この世には「ガンダーラ三尊」なるものがありまして…
- 左…バラモン階層を象徴する弥勒菩薩(ブラフマン、知恵の象徴たる水瓶を手にする)
- 右…クシャトリア階層を象徴する観音菩薩(インドラ、慈悲の象徴たる蓮華を手にする)
- 中央…法印を結ぶ釈迦(左右から護持のバランスが正しい重要性を解く)
大体こういう感じで読み解くみたいです。要するに込められた祈りは「お前ら、仲良くしろ」って感じ?
国家の形態が一定の段階に発達すると、世俗の王権と宗教的権威は分離され、むしろ対立が始まる。ヨーロッパのキリスト教世界においては俗権と政権の対立は叙任権闘争に見られるように一貫して歴史の対立軸として展開した。近代市民社会における政教分離の原則の成立はその帰結であった。
もしかしたら歴史上、4世紀~5世紀頃にまとめて現れたこういう展開もこうしたプロセスの途中過程の一環なんですかね?
- インドではクシャトリアの実務とバラモンの観想を対峙させた「ガンダーラ三尊」が登場(ヘレニズム運動の産物過ぎて東洋思想起源か西洋思想起源かも分からない)
- 欧州では世俗君主の権力と教会の権威を対峙させた「両剣論」が登場(ヒッポのアウグスティヌス同様、これを提言した教皇ゲラシウス1世もアフリカ出身)
その後の歴史を考えると「嵐の前の静けさ」とも見て取れる情景な訳ですが…