そういえば1970年代に登場した「キューティー・ハニー(1973年〜)」「魔女っ子メグちゃん(1974年)」「けっこう仮面(1974年〜1978年)」といった(ウーマンリブ運動の追い風を受けた)モーレツ系ヒロインと1980年代魔法少女の狭間には、こんなヒロイン達も存在したのでした。
峰不二子とかいうレジェンドの中のレジェンド pic.twitter.com/WZwqLbVYn0
— ゲーテ&ワーグナー支持者 (@eikouarucroatia) 2017年8月26日
母が24時間テレビに飽きたので、フジテレビに回してもらったら、ちょうどアニメヒロインランキング昭和4位3位がラムちゃん、メーテル、峰不二子 pic.twitter.com/GAle3vw0LG
— 金井 誠 (@kanaman7) 2017年8月26日
- 峰不二子の登場する「ルパン三世(原作1967年〜、アニメ化1971年〜)」は1960年代後半から1970年代前半にかけて日本を席巻した「ファッショナブルな退廃的貴族趣味」から「イタリア小市民的リアリズモを意識したコメディ」への脱却を果たした記念碑的作品。
しかし、平成生まれが峰不二子を選ぶとは到底思えんがなぁ。
— ソソソソ (@darumndykishida) 2017年8月26日
今の29歳まででしょ。
29念願で今時の漫画アニメを視ずに育ったのか?笑
そしてそれがランキング3位になるくらい多いのか?笑
冗談だろ笑
峰不二子選ぶくらいならブルマ選ぶと思うがな。
ドラゴンボールなら十分あり得る。 https://t.co/FUbpY2tELz - ラムちゃんの登場する 「うる星やつら(1978年〜1987年)」は、1970年代から1980年代にかけて日本を席巻した「怪奇/オカルト/超能力/UFO/超古代文明/サイキック」ブームをパロディ化したスラップスティック・コメディから「ラブコメ路線」への舵切りに成功した記念碑的作品。
*ただしラムちゃん当人が後にフェミニストやLGBTQ勢から選ばれたキャラとなった訳ではない。
ラムちゃん可愛すぎるのよ pic.twitter.com/pchVAM5Opl
— 籠のなかのとり (@i2i2deau) 2017年8月26日ラムちゃんのデザインは、ここから生まれたんだよ〜♪╰(*´︶`*)╯♡ pic.twitter.com/pyraXu0NsW
— ほのぱぱ (@honopapasan) 2017年8月25日 - メーテルがヒロインとして登場する「銀河鉄道999(原作1977年〜1981年)」は「宇宙戦艦ヤマト・シリーズ(1974年〜)」と「新竹取物語 1000年女王(1980年〜1983年)」の狭間に存在した大ヒット作。ただし松本零士ワールドは「機動戦士ガンダム・シリーズ(1979年〜)」以降のリアル・ロボット路線台頭により次第に敗退を余儀なくされていく。
*ここで意外と忘れてはならないのは、松本零士はC・L・ムーアの代表作「シャンブロウ(Shambleau、1933年)」を含む「ノースウェスト・スミス(1933年〜1944年)」シリーズの挿絵も手掛けているという辺り。フェミニンではあったが1980年代以降の急展開で振り落とされた?
カール・セーガンいわく「進化とは時間と死の積み重ねによって進行する」。「風の谷のナウシカ(原作1982年〜1994年、アニメ映画化1984年)」における主人公ナウシカの「私は、自分の姉さんや兄さんになる筈だった人達が母の胎内の毒を担ってくれたからこそ生まれました」なる台詞を彷彿とさせる展開です。
*これおそらく元ネタは映画「子鹿物語(The Yearling、1946年)」冒頭の「主人公の兄弟の墓石が並んでる場面」。藤子不二雄もこの作品にインスパイアされた短編を残してるし「スパイダーマン:ホームカミング(Spider-Man: Homecoming、2017年)」におけるロバート・ダウニー・Jr.の「駄目パパ」演技もこの作品におけるグレゴリー・ペッグの名演が大元。
*「ナウシカ=レイ」「ルーク=ユパ」「フィン=アスベル」「キャプテン・ファズマ =クシャナ」という解釈だけではカイロ・レン(アダム・ドライバー)の立場が弱い。それで岡本喜八版「大菩薩峠(1966年)」を援用して「ルーク=島田虎之助(三船敏郎)」「カイロ・レン=机竜之助(仲代達矢)」となる展開を予測する向きも。あとキャプテン・ファズマには、是非醜い傷跡を見せて「ジェダイにか?」と問われ「我が夫となる者はさらにおぞましきものを見るだろう」と発言して欲しいとも。
「世界に手が届いた」という事は「世界の手が届いた」という事でもあるのかもしれません。我々が深淵を覗く時、深淵もまた我々を覗き返している…