諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【冷やし中華】「ご当地メニューとは何か?」について。

そういえば、それで日本独自の広まりを見せたのが「冷やし中華」なんですね。

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 なお実際の発祥は「ご当地メニューあるある」で、例によって色々…

大体、発祥時期が昭和初期(1930年代)に集中してるのが興味深いですね。

冷やした中華麺を使った料理の一種。野菜、叉焼やハム、錦糸卵などの色とりどりの具材を麺にのせて、冷たいかけ汁を掛けて食べる、夏の麺料理として日本各地で食べられている。地方によって、呼び方に相違がある。

  • 北海道では「冷やしラーメン」とも呼ばれる。
  • 岩手県では「冷風麺」と呼ばれる。盛岡冷麺と区別するためと思われるが、統一されているわけではない(みちのく三大冷し麺」とされる山形「冷やしラーメン」は、ここでいう冷やし中華とは異なる)。
  • 東海地区ではマヨネーズを添えることが多い。
  • 西日本地方、特に関西では「冷麺」と呼ぶことが多い。
  • 広島県 呉では、麺に平麺を使用する(呉冷麺)。
  • 韓国では「冷ラーメン」と呼ばれる。
  • 中国では「日本式涼拌麺」と呼ばれる。
  • 台湾では「日式中華涼麺」と呼ばれる。

日本では昭和初期から知られている。中国の冷やし麺「涼拌麺涼麺)」をルーツに持つとされるが、味も作り方も大きく異なるものであるため、一般的には日本発祥の料理とみられている。

  • 1929年昭和4年)に発刊された「料理相談安東鼎編、鈴木商店出版部)」に冷蕎麦ひやしそば)の一項があり、シナそばを茹で、酢、砂糖、氷をまぶし、その上に叉焼、キュウリ、ラッキョウ、タケノコを乗せ、冷スープ、醤油、酢、コショウをかけるとの記述がある。
  • 1936年昭和11年)に発行された雑誌『栄養と料理』には三絲涼麺サンスーリャンメン)として鶏肉、焼豚、キュウリ等を細切りにして、水にさらした麺の上にのせ、酢、砂糖、醤油等のタレをかける料理が紹介されている。
  • 発祥地とされる店の一つは東京の神田神保町揚子江菜館で、細切りの具を彩りよく盛った現代風の冷やし中華の原型が五色涼拌麺五目冷やしそば)として第二次世界大戦後または1933年昭和8年)に創作されたとしている。2代目オーナーの周子儀が、上海で食べられていたもやしと細切りの肉を冷した麺に乗せて食べる涼拌麺とざるそばから着想を得たとされる。様々な細切りの具を皿の中心から放射状に盛る独特の形式は富士山とそこに積もる雪をイメージして作られたという。
  • 発祥地とされる店のもう一つは仙台市錦町の龍亭で、冷し中華・冷麺が発売されたのは、1937年昭和12年)のこととされる。「仙台支那ソバ同業組合現・宮城県中華料理環境衛生同業組合)」の会合で、中華料理店共通の問題である夏の売り上げ低下の解決法、及び、多数の観光客が集まる仙台七夕の際に売れる目玉商品の開発について話し合われた。そして当時の組合長だった龍亭店主を中心に、龍亭が閉店した後に集まってざるそばを元に新メニューの開発を行った。それは現代の冷やし中華とは異なり、湯がいたキャベツ・塩もみきゅうり・スライスしたニンジン・叉焼・トマトを上に乗せた物だった。戦中・戦後の食料難の間メニューからは消えたが、昭和20年代後半になって復活し、1965年昭和40年)まで当初のスタイルを踏襲していた。その後徐々にスタイルを変化させているはいるが、現在でも龍亭は錦町で営業を続けており、改良された冷やし中華を看板メニューにしている。また、仙台市では他地域と異なり、冷やし中華は年間を通して提供されている。
  • また、京都の「中華のサカイ」は、創業時1939年)より、ゴマだれを使った「冷麺関西および西日本での「冷し中華」の呼称)」をメニューに載せており、関西では、関東以北の「冷し中華」とは異なり、独自に発展したとする説もある。
  • 異説として、戦後、寿がきや心太ところてんのつゆ三杯酢)を冷やしたラーメンに掛けたのが今のスープによる冷やし中華・冷麺の発祥とする説もある。

中国、香港、台湾などの中華圏においては、拌麺(パンメェン)とは茹でた麺を様々な具材や調味料で和えた料理の総称であり、その中に冷麺/涼麺リャンメェン)や冷拌麺/涼拌麺リャンパンメェン)と呼ばれる麺料理が存在する。麺は日本の冷やし中華・冷麺ほど冷たくなく(冷水や氷を使って食品を直接冷やす慣習が無く、団扇や扇風機を使って茹でた麺を冷ますため)、花生醤ピーナッツ・ペースト)や芝麻醤すり胡麻)を用いた濃厚なタレがかかっており、例えば鶏絲涼麺チースーリャンメン、茹で鶏と胡瓜の千切りのせ)はゴマだれの冷やし中華の源流となっている可能性もある。北中国の冷麺は日本における酢を使用した冷やし中華・冷麺とは異なる趣の料理であり、当地の中華系民族は酸味のある冷たい料理を食習慣から腐敗による酸味と捉えるため、日本の冷やし中華・冷麺や酢飯などを嫌う傾向があるが、南中国の冷麺、特に上海冷麺は酢を使用した。

 日本の伝統食「ざるそば」にインスパイアされ、中国から渡ってきた料理人が考案したというフュージョン性こそが面白いのです。