた絶対的専制体制により厳粛な法治体制が運営されるのである。

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    紀元前209年に反乱を起こして父、継母、異母弟及びその側近を抹殺した上で、単于に即位したが、クーデターに当たり、事前に冒頓は私兵を秘密裏に養成していた。私兵を率いて「自分が鏑矢を放ったらすぐさま同じ方向に矢を放て」と命令する。そして、まず野の獣を射た。矢を放たないものは斬り殺した。次いで自らの愛馬に向かって射た。同じく放たないものは斬り殺した。更に自分の愛妾を射ち、同じく放たないものは斬り殺した。そして父の愛馬を射るときには全ての部下が矢を放った。こうして忠実な部下を得たのである。そして父が通りかかった際にそこに向けて鏑矢を放ち、配下の私兵も大量の矢を浴びせ、これがクーデターの端緒となった。

    即位直後、東胡から使者がやってきて「頭曼様がお持ちだった千里を駆ける馬を頂きたい」と言った。即位直後の若輩のため、甘く見てのことだった。冒頓単于は部下を集めて意見を聞いた。部下達は「駿馬は遊牧民の宝です。与えるべきではありません」と言ったが、冒頓単于は「馬は何頭もいる。隣り合う国なのに、一頭の馬を惜しむべきではない」といい、東胡へ贈った。

    これに更に甘く見た東胡は、再度使者を送り「両国のため、冒頓様の后の中から一人を頂きたい」と言った。部下達は「東胡はふざけすぎています。攻め込みましょう」と言ったのだが、冒頓単于は「后は何人もいる。隣り合う国なのに、一人の后を惜しむべきではない」と言い、東胡へ贈った。

    また東胡から使者がやってきて、「両国の間で国境としている千余里の荒野を、東胡が占有することにしたい」と言ってきた。先の件では一致して反対した部下達も、遊牧民故に土地への執着が薄いこともあり二分された。その一方が「荒地など何の価値も有りません。与えても良いでしょう」と言った途端、冒頓単于は怒り「土地は国の根幹である!今与えても良いと言った者は斬り捨てろ!」と言い、馬に跨り「全国民に告ぐ!遅れたものは斬る!」と東胡へ攻め入った。一方の東胡は先の件もあって完全に油断しており、その侵攻を全く防げなかった。物は奪い、人は奴隷とし、東胡王を殺し、東胡を滅亡させた。続けて他の部族に対しても積極的な攻勢を行い、月氏を西方に逃亡させるなど勢力範囲を大きく広げ、広大な匈奴国家を打ち立てた。
    *中華王朝は伝統的に私欲に駆られた閥族の暗闘で朝廷が機能麻痺し内紛によって国土分裂危機を迎える都度、隣接する遊牧民国家に圧倒、というより秦漢代以降はそれに征服され続ける。この記述にはそういう状況に対する、ある種の反面教師性が盛り込まれているといえよう。匈奴に屈服した将軍を庇って宮刑に処された司馬遷が「史記」にこっそり盛った毒とも。
    紀元前200年、40万の軍勢を率いて代を攻め、その首都・馬邑で代王・韓王信を寝返らせた。前漢皇帝・劉邦高祖)が歩兵32万を含む親征軍を率いて討伐に赴いたが、冒頓単于は弱兵を前方に置いて、負けたふりをして後退を繰り返したので、追撃を急いだ劉邦軍の戦線が伸び、劉邦は少数の兵とともに白登山で冒頓単于に包囲された。この時、劉邦は7日間食べ物が無く窮地に陥ったが、陳平の策略により冒頓単于の夫人に賄賂を贈り、脱出に成功した(白登山の戦い)。
    *ネットで拾ったこの事件の総括。

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    その後、冒頓単于は自らに有利な条件で前漢と講和した。これにより、匈奴前漢から毎年贈られる財物により、経済上の安定を得、さらに韓王信や盧綰等の漢からの亡命者をその配下に加えることで勢力を拡大させ、北方の草原地帯に一大遊牧国家を築き上げることとなった。これには、成立したての漢王朝は対抗する力を持たず、劉邦が亡くなった後に「劉邦が死んだそうだが、私でよければ慰めてやろう」と冒頓単于から侮辱的な親書を送られ、一時は開戦も辞さぬ勢いであった呂雉も、中郎将の季布の諌めにより、婉曲にそれを断る内容の手紙と財物を贈らざるを得なかった。
    *ここで我々は思い出さねばならない。こうした異民族との関係が宋代(960年 〜1279年)や明代(1368年〜1644年)にも繰り返されてきた事を。そして間に挟まる唐朝(618年〜907年)も元朝(1271年〜1368年)も清(1636年~1912年)も全て元来は異国人征服王朝であった事を。
    その後、前漢王朝が安定し国が富むに至り、武帝はこの屈辱的な状況を打破するため大規模な対匈奴戦争を開始する。しばらく一進一退が続いたものの、前漢の衛青と霍去病が匈奴に大勝し、結局、匈奴はより奥地へと追い払われ、その約60年続いた隆盛も終わりを告げた。
    *中華王朝においては、イブン・ハルドゥーンの循環王朝史観、すなわち「文明の恵み(メー)」が屈強な辺境部族連合を誘致し、文弱化した旧支配階層を打倒してそれに成り代るもやがて自らも文弱化し滅びを待つのみとなるサイクルが近代まで繰り返され続ける。それから辛くも逃れ得たのは「プロセス完了を待たずに逃げた」匈奴とモンゴル世界帝国と大日本帝国くらいだという。それ以外で候補に残るのは「匈奴の片腕」高句麗末裔を自認する北朝鮮王朝くらい?

    *とどのつまり日本人が日中戦争(1937年〜1945年)について真っ先に反省すべきは、どうして「負ければ日本が中国に吸収され、勝っても日本が中国を吸収して新たな中国になるだけの勝機なき戦い」を始めてしまったかという事なのではなかろうか。匈奴は既に敗北して飲み込まれ、モンゴル人も今尚戦い続けているくらいだから、この戦いは現在進行形で続いているといってよい。Watch out!! 中国人の反日感情など単なる誘い受けに過ぎない。乗せられて戦ったら今度こそ本当におしまいだ!!

  • この時の対話相手だった方も、後に同様の現実に直面させられた模様。

  • これはもうドレフュス事件Affaire Dreyfus、1894年)に巻き込まれ、真相を揉み消そうと足掻き続けた軍部だけでなく、かかる人道主義案件さえも党争の材料として消費しただけだったフランス有識者階層(彼らの自称こそが「インテリ」なる言葉の語源)に対して「暴力論Réflexions sur la violence、1908年)」のジョルジュ・ソレルが叩きつけた「結局、貴様らが関心があるのは党争における勝利だけなんだ。本当に守りたいものなんて何一つありゃしないんだ!!」なる魂の叫びそのものとも。
    ユダヤ人も同様の結論に到達しイスラエル建国の準備に着手。

    *そのジョルジュ・ソレルが「大衆運動は(その正体たるや、やっぱり単なる党争至上主義に過ぎなかった)ジャコバン派の恐怖政治でなく、彼らにどれほど虐殺されても全く屈しなかった王党派を支えた「神話」から再出発すべき」と言い出した事からレーニン民主集中制(Democratic Centralism)も、社会民主党SPD)の大統領内閣(Präsidialkabinett)を擁護したカール・シュミッツの政治哲学も、ファシズムやナチズムの指導者原理(Führerprinzip)も派生してきたのである。ああ、何たる堂々巡り状態を人類は繰り返してきた事か。

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今日における日本のネット社会が今の迷走状態から脱却するのに一番必要とされてる認識とも。そしてこうした「架空のマイノリティに憑依して代弁する体の反論は悪手で筋違い」「何十万もの人が揃って根本的に間違った解釈をしていることがあるのは現政権支持者を見れば一目瞭然」といった(いくらでもブーメラン返しが出来てしまう)馬鹿げた主張が生まれてくる背景には、上野千鶴子の様な日本のフェミニスト学者やマスコミが「(自分達の政治展開に都合が悪い海外フェミニズムの最新状況」について徹底した隠蔽工作と情報統制を遂行してきたという現実があったりします。

 どうやらちゃんとした形でまとめ直さないといけない様ですね。