これについて、こんな観点の話も…
高畑勲演出のTVアニメーション作品「赤毛のアン」のこと。
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2021年5月22日
昔見たときにはアンは「エキセントリックな少女」に見えた。
今見ると、最初の数話で描かれるアンは「虐待されて精神のバランスを崩した児童」。おそらく解離症状が出ている。そこに気がついた時、背筋がぞわっとしました。
グリーンゲイブルズに来て、アンは久しぶりに人の尊厳を取り戻す。それはマリラとマシューが、保守的だが健全な道徳心を持つ人たちだったから。
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2021年5月22日
そのバックグラウンドはキリスト教。ただし高畑演出では宗教色は抜かれている。その代わり、普遍的な「人を人として扱う」ことの大事さが描かれる。
マリラは保守的でいっけん怖いおばさんに見えるのだけど、「他人を道具のように扱うことを良しとしない」「話をちゃんと聞いてから返事する(ぶっきらぼうではあるが)」「自分が悪いときにはちゃんと謝る」。
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2021年5月22日
これ、ものすごく大事。
あるエピソードでは、アンは、嘘をついてまで体罰を受け、その代償にアイスクリームを食べたいと願った。アンにとっては体罰は慣れっこだったのだ。
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2021年5月22日
ほとんど語られないのだけど、アンはネグレクト、ヤングケアラー、体罰——そうした環境の中にいた児童だった。
追記:
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2021年5月22日
いただいたコメントでNHKで放映されたドラマ「アンという名の少女」が気になり、当方は未見だったのでNetflixで第1話を観ました。
ドラマではアンが解離、フラッシュバックを起こすシーンを明確に描いています。「本当は怖い赤毛のアン」で見応がありました。教えて頂きありがとうございます。
こんばんは。二次創作の範疇になるかもしれませんが、赤毛のアンには バッジ・ウィルソンによる「こんにちはアン」というエピソード0があり、本編と同じ世界名作劇場でアニメ化もされています。アンが未就学の頃からの生活が描かれており非常に見応えがあります、おすすめします。
— ぱっちー📛多分本当に低浮上 (@BewitchChorus) 2021年5月22日
「バンパイア・クロニクル」(というより「眠り姫」シリーズの作者としての)のアン・ライスが高く評価してるあたりが興味深いところ。
- 何しろ言及してるのがルー・ウォーレス「ベン・ハー(Ben-Hur: A Tale of the Christ,1880年)」の「(半裸の男達が互いを鞭打ち合う)戦車戦」の場面を読んで「性の目覚め」を経験し、そっと栞里を挟む場面だったという…お陰で海外には「元祖Slash(日本でいう腐女子)」という評価もあったりする。
当時こういう作品に夢中になったGoth少女達がメジャー・デビューしたラナ・レル・デイを見限った次に選んだのが「見た目は普通」の「聲の形(A Silent Voice, 漫画2011年~2014年,劇場版アニメーション2016年)」西宮結絃や「大事な人でも人間なら盲目的に食い殺したくなる」衝動を竹筒を咥え睡眠によって抑える吾峠呼世晴「鬼滅の刃(2016年~2020年)」竈門禰󠄀豆子だったのは興味深い変化といえましょう。
「Emily the Strange(2001年)」の時代も遠くなりにけりですね。
そんな感じで以下続報…