最近の若者はフランシス・フォード・コッポラ監督映画「地獄の黙示録(Apocalypse Now, 1979年)」のヘリコプター空襲シーンを鑑賞すると「しょぼいCG」とか思うそうですが…
同様にCGのなかった時代の大規模動員の凄さが現代の若者に伝わらないのがスタンリー・キューブリック監督映画「スパルタカス(Spartacus, 1960年)」だったりします。
そして日本映画だと…
天と地との合戦シーンで何気なく行われてる「陣形の再現」って今ではCG無しに実現は不可能だよなぁ・・・ pic.twitter.com/rxlfwLBmZg
— ハルトマン大尉@次回予定無し (@ww2doitugun) 2020年8月1日
史実と違う流れ、意味不明なシーンが多いなどの理由で駄作枠に入ってしまった天と地とですが、合戦シーンのスケールと迫力は必見ですよ!
— ハルトマン大尉@次回予定無し (@ww2doitugun) 2020年8月1日
ちなみに映画全体を通して合戦シーンの多い構成になっているので合戦シーン好きにはイチオシなんだな!
ハルキが世界のクロサワに
— 戦力外(会社からも) (@ikusakatato) 2020年8月1日
コケにされた腹いせに
作った映画だと聞いた
角川春樹の0721映画って言われてますねw
— ハルトマン大尉@次回予定無し (@ww2doitugun) 2020年8月1日
ちやんと長柄もっているのが良い!!
— 樋口左衛門尉隆晴 (@saemonhiguchi) 2020年8月1日
長柄いいですよね!槍衾が激突するのも最高です!
— ハルトマン大尉@次回予定無し (@ww2doitugun) 2020年8月1日
史実でこういう陣形を組んでいると、組むだけで半日かかったそえです。
— こうやまP提督㌠フレンズ (@zweisser) 2020年8月2日
この長さの槍をこれだけ
— 鎧光・Khan (@NEKOSOGI2020) 2020年8月1日
用意するの物凄く大半だったかと
しかし竹束らしき?ものが写ってる
ようにも見えますが槍兵守ったり
はしないのかな
城攻めのシーンでは竹束でしたが、この野戦シーンでは木の盾です
— ハルトマン大尉@次回予定無し (@ww2doitugun) 2020年8月1日
弓兵が射るシーンなどで遮蔽物として登場するので陣地的な描写として配置されているものかと思われます
カナダの人凄いなあ
— 鳥居譲治 (@negi_niwatori) 2020年8月2日
このあとのシーンで
諏訪神軍がでてくると思うけど
初見の時には
お前ら何しに来たんだよって
U ゚Д゚Uこんな顔になったなあw
まぁ「冗長」と言われれば確かに「冗長」なんですが、それは歴史的にはそれなりに現実に沿った設定だった訳で、むしろそれが「ショボい」と切り離されていく時代について新たな考察が必要となる話かと…そしてそうした時代に流れの中で黒澤明監督映画「乱(1985年, 製作費26億円)」や角川春樹監督映画「天と地と(1990年, 製作費50億円)」はいつしか時代遅れのレッテルを貼られていったのです。
この流れにギネス・ワールド・レコーズに「最も興行赤字が大きい映画」と記載される「カットスロート・アイランド(Cutthroat Island, 1995年, 製作費・宣伝費合わせて1億ドル以上。その1割強ほどしか回収出来なかった)」を加えてもいいかもしれません。
当時の「発想の飛躍」の端緒は「 バリー・リンドン(Barry Lyndon, 1975年)」で思った様な評価を得られなかったキューブリック監督が「シャイニング(The Shining, 1980年)」撮影に邁進していった流れに見出せるのかもしれません。
それは同時にピエル・パオロ・パゾリーニ監督の遺作映画「ソドムの市(Salò o le 120 giornate di Sodoma, 1975年)」や「フェデリコ・フェリー二のカサノヴァ(Il Casanova di Federico Fellini, 1976年)」といったイタリア芸術路線がメインストリームから切り離されていく過程でもありました。
そう、当時の観客が観たかったのはむしろ「2001年宇宙の旅(2001:A Space Odyssey, 1968年)」であり、さらにいうなら「ロッキー(Rocky, 1976年)」であり「スターウォーズ(Star Wars, 1977年)」だったのです…
そして合戦物なら「ロード・オブ・リング(The Lord of the Rings)シリーズ(2001年~2003年)」や「ホビットの冒険(Hobbit)シリーズ(2012年~2014年)」、海賊物なら「パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean)シリーズ(2003年~)だったのです。
そういえば「指輪物語」「ホビットの冒険」を映像化しようという試み自体も1970年代からありましたが、やはり当時の発想では扱い切れず、その夢の残滓がトップクラフトを経てスタジオ・ジブリに継承されています。そこに浮かび上がってくる「風の谷のナウシカ」の劇場アニメ版(1994年)とそのマーチャンダイズ商品(何故かただひたすら王蟲を殺戮し続けるシューティングゲームや、手足を切り飛ばすボードゲームなど残虐な内容が多く宮崎駿監督をゲンナリさせた)と原作漫画版(1982年~1994年)の差分…
どうやらここにも「我々の認識可能範囲外を跋扈する絶対他者」が可視化された瞬間があった様だ?