日本の女性解放って、そんなに遅れてるの?
儒学者貝原益軒「和俗童子訓(1710年)」は「五倫(君臣の義、父子の親、夫婦の別、長幼の序、朋友の信)」を人間の理想に掲げつつ、それが当時の日本では(特に庶民の間では一切)実践されておらず、嘆かわしいとした。特に女子が伊勢物語や源氏物語の様な恋愛絵巻に耽溺するのを防ぐ方法などあるはずもない。ならばせめて幼少時より読み書き算盤を叩き込み、日記や帳簿をつける習慣をつけさせて「(身の破滅を防ぐ為に)計算と自己管理がちゃんと出来る人間」に育てよとしている。当時から既に理想と現実の間にはそれくらいのギャップが生じており、これが日本型資本主義の出発点となる。
何、このフローベール「ボヴァリー夫人(Madame Bovary、1856年)」もイプセン「人形の家(Et Dukkehjem、1879年)」も完全に周回遅れにしちゃう物凄い達観…そう、武内直子「美少女戦士セーラームーン(1992年〜1997年)」は1日にしてならずなのです。