諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【雑想】岐阜で民族紛争が再燃?

岐阜県、それは廃藩置県(1871年8月29日)による美濃と飛騨の統合が危うく「民族紛争」に発展しそうになった数少ない土地の一つ。 そして2016年。新海監督の新作長編アニメ「君の名は」の舞台は飛騨。 さらには今年の11月には、飛騨高山市を舞台とする米澤穂…

【ネタバレ】「君の名は」関連年表(アニメ版・小説版・スピンオフ小説版総合)

以下は映画鑑賞済みで小説版もスピンオフ小説版も読破済みの方だけがご覧下さい。もし間違ってたらご指摘頂けると幸いです。 どうやら「君の名は」の世界に登場する「身体交換」は少なくとも3種類あるっぽい。そして映画「転校生(1982年)」の世界が尾道独…

「君の名は」観てきました。「思い出した。このおっぱいだ!!」

新海誠監督「それまでの作品の結末がああだった」という積み重ねを逆手に取ってハラハラさせる辺り、手口が円熟の極みに入ってきた感があります。 上司「そういえばこないだハヤシ君が言ってたアニメの映画が今日公開なんだってね。『名を名乗れ。』みたいな…

「ポスト・ニューアカ時代」なる大っぴらには語られない歴史区分

「現実的なコンピューター解析技術が物語展開に決定的な役割を果たした最初のSF小説」とされるマイケル・クライトン「アンドロメダ病原体(The Andromeda Strain、原作1969年、映画化1971年)」。そこに登場する「菌株」にとって実は「病原体」である事は本…

本当は実在しなかったかもしれない「セカイ系ムーブメント」について。

何かが起こったとしか思えないタイミングというのがあります。例えば1969年。 東大安田講堂陥落(1969年1月)と、その後処理に伴う東大受験の中止 「白土三平の忍者アワー」の突然の打ち切りとアニメ版「サザエさん(1969年〜)」の放映開始。 学習誌が「冷…

だがティモシー・リアリー博士だけは残った?

「ヒッピー運動は死んだ」「サイバーパンク運動は死んだ」「ハードボイルド運動は死んだ」。そう連呼するのは容易ですが、インターネット社会は割と厳格な統計社会でもあり、いともたやすく思わぬ続きを浮び上がらせます。「だがティモシー・リアリー博士(T…

【雑想】Sword Art Online 18巻でひとまず完結?

とりあえず原作18巻でやっとWEB掲載分は完了。「こんなとこさ…いたのけ」の一言に全部持って行かれた感あり。そしてまさかの「今度の敵は宇宙獣」エンド… ソードアート・オンライン (18) アリシゼーション・ラスティング (電撃文庫) posted with ヨメレバ 川…

「TV系サイバーパンク」という不思議なジャンル

サイバーパンク・ムーブメント(Cyberpunk Movement)は概ね1980年に始まったとされています。 サイバーパンク(Cyberpunk)の原点 「サイバーパンク」という用語は、アメリカの作家ブルース・ベスキが1980年の短編小説の題名として使ったのが最初であり、情…

狂乱のInternet時代

19世紀、大英帝国とロシア帝国はユーラシア大陸全体を舞台にGreat Ganmeを繰り広げました。しかし不思議と伝え聞くのは大英帝国の業績ばかり。その原因は皇帝と宮廷貴族を頂点に戴くロシア官僚主義の秘密主義にありました。 そして情報共有を多面展開の原動…

ハードボイルドとサイバーパンク・ワンダーランド

「楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選 虚淵玄・大森望編(2014年)」 楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選 (ハヤカワ文庫JA) posted with ヨメレバ 虚淵玄 早川書房 2014-10-17 Amazon Kindle 編者前書き(虚淵玄) サイバーパンクの誕生からなん…

【雑想】アフリカ系アメリカ人は移民じゃない?

アメリカ大統領選挙で日本人をぽかーんとさせる展開が。 米大統領選の共和党候補トランプ氏は19日、中西部ミシガン州で演説し、大統領に就任すれば黒人のために働くと述べ、人種差別対策を重視する姿勢を強調した。白人労働者層を支持基盤とするトランプ氏…

技術革新の恩恵を真っ先に受けてきた「怪奇映画」

「映画の世界においては、技術革新の恩恵を真っ先に受けるのは怪奇映画」という定説があります。 トーキー映画化…映画の都ハリウッド。既に1920年代からその傾向が見られた事から、トーキー化によってさらなる長編化・大作化が進行すると思いきや世界恐慌(1…

「X-MEN: アポカリプス」観てきました。アメコミ界で最も「歴史を背負った」悪役?

「X-MEN: アポカリプス(X-Men: Apocalypse、2016年)観てきました。まさかのスターウォーズ・トリロジーを引用しての「三作目は駄作」論…それはそれとして、今回の悪役は有史時代以前の古代エジプトに生まれた「世界初のミュータント」という設定で、カイロ…

時代を駆け抜けたロジャー・コーマン監督の生き様

マルキ・ド・サドや江戸川乱歩など、奇想系の作家はその奇想を世間に通用させようとする執念ゆえに時代を映す鏡となる事があります。おろらくその条件は以下。 当人がある種の「マーケットの達人」である事…幽閉されてからその作家性を開花させたマルキ・ド…

日本人にとっての「本格派推理」と「ハードボイルド」の原点

何故か本国より日本で広く会社されてる名台詞。 「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない(If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.)」 「撃っていいのは…

【雑想】日本の反知性主義?

リチャード・ホフスタッター「アメリカの反知性主義(Anti-intellectualism in American Life、1963年)」は、このまま米国のエリート=インテリ=ブルジョワ階層が反省して行いを改めないなら近々「反知性主義者の大逆襲」があるだろうと予言しました。 そ…

【雑想】「究極の反知性主義」それはニヒリズム?

アメリカの反知性主義 posted with ヨメレバ リチャード・ホーフスタッター みすず書房 2003-12-19 Amazon Kindle リチャード・ホフスタッターが「アメリカの反知性主義(Anti-intellectualism in American Life、1963年)」で本当に言いたかったのは、要す…

【雑想】千年を超えて存続するという事

昔の人にとって、現代人は地獄の様な精神生活を送っているのかもしれません。 自らの限られた認識範囲内で迂闊に良心の声に従う危険性を誰もが承知していなければならない 社会は常に自らの想像を超える範囲で変化を続けているおり、その限りにおいて何があ…

闇鍋の様な日本翻案小説史

作中のルスブン卿を「自分を捨てた恋人」バイロン卿に見立てたポリドリの「吸血鬼(The Vampire、1819年)」からブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ(Dracula、1897年)」までの間には大きな空白期が存在します。 ポリドリの「吸血鬼(The Vampire、181…

【雑想】「究極の自由主義者=引きこもり」?

「究極の自由主義は専制の徹底によってのみ達成される」それなら、あるべき自由主義(liberalism)の姿とは? 一人で考え込んで結論が出る問題ではないので、これまでの投稿と「ネット上のコンセンサス」の擦り合わせを試みました。面倒だけどこれをちゃんと…

「統制の時代」とパルプフィクションの精神

「検閲の歴史」抜きに日米におけるエンターテイメント業界の発展史を語る事も出来ません。そこに「罰があるから逃げる楽しみも生じてしまった」といった複雑怪奇な依存関係が認められるからです。 そもそもHays Codeが制定された理由は「それまで階層ごとに…

【雑想】「究極の自由主義は専制の徹底によってのみ達成される」ジレンマに処方箋はあるか?

ネットで「究極の自由主義は専制の徹底によってのみ達成される」を検索すると…究極の自由主義は専制の徹底によってのみ達成される - Google 検索 マクニール「ヴェネツィア――東西ヨーロッパのかなめ、1081-1797(Venice: the Hinge of Europe, 1081-1797、19…

【雑想】ネット上で発見した「マレ主義者」

こういう考え方もあるんですなぁ…本当に「稀」だと思います。 だが今の日本で正統な共産主義組織を広めるのは多くの障壁がある。となれば本邦に拘らず近隣海外の「共産党」をあらゆる形で支援するのも大きな手段だ。“マレ主義の公正な運用法”たるスターリン…

【年表】「情報統制の時代」を乗り切った映画産業

日本語の「良心」に当たる英語conscienceはラテン語におけるconscientiaの派生語。語源的にはcon-science(共通の知識)といった意味合い。だから普通にgood conscienceとか bad conscienceという表現が使われますが、これを(おそらく性善説を唱えた孟子の…

「罰があるから逃げるのが面白くなってしまった」実例?

カソリックの歴史は気が遠くなるほど長いのです。 それを支えてきた「カテキズム(Catechism)」すなわちカソリックの指導要綱は元来、一般信徒に公表される事なく運用され、時代遅れになったらひっそりと忘れ去られるのを常としてきました。時代に合わせて…

最近のトレンドは「民族独立運動」?

近代化に際してほとんど国民統合のプロセスが不要だった日本と異なり、欧州は未だに色々引きずっています。 英国がEUから独立するとスコットランドで独立運動が再燃する。 スコットランド独立運動再燃で、スペインでカタルーニャ独立運動が激化。 カタルーニ…

【雑想】スペインの夏を賑わす「平壌カフェ」と「 ポデモス」

まさかこの記事の続報が入るとは… ochimusha01.hatenablog.com しかも今回は妙に好意的な記事。水面下で何があったの? www.afpbb.com 【8月7日 AFP】スペインの地中海(Mediterranean)に面した沿岸都市タラゴナ(Tarragona)に先月、北朝鮮の金正恩(キム…

「ファシズムへの対抗手段」としてのマルチチュード論

以前の投稿でも少しは触れたましたが、後のユーロコミュニズムの祖グラムシ(Antonio Gramsci、1891年〜1937年)ですら恐れた「ファシズムの説得力」の源泉って本当に一体何だったのでしょうか。 おそらく数千年前から「なんとなく日本人」であり続けてきた…

「知性主義と反知性主義の歴史的対峙」なる虚構

最近「知性主義と反知性主義の歴史的対峙」みたいな言説が飛び交っています。大元は1950年代米国。リチャード・ホフスタッター「アメリカの反知性主義(Anti-intellectualism in American Life、1963年)」あたり。要するに新左翼運動やヒッピー運動前夜、そ…

【雑想】ドラゴンボール世界における「恋」

レイモンド・チャンドラーの「フィリップ・マーロウ(Philip Marlowe)シリーズ(1939年〜1959年)といったハードボイルド小説では、カプセルコーポレーション社長の娘であるブルマーや、牛魔王の遺産を継承したチチ、ミスター・サタンの遺産を継承したビー…