韓国にも「金髪碧眼幼女はいいぞぉ」Memeはちゃんと伝わっていた?
むかし、某映画がヒットしてる時に自分も観に行ったんだけれども、まったくわからなかった。微塵も面白いと思わなかった。でも大ヒットしていて、みんな泣いた泣いたと言っている。これはどういうことなのだろう? と思って、他の人の感想を検索して大量に読み込んだ事があった。結果、わかったのは→
— 鈴木健也 (@suzuki_kenya) 2020年1月4日
感想の大半が「鑑賞者の自分の話」で埋められていたこと。映画の内容に対して、キャラとかストーリーがどうこうじゃなく、みんな映画を観て思い出した「自分の思い出」「苦労話」を長々と語り、それで泣いたと書いてあった。スクリーンを通して自分の思い出を観て泣いていたのだ。それで合点がいった→
— 鈴木健也 (@suzuki_kenya) 2020年1月4日
僕は映画のスクリーンには「よくできた虚構」を求めて観に行くので、その中に自分を重ね合わせるとか、自分を観て泣くような趣向は持っていない。だから全然わからなかったのだ。スクリーンを通して自分を観るようなタイプの映画があり、僕はその手の映画の観客ではなかった。それがわかって良かった。
— 鈴木健也 (@suzuki_kenya) 2020年1月4日
まあ、そういうことから、全然わからんなーって思った映画を観たあとは、感想を読み漁って、他の人の鑑賞と自分の鑑賞、何が違ったのか分析してみると、だいたい納得できたりする。なにせ映画自体は同じものが流れているのだから、差異が生まれるとしたらそれは個人個人の視点、映画への姿勢でしょう。
— 鈴木健也 (@suzuki_kenya) 2020年1月4日
実は私には「その面白さが全く分からないけど、それ故に目が離せない作品」というのがあって、最近では週刊ヤングジャンプ連載のソウマトウ「シャドーハウス(2018年)」がそれ。とはいえ、まぁ…
- つくしあきひと「メイドインアビス(MADE IN ABYSS、2017年)」については「豆板醤から作った本格派麻婆豆腐」すなわちウィリアム・ベックフォード「バセック(Vathek, an Arabian Tale, 1786年)」やアーサー・マッケン「パンの大神(The Great God Pan, 1894年)」みたいなクトゥルフ神話体系の原液からの新たなCosmic Horror譚の創出と大絶賛。
- 平鳥コウ「JKハルは異世界で娼婦になった(2017年)」の「大虐殺シーン」についてもアン・ライス(A・N・ロクロール名義)「眠り姫シリーズ四部作(Sleeping Beauty Quartet、1983年, 1984年, 1985年, 2015年)」の「護衛隊」への敵討ちと大絶賛。
- 韓国映画だと「アジョシ(아저씨、2010年)」や「哀しき獣(황해, 2010年)」の様な悲壮なアクション物が好き。特に「ミョン(キム・ユンソク)様無双」は伝説。
こういうタイプの人間を「空気が蜂蜜の如き重量感を帯びるまでになった息苦しい世界観」で呼び寄せつつ「展開が大人しすぎる(意訳:血が足りない)」と苛立たせる展開って「キノの旅 -the Beautiful World-(2000年~)」以来とも。とはいえまぁ、私の様な「熟れ果て」が歯ぎしりするほど、こういう作品が読者層の裾野を広げていくのも分かっているので今は見守り応対中という次第…