諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【距離のパトス】「ジャスミンの香り」の挑戦。

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これまでの投稿で述べてきた様な「距離のパトス(Pathos der Distanz)の再建」とは商品市場レベル、それも「縦方向」においてはぶっちゃけ「飛ぶ様に売れる高級品の開発」の事を指します。

最近の中国もようやくこういう話に混ざってこれる様になりました。

富裕層にも、もともと資産家の方とビジネスなどで成功してキャッシュフローがたくさんある方、その両方がある方がいます。ファイナンシャル・プランナーという仕事柄、それぞれのタイプのお金持ちにお会いする機会がありますが、資産家の方と、成功してお金持ちになった方とでは、行動や立ち居振る舞いにどこか違いがあるように感じます。

資産家、つまりもともとお金持ちの方々は、上品でガツガツしたところがなく、堅実で謙虚な人が多い。流行のものを次々買うようなことはなさらず、本当にいいものを大切に使っています。おじいさまやおばあさま、ご両親から受け継いだものを大切に使われる人も少なくありません。いいものをこれ見よがしに見せつけたり、ひけらかすこともない。

これに対して、若くしてキャッシュリッチになった人には、背伸びをする人が目立ちます。「周囲の人が持っているから」という理由でハイブランドのバッグや時計を身につけ、高級車をローンで買う。いずれも奥様主導で無理に背伸びをして買うというケースが多い。いずれ生活が立ちゆかなくなったり、下流老人にならないかと心配になることもあります。

こうしてみると「本当に富貴である事」「それ向けの商売をする事」は実に難しい…ちなみに若き日の毛沢東は「その日暮らしの貧民の蜂起や伝統的富裕階層の自滅など最初から当てにするな。(伝統的富裕階層と異なり次世代育成ノウハウを有さずそれを怠りがちな)新興富裕階層は(個人としての成功経験しか有さない事に起因する視野狭窄ゆえに)現体制に絶対的忠義を捧げ様とする。そして革命を主導するのは常に(富裕階層からの転落を恐れる)没落階層出身者である」なんて論文を残しているそうです。

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*そういえば「ナチズムの勝利」にも「(ヴァイマル共和制の中核たる社会民主主義勢力からも、スパルタカス団や革命的オップロイテといった無政府主義勢力からも、ソ連コミンテルンの指導に絶対忠誠を誓う共産主義勢力からも絶滅を宣言された)資本家階層や中産階層の生存本能」が深く関わっている。

自らも地主階層出身で小作人を酷使する立場にあったからこそ到達し得たリアリズム。まぁ「人民を蜂起させたければ野盗を雇って田畑や家屋を焼かせ、しかる後にその野盗を討伐せよ。生活に余裕がある限り人民は決して蜂起しないし、生命以外に守るものがなくなった状態でそれを脅かす脅威を除去すればたちまち人心を掌握出来る」とも断言しており、しばしば実践してきた人でもあったりする訳ですが。さらには文化革命当時、優生学かぶれた紅衛兵が「地主階層は一族郎党皆殺しにして将来の禍根を断て」と連呼し出すと、やがて自分にも累が及ぶと敏感に察知し、すかさず上山下郷運動(下放)を遂行して「まとめて処分」を果たした人でもあります。中国大陸においては人命の価値が本当に安い、安い…
上山下郷運動 - Wikipedia
下放の日々

*ちなみに北朝鮮は今日なお、この「地主階層(および親日派)は一族郎党皆殺しにして将来の禍根を断つ毛沢東主義政策を実践し続けている。「金正恩の愛読書はヒトラーの「我が闘争」で、幹部は暗唱を強要される」「若者は危険思想にかぶれる余裕を持てない様に十年を超える兵役を強要される。しかも食料の供給が途絶え、赴任地での徴発(略奪)によって生き延びるしかない状況に置かれている。最近では(エリートの子弟だけがなれる)学生も油断ならないので起きてる時間の大半を強制労働に従事させられている」「絶え間なく増え続ける摘発者の受け皿たる収容所も自活を強要され、近隣住人を奴隷化して在地領主の様な立場に収まっている」なんて「噂」が次々と流れてくるのもむべかるかな。噂が全て事実だとすればナチスどころの話ではなく、単なる「中世」、いや下手をしたら「上古」とも。元来朝鮮王朝には自国の両班階層以外が「富貴」を受容すると必ず破滅するという「雷成金」思想が存在し、これが科学的マルクス主義と重ねられたという話もある。そういえばイザベラ・バード朝鮮紀行(1894年〜1897年)」にも筆者が「朝鮮の良家の子弟」から「そんな素晴らしいもの、貴様の様な雌の夷狄が持ってても破滅するだけ。さっさと寄越せよ!!」と詰め寄られ、腕時計を巻き上げられそうになる場面が存在した。元来朝鮮半島においては「領主が領土と領民を全人格的に代表する農本主義的思考様式」自体がそんな感じだったのである。

*そういえば朝鮮半島北部は伝統的に「金持ちしか襲わず犯さず殺さない正義の義賊」や「両班や日本人しか襲わず犯さず殺さない正義の義兵」の供給地でもあり続けてきたのである。イタリア半島でいうと「カモッラの故郷」ナポリの伝統的イメージに似ている? 中国でいうと「孔子孟子の様な聖人の故郷にして黄巾団や赤眉団や義和団の様な国を滅ぼす反乱の震源山東省がこれに該当するとも。

まぁ、こうしてみると中国人の間で「(中国が既に脱した過去の貧困状態が体験出来て優越感に浸れる)北朝鮮ツアー」が人気となるのも当然の話?

そういう「距離のパトス」のあり方もあるという話…