諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【ブレードランナー前日譚短編】Yutubeは本当に恐ろしい。

Yutubeは本当に恐ろしい。

どうしてこの3本のブレードランナー前日譚短編を連続視聴すると以下の動画をリコメンドしてくるの?

*この「My turn」って英語圏の流行らしくIron Manでも見た。そしてV for Vendettaを取り上げるなら、これについても触れるのが「国際SNS上における関心空間」や「Tumblrに巣食う無政府主義者達」の常識…


*「Tumblrに巣食う無政府主義者達」はさらにタランティーノ監督映画「イングロリアス・バスターズ(Inglourious Basterds、2009年)」も大好き。要するに「体制側の暴力は絶対悪、反体制側の暴力は絶対正義」なる主張の大源流たるソレル「暴力論(Réflexions sur la violence、1908年)をバイブルとして掲げる立場だが、皮肉にもその「暴力論」に感銘した「レーニンの愛弟子」が創始したのがファシズムで、ヒトラーがこれから「ええとこどり」しようとした試みの産物がナチズムだったのである。


歌詞

You're keeping in step in the line
お前は周りに足並みを揃える
Got your chin held high and you feel just fine
顎を高く上げ、上機嫌で
Because you do what you're told
なぜならお前は言われた通りの事をするだけだから
But inside your heart it is black and it's hollow and it's cold
けれどお前の心の中は黒く、からっぽで、そして冷え切っている

Just how deep do you believe?
どれだけ強く信じているんだ?
Will you bite the hand that feeds?
お前を養う手を噛むつもりがあるのか?
Will you chew until it bleeds?
血が出るまで噛み続けるか?
Can you get up off your knees?
立ち上がる事はできるか?
Are you brave enough to see
目撃する勇気があるのか?
Do you want to change it?
変えたいと思ってるのか?

What if this whole crusade's
もしもこの聖戦すべてが
A charade
見え透いた嘘で
And behind it all there's a price to be paid
俺たちの食卓の裏で本来報われるべき
For the blood on which we dine
血が流れているとしたら?
Justified in the name of the holy and the divine
聖戦が聖人と神の名のもとに正当化される

Just how deep do you believe?
どれだけ強く信じているんだ?
Will you bite the hand that feeds?
お前を養う手を噛むつもりがあるのか?
Will you chew until it bleeds?
血が出るまで噛み続けるか?
Can you get up off your knees?
立ち上がる事はできるか?
Are you brave enough to see
目撃する勇気があるのか?
Do you want to change it?
変えたいと思ってるのか?

So naive
世間知らずだ
To keep holding on to what I want to believe
自分が信じたいものを貫くのは
And I can see
俺にはわかる
But I keep holding on and on and on and on
けれど、俺はそれを貫いて、貫き通す

Will you bite the hand that feeds you
お前を養う手に噛みつくのか?
Will you stay down on your knees?
それともひざまずいたままか?

時代背景

この曲がリリースされたのが2005年、言えばちょうどアメリカはイラク戦争が泥沼化し始めた頃です。曲中で、「お前」と呼びかけられている人が信じ、服従するのがアメリカ政府(或いはブッシュ大統領)、聖戦というのはイラク戦争で、アメリカ政府に噛みつく事ができるのか、それとも言いなりのままでいるのかというのが大きなテーマなんですね。NINが2005年のMTVアワードに出演が予定されていた際にはバンド側が演奏の際、演出にブッシュ大統領の顔写真を使用しようとして、結果MTV側からNGが出たのでそのままNIN側は出演を拒否をするという事態にまでなったわけです。
*当時のこの辺のトレンドを知らずしてカズオ・イシグロ「わたしを離さないで(Never Let Me Go、2005年)」や鬼頭莫宏「ぼくらの(2004年〜2009年)」は語れない。

*国際SNS上の関心空間ではさらにハードな「殻都市の夢(2003年〜2005年)」にまで手を出すケースも。

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社会論ぽく格好つけて言えば、「価値観の多様化ゆえに生じた矛盾と軋轢」「高度に情報化されたことによる非対称性」「人々が個人主義になったことで生じる合理の誤謬の複雑な絡み合い」…幸せの形とか、善意のすれ違い、得体をしれないものの恐怖は色んなところに転がってる。

そういえば最近話題の「食人鬼漫画」についても藤子不二雄「ミノタウルスの皿(1969年)」や鬼頭莫宏「殻都市の夢(2003年〜2005年)」収録作品「3年間の神」と比較しての深い考察は皆無だった。特に後者に関する海外のカルト人気はガチだったりするのに。

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*そしてこの辺りを検索するとYotubeは「メイド・イン・アビス」関連動画をリコメンドしてくる。

*ちなみにクッフェ「夷狄を待ちながら(1981年)」も基本は同種の「ロリコン譚」。それくらいナボコフ「ロリータ」が世界の文学界に与えた影響は大きかったのである。

想像力で描くエロスと暴力――『夷狄を待ちながら』 | おやすみ、ヘミングウェイ

*そしてさらに背後に「愛する幼妻の成長を受容する形でロリコンを超克した精神超人」エドガー・アラン・ポーの影が迫る?

要するに全ての背後にあったのは「(拒絶や必要性そのものの否定を含む)成長とは何か?」を巡る諸概念。つまる「決して超えられない夜=事象の地平線としての絶対他者」の世界とどう共存するかについての試行錯誤の積み重ねの一環…

 その一方でYoutubeは、こちらの流れは以下のアクション系定番のリコメンドに接続。


もしかしたら「第三世代人工知能の判定の導くまま」振る舞うと、自然にBollywood Super Actionに行き着くの?

「意識なき」第三世代人工知能おそるべし…

*そういえば以前AIの弱点は「問題検知」と「現場対応」能力と書いたが、例えば顔認証技術の延長線上で鑑賞者や操縦者の「居眠り」や「脇見」を検出し、それをフラグに提供中の作品内容をリアルタイムに調整したり、自動操縦モードに移行したりするのはこの範疇に入らない。そして自動作曲やシナリオ自動作成といったクリエイティブ分野への進出については、はなからこうした問題自体が存在しないのである。

*その一方で「AIを利用する側のリテラシー(literacy)」も問われる展開に。

共産主義圏や資本主義圏の珠海主義者の間でも、科学的マルクス主義が迷走によってその権威性を喪失していく過程のでやはり「完璧な人工知能を想像して、それに全てを委ねるべき」なる権威移譲論が登場。

社会主義者マルクス主義者達は19世紀末頃より「産業革命と自由放任主義の放置は破滅への道。コンピューターなどを使い全ての生産と分配をコントロールする無限に賢い政府へ移行すべき」と言い出した。

*ならば「人間らしさ」とは一体何か? 
*その一方で地上に実在し得ない「ロリ巨乳」が犯罪化される日も近い。実際「何でもあり」のTumblrですら自殺や痩身症を煽るアカウントは即刻アカウント削除対象とされたし「もう死にたい」とか「ああん、太っちゃう」みたいな、それまで何気なく許されてきた描写も大幅に自粛対象とされる様になった。

*「パンチラ」もリアルに描けば描くほど生々しくなって「むしろだらしなさが招くもので、女子が男子に見せたがらないのも分かる」という方向に進んでエロティズムから遠ざかっていく。その一方でネット上においては「見えそうで見えないまでが男女共通して楽しめる限度」「確かに女子は自室内で一人だと割と下着姿でゴロゴロしている(リテラテシーのある奴は「チビTシャツ+ホットパンツ姿」程度に留めてるけどな)」みたいなコンセンサスが急速に並列的に多数成立。実は全て2000年代後半以降のインターネット・トラフイック拡大(流れるデータの静止画化、音声データ化、動画化)によって急速に可視化され、第三世代人工知能の躍進もこうした「餌」の急増に立脚している。

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それはそれで恐ろしい未来のインターネッツ