諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【若おかみは小学生】【ヘーゲル哲学】【マルクス哲学】基本コンセプトは「上部構造は下部構造が創る」?

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監督: 高坂希太郎氏コメント

この映画の要諦は「自分探し」という、自我が肥大化した挙句の迷妄期の話では無く、その先にある「滅私」或いは仏教の「人の形成は五蘊の関係性に依る」、マルクスの言う「上部構造は人の意識は下部構造その時の社会が創る」を如何に描くかにある。

ここでまさかのマルクス先生。しかも語ってる内容はむしろヘーゲル哲学?

そうか、花の湯を含む温泉街は寄り合い所帯の神聖ローマ帝国、そこで懸命に孤立無援の戦いを続けるピンフリは「ヘーゲル哲学的滅私奉公」のさらに先を探そうとした「社会学の先駆者カール・マルクスその人の暗喩だったんだ…

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 いや、同じ反ヘーゲルでもキェルケゴールの方とも?

セーレン・キェルケゴール(Søren Aabye Kierkegaard、1813年〜1855年) - Wikipedia

デンマークの哲学者、思想家。今日では一般に実存主義創始者、またはその先駆けと評価されている。当時とても影響力が強かったゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル及びヘーゲル学派の哲学あるいは青年ヘーゲル派、また(彼から見て)内容を伴わず形式ばかりにこだわる当時のデンマーク教会に対する痛烈な批判者であった。

ヘーゲルの学説においては、イマヌエル・カント以来の重要問題となっていた、純粋理性と実践理性、無限者と有限者、個々の人間と絶対真理の間の関係はどのようなものか、という問いが取り上げられる。ヘーゲルによれば、有限的存在は、まさにそれが有限であるがゆえに、現実の世界においてつねに自らの否定性の契機に直面するが、そのとき有限者はその否定性を弁証法的論理において止揚するという方法で、その否定性を克服し、より真理に近い存在として自らを高めていくことができるとされる。

これに対して、キェルケゴールにとっては、個々の有限的な人間存在が直面するさまざまな否定性、葛藤、矛盾は、ヘーゲル的な抽象論において解決されるものではない。そのような抽象的な議論は、歴史、現実における人間の活動の外側に立ってそれを記述するときにのみ有効なのであって、歴史の内部において自らの行く末を選択し決断しなければならない現実的な主体にとっては、それは意味をなさないものなのである。このような観点からキェルケゴールは、ヘーゲル弁証法に対して、彼が逆説弁証法と呼ぶところのものを提示する。逆説弁証法とは、有限的主体が自らの否定性に直面したときに、それを抽象的観点から止揚するのではなく、その否定性、矛盾と向き合い、それを自らの実存的生において真摯に受け止め、対峙するための論理である。

キェルケゴールは自らの思想の特徴を具体的思考と呼び、これをヘーゲル的な抽象的思考に対置する。抽象的思考とは、そこにおいて個々の主体が消去されているような思考であるのに対し、具体的思考とは、主体が決定的であるような思考だとされる。

この延長において、キェルケゴールは「主体性は真理である」と定式化するが、逆説的なことに、彼は「主体性は非真理である」とも言う。ここにおいてキェルケゴールが意図しているのは、次のようなことである。すなわち、歴史的、現実的な選択の場面においては主体性以外に真理の源泉はありえない(主体性は真理である)が、このことは主体性がヘーゲル的な意味での絶対的真理の源泉であるということを意味しているのではなく、実際には、主体はつねに絶対的真理から隔てられている(主体性は非真理である)のである。
*過去投稿ではこうした「忘我の哲学」と「唯我の哲学」の表裏一体性について「雨ニモマケズ(1931年)」「グスコーブドリの伝記(1932年)」の宮沢賢治と一緒に語っている。
宮澤賢治 〔雨ニモマケズ〕
グスコーブドリの伝記 - Wikipedia

そう、ピンフリは真に自由なピンフリであり続ける為、自らピンフリであり続ける事を辞める事も出来るのである。あ、このパターンって氷室冴子さよならアルルカン1979年)」で既に見た?

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