諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【雑想】「世界商品」としてのメモリ?

http://i.gzn.jp/img/2016/04/26/creating-magnetic-disk-storage/a12.jpghttp://www.prepressure.com/images/ibm-5-mb-harddisk-shipping-1956.jpg

ロバート・A・ハインライン月は無慈悲な夜の女王The Moon Is a Harsh Mistress 1965年〜1966年)」に登場する人工知能は、IBMを繁栄に導いたワトソン社長とコナン・ドイルの「名探偵シャーロック・ホームズ」シリーズに登場するシャーロック・ホームズの助手ワトソンの重ね合わせからマイクロフト(Microft、英国政府に雇われたシャーロック・ホームズの兄)と命名される。時代こそ人類が月に移住して何世代も経た2070年代だが、そこに登場するコンピューターは幾つもの建物を占有する巨大装置で政府や民間記号が数台ずつ(概ね国家に数台あれば良い方保有されているに過ぎない。月世界でも銀行で経理処理に使われていた1台を射出機制御用に徴用したら、銀行員は算盤を使った手計算に戻るしかなかった。
*「手計算に戻り得る」と考えるあたり、アナログ・コンピューター時代の発想とも。

人工知能AI)の存在が決定的役割を果たすロバート・ハイライン「月は無慈悲な夜の女王The Moon Is a Harsh Mistress、1965年〜1966年、1967年ヒューゴー賞長編小説部門受賞)」において、それを収納している「本体」は広域に散らばる巨大な建物群である。その一方、300万人が暮らす月世界人の全通信情報を保存用に割り当てられるメモリ総量はたったの「10の八乗バイトすなわち約12.5MB)」。それでも全てテキストデータに置換したら大図書館の全蔵書の文字情報でも軽々と収録可能な「大容量」ではあり、当時の現実世界におけるコンピューターが使用可能なメモリ容量と比べると驚異的なまでの発想の飛躍を必要としたのである。

ところで当時のコンピューターは人間と音声でインタラクティブな会話を遂行する存在としてイメージされていましたが、現実の世界においてはメモリ不足がその実現の最大のボトルネックとなってしまいました。

1973年には既にARPANETトラフィックの75%を電子メールが占めていた。同年にはFile Transfer Protocol (FTP) の仕様「RFC 354」が定義され実装もされて、ARPANET上でファイル転送が可能となる。

1977年にはNetwork Voice Protocol (NVP) の仕様「RFC 741」が定義され音声トラフィックを扱う仕様も実装されたが、技術的欠点があった為に歴史のこの時点でARPANET上における電話会議が実現する事はなかった。 結局、それが実際に普及するのは1990年代に入ってからとなる。

 過去投稿でも何度も指摘してきましたが、メモリにおけるこうした現象もまた「世界商品」ムーブメント、すなわち「当初は王侯貴族や聖職者といったインテリ=ブルジョワ=政治的エリート階層が独占する贅沢品だった何かが、大量生産と過当競争によって記録的価格低下を引き起こし日常品化して市場としての特殊性を失う」プロセスの一環といえそうです。類似例でいうと紙とか…