こういう発言をする人達は、こういう事も書いてます。
左翼の革命派の中で、左翼自身が持つ権力主義による腐敗にも敏感で、それを問うたのはアナキズムだ。マルクスは権力を批判したが、自身の権力主義性には鈍感であり、バクーニンはそれを見抜き『共産党宣言』に孕まれている権力主義を批判した。左翼革命派は権力批判は良いが自身の権力性の自覚も必要。
— 千坂恭二 (@Chisaka_Kyoji) 2020年4月14日
注意すべきはバクーニンは、マルクスのプロ独論の権力主義を批判したが、革命独裁そのものを批判したのではなく独自の革命独裁論を持っていた。既存アナキズムはそれを隠蔽し、勝田吉太郎はそこにバクーニンの矛盾を見て批判するが、どちらも間違っておりバクーニンの矛盾に可能性の萌芽を見るべきだ。
— 千坂恭二 (@Chisaka_Kyoji) 2020年4月14日
マルクス論やマルクス伝は数多いが、マルクスのプロ独論に対するバクーニンの批判を、マルクス側からしか読まなかったり無視するような研究や考察、思想は、どれほど他の面でマルクスについての新たな面を開いていようとも、革命論に関してはまったく駄目だと断言出来る。
— 千坂恭二 (@Chisaka_Kyoji) 2020年4月14日
バクーニンで興味深いのは、その代表的名言「創造は破壊から始まる」が、どうやらフランスの社会主義者サン=シモン伯爵(Claude Henri de Rouvroy、Comte de Saint-Simon、1760年~1825年)の金言「18世紀は破壊しかなかった。19世紀は創造の世紀たるべき」に由来しそうな辺り。
実際に明瞭にサン=シモン主義に陶酔したのは前世代のロシア社会主義思想家ゲルツェン(Александр Иванович Герцен / Aleksandr Ivanovich Herzen, 1812年~1870年)辺りなので実際どれだけ影響を受けたのかは全く未知数なんですが…しかも実際に「(サン=シモン主義に基づく)産業革命導入による国家再建」をフランスで成し遂げたのも「独裁者」皇帝ナポレオン三世だったという微妙さ。
まぁいずれにせよ「創造は破壊から始まる」訳でして…