思えば私が2年前数学の再勉強を思い立ったのは三原和人「はじめアルゴリズム(2016年~2019年)」に感じた以下の疑問が契機だったのです。
「数学初学者が何の専門教育も受けずある程度は数学の記法をマスターしてるっておかしくね?」
その疑問をまさに自分が体現してしまいました。そう、自分自身が「数学の記法を全然マスターしてない野生児数学初学者」に成り果ててしまったのです。その上で到達した結論が「数学を漫画で描く際にこの問題を飛ばしたのは正解」というもの…
例えば(自分なりにそれなりのパラダイムシフトを伴った)以下の連続性再発見…
- 1の概念も2の概念も存在しない原始座標群(Primitive Coordinate Group)An(n=2){0,Inf(inity)}
- とりあえずInf(inity)/Inf(inity)=1といて1の概念を追加した拡張版原始座標群An(n=3){1/Inf(inity)=0,Inf(inity)/Inf(inity)=1,Inf(inity)/1=Inf(inity)}
- すると勝手に2の概念まで追加されて(何かを1回分割すると2個になる)、2を初項(First Term)=公比(Common Ratio)とする等比数列(Geometric Sequence=幾何数列)Αn(n=→-Inf(inity),…,-3,-2,-1,0,1,2,3…,Inf(inity)){Αn=Α(n-1)×Αr^(n-1)}(ただし初項=公比(Common Ratio)=2){1/Inf(inity)=0,…,1/(2^3)=1/8,1/(2^2)=1/4,1/2,2/2=1,2,2^2=4,2^3=8,…,Inf(inity)}が成立。なるほど、これが「半径しか存在しない直線/円/球面座標系」と「直径(対蹠)が存在する直線/円/球面座標系」の峻別点…
自分でいうのも何ですが、圧倒的に見にくく感動が全然伝わりません(しかも、それをどうやったら綺麗に数学の記法にまとめられるのか全然わからない)。この状態を読者に押し付けるよりは「雲は雲マーク、無限は猫マーク」の様にしか表せない分かり易い表現で「野生の天才数学者」関口はじめの野生振りを示す方が、確かに漫画表現としては正解だったといえましょう。
ところで逆に「どうして数学は若いうち」と言われるかについては、ちょっと当たりがつく様になりました。当事者にとって全く未知の概念にパラダイムシフトを引き起こすには相応の集中力が必要であり、これに体力問題が関わってくるのですね(初学者故に何度もそういう局面を味わった)。実際に加齢によってどれだけここでいう体力が落ちるかは人それぞれですが(「はじめアルゴリズム」の「老数学者」内田豊だって実際のそれは全然落ちちゃいなかったし、物語全体がその事実の再発見を軸に展開した側面もあった)、この問題が全く自覚出来ないまま当事者に成り果ててしまった人間は分野を問わず「発想が柔軟に切り替えられない老害」と呼ばれる事になるのだと思います。
この認識に到達しただけでも二年前の自分の判断は「正解」でした。肝心の「数学の記法」問題については…そのうちLaTeXの勉強も始めなきゃならなくなりそうです。LaTeX「私がお前の父親だ!!」私「どうして教えてくれなかったんだ、ガロアぁぁぁ!!」。またこのパターンですか?(数学再勉強を思い立ってから今日に至るまでの軌跡が全部ブログで公開されているから言い訳の仕様もない)。
目指してるのは、さらっと以下の様な投稿が出来る領域…しかもコンピューターに頼って楽した形で…
美しい動きで、直感的には各点の集合が常に円形を保つことは理解が困難かもしれません。
— だいすけ (@tabikougaku) 2020年10月18日
興味本位で簡単な計算をしてみると、確かめられました。
全点の重心が地球、重心に対する各点の相対位置が月のようなイメージでしょうか。 https://t.co/wQ14UpGd9H pic.twitter.com/1WYg5r79Py
数学書学者の苦悩は、こうやってまだまだ続くのです。そんな感じで以下続報…