今回のメモの出発点はこれ。
まずは「地獄部隊」補足。
長谷川ナポレオンの童貞野郎ロベスピエール、この時点で「市民大量処刑」「戦争」「都市抹殺」「地獄部隊で反革命地域絶滅をはかる」「証拠捏造して政敵新聞主処刑」「消される恐怖から反対勢力が連帯・決起」と暴君よくばりセットなのに、いまだ自分を「徳」の側に置いてる。人間の業です。大好き。 pic.twitter.com/IO8GZwhvmd
— @ぷりめ (@prime46502218) 2021年10月28日
ロベスピエールがトップにいる限り、革命裁判所の検事フーキエ・タンヴィルらが首を落としまくる。単純にゲス野郎なだけのバラスの方がマシと皆が考えた。
— @ぷりめ (@prime46502218) 2021年10月28日
「自分の出自に不安材料があるからボスへの忠誠心を示すため酷刑乱発する判事」タンヴィルも独裁者側近によくいるタイプですよね。 pic.twitter.com/cDrQBQBUzf
フランス革命という人類史が誇る大いなる進歩、近代国家の産声が、いかにめちゃくちゃで、行き当たりばったりで、陰惨で、冷酷で、残忍で、流言飛語や密告、中傷、なによりある種の熱狂によって多くの人々が処刑・惨殺されていたことがわかります(九月虐殺や地獄部隊でググるとあれこれ出てきます)
— たられば (@tarareba722) 2019年9月10日
・日本で一番有名なマリー・アントワネットの評伝は、おそらくシュテファン・ツヴァイクが書いた『マリー・アントワネット』だと思うのですが(角川文庫から中野京子訳で新版が出ており、これがとてもよい)、それを読むと(かなりマリーびいきでルイ十六世の描写がえらい愚鈍で悲惨ですけども)、
— たられば (@tarareba722) 2019年9月10日
「ヴァンデの乱」・・・フランス革命政府(国民公会)は、徴兵等に反発したヴァンデ地方を「絶滅」させる正規法令を制定し、「地獄部隊」と呼ばれる鎮圧隊を送りヴァンデ地方を焦土化。死者30万人以上。銃弾を惜しむ鎮圧隊は、市民を船に詰め込み沈める「溺死刑」で4000人以上を殺戮。 pic.twitter.com/qosCCnVj50
— 岩井洋一(柔術新聞&ジャズギター) (@busujiujitsu) 2021年9月18日
フランス革命関係で、ヴァンデの乱についてちょろっと触れることがあったんだけど「地獄部隊」ヤバすぎるな…フランス革命の闇やん。 pic.twitter.com/RC8a9zm8up
— マミー (@88888888mamy) 2020年6月2日
地獄部隊 Wiki
— DancingDax (@DancingDax) 2018年9月4日
1794年1月から5月にかけて、地獄部隊はメーヌ=エ=ロワール県、ロワール=アンフェリウール県(現在のロワール=アトランティック県)、ヴァンデ県、ドゥー=セーヴル県といった武装勢力の本拠を縦横に駆け巡った。
こうした作戦の一部は多くの場合年齢・性別・政治的意見に関係なく、放火、婦女暴行、拷問、略奪や住民の虐殺、最悪の人権侵害に直結した。妊婦は、圧搾機で押しつぶされ、新生児は銃剣で串刺しにされた。
— DancingDax (@DancingDax) 2018年9月4日
共和国側の兵士や官吏の証言によれば、女性と子どもたちは生きながら切り刻まれるか、生きたまま火のおこされたパン焼きのかまどに投げ込まれた。これらの残虐な行為で何万人もの人々の生命が犠牲となり、『地獄部隊』の別名がつけられて広まった。
— DancingDax (@DancingDax) 2018年9月4日
「都市包囲戦の生存者を霞弾でミンチ肉の山に」「妊婦の腹を裂き、赤子を竈門に放り込む」に「フランス革命だけで国民の1/10が死亡(これまでは「フランス革命とナポレオン戦争で国民の1/5が死亡」までしか知らなかった。要するにフランス革命による死者とナポレオン戦争による死者はほぼ同数?まぁ「フランス革命による死者」は、革命戦争による死者も含むんだろうけど)」「市民を船に詰め込み沈める溺死刑だけで4000人以上を殺戮」が知識として追加されました。
これが偽善インテリの「ナチスの差別主義者? 馬鹿をいっちゃいけない。我々は心から誰もが笑って暮らす平等社会を目指しているに過ぎず、そして死者は決して語らないものだ」なる主張の大源流? 発端はこの話です。
署名集めて断頭した後、「自分書いてないんですが」ってのが出てきたら「誰じゃ!このような狼藉をしおって!」ってキレ散らかすの、普通に「王」でしょこれ
— 幸せの白い鳥 (@usovich) 2022年1月19日
王になりたい人生だった
— 幸せの白い鳥 (@usovich) 2022年1月19日
王でも致命的な何かがあった時に責任は取るんだよなぁ…
— くるしま⋈ (@kurushima2) 2022年1月19日
お、おう。
— 滝口 (@Yamato694) 2022年1月19日
殿様若様の集まり。
— 浄蓮寺 (@padoma37) 2022年1月20日
実務は下々のやるものです。 https://t.co/XPBfMdDGsG
邪知暴虐のじゃん。。。メロスに伝えなきゃ。。。(使命感) https://t.co/jw7ykfq8Vq
— 魚か (@naakass) 2022年1月19日
最近流行の感じで言うと悪役令嬢とか。。。w(改心しない系の。。。)
— 魚か (@naakass) 2022年1月19日
伊集院光のクソ替え歌に出てくる王様 https://t.co/cAdHIWVh9i
— 寛 (@20_Tokyo_21) 2022年1月19日
よく分からないけど、この話?
そして…
フランス革命の最終段階。王党派殲滅の為に攻略した都市の生存者を霞弾でミンチ肉に変え、敵本拠地に潜入して民間人に襲い掛かる地獄部隊が、見つけ次第妊婦の腹を裂き、赤子を竈門に放り込んだ責任が問われて「虐殺を遂行した当事者」と「虐殺を命じた側」の内ゲバが発生し…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
最終的に人殺しに慣れた前者が勝利してロベスピエールら革命執行部が全員処刑されて革命が終了したのを思い出します(いわゆる「テルミドール反動」)。最終勝利した人殺し集団にもちろんまともな行政遂行能力などなく、最終的には彼らより人殺しが上手で内政センスもあるナポレオンが勝って…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
フランス革命は完成した訳です。迂闊に理想視して模倣したら、同じ展開が繰り返されるだけですね。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
どんな高い理想を掲げても、現実には「党争での理想が最優先」という態度なら最後は必ず「(大量虐殺合戦と内ゲバ粛清が荒れ狂う)一番殺し方が上手い人一等章大会」に行き着くし、その勝者が「人殺し」以外の才能も備えていて事態を収拾してくれるとも限りません。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
タキシン派と反タキシン派の党争が激化して議会政治の体裁が保てなくなり、仕方なく軍政に移行したタイに「全てを仕切る独裁者」が現れないのも「肝心のところで明治日本の大久保利通みたいな切り札が引けない不運」に見えたりします。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
さらに「国内の党争に平気で外国勢力を巻き込む悪癖」があったポーランド王国やベトナム王朝や朝鮮王朝は、国が地図から一旦消える憂き目まで見ました。このうち復活後「全ては当時の帝国主義のせい。補償せよ」と言い出さなかったのはベトナムくらい?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
ちなみに、ここで展開した様な「フランス革命は(王党派への虐殺合戦と内ゲバによる粛清合戦を伴う)党争に過ぎなかった」は、「ベルばら」原案として知られる「マリー・アントワネット」「フーシェ」の作者シュテファン・ツヴァイクや「暴力論」の著者ソレルの歴史観。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
ソレルはさらに踏み込んで終始党争に過ぎなかったフランス革命に対し、どれほど大量虐殺され続けても、決して屈せず抵抗を続けた王党派こそがフランス民族精神を体現していた可能性まで指摘しています。実際、7月革命と2月革命それぞれの直後の粛清で急進共和派がほぼ壊滅してしまうのに対し…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
王党派は以降政権奪取に絡まなかっただけで影響力を残し続けます。例えばボルドーワイン。フランス革命による農地開放のせいでブルゴーニュワインは「畑」単位で数えられますが、こちらの単位「シャトー」は分割拒絶に成功した領主の所領単位。ロビー活動も巧妙でフランスワイン最高級の評価。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
それではフランス革命は本当に最初から党争だったのでしょうか。その発端となったのは「アメリカ独立戦争の英雄」ラファイエットら先進的貴族集団による「テニスコートの誓い」と、彼らと対立状態にあるオルレアン公が(あえて市民にその庭を歓楽街として開放し、逃走中の革命家を匿っていた)…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
パレ・ロワイアル宮殿で準備された行軍が進発した「バスティーユ監獄襲撃事件」と「ベルサイユ行進」とされていますが、もうこの辺りから既に党争の匂いが漂ってる訳です。ちなみに当時最高級の香料/着色料とされたサフランの生産拠点を握るオルレアンアン家の財力は凄まじく…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
最終的に2月革命で政権奪取に成功するのはご存知の通り。一方、革命とナポレオン戦争のお陰で半世紀遅れたとされる産業革命導入の資金を融資したのは、フランス革命が全力で否定したスペイン交易筋のユダヤ人豪商や、フランス史が全力で否定してきたユグノー豪商達でした。こうした構造こそが重要で…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
フランス革命を途中から乗っ取り、7月革命と2月革命で粛清された急進共和派の与えた影響など触媒程度だったと考える向きすらあったりします。こうした歴史の結果再編されたフランスのインテリ/ブルジョワ/エリート階層、すなわち今日「三百家」と呼ばれる特権階層はどういう人達だったのでしょう?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
調べてもびっくりするほど何も出て来ません。フランス三色旗の白は王党派、赤は急進共和派の色ですが「青」については迂闊に不満層から憎悪の対象にされない様に、あえて公式の定義が発表されてないのですね。何しろ大元が「革命の時代」全般、さらにはパリ・コミューンの時代にも急進共和派から…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
摘発され、全財産を押収され、処刑され、最後は「フランスの敵」と融合した人々なので恐ろしく用心深いのですね。そして、こういう人々こそが自称「インテリ」の元祖となった訳です。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
様するにマルセル・プルースト「失われた時を求めて」に描かれるフランス・ブルジョワの世間から隠れ住んでる感じ、その伝統的価値感を体現するシックの精神の出自不明性、そして生活全般に渡る偽善の蔓延は、こうした複雑怪奇な出自に由来する訳です。そしてその弊害が最悪の形で現れたのが…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
「ドレフェス事件(1894年〜1906年)」といわれているのです。エミー・ゾラによる弾劾文(1996年。発表後指名手配され亡命)」と数学者ポアンカレが(当時のフランス軍技術将校の必須教養だった)ベイズ推定を用いて「唯一の証拠」が偽書である事を証明して無罪が確定した話が有名ですが…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
その間の10年ばかりフランスのインテリが何を延々と議論し続けていたのでしょうか。どうやら「ユダヤ人をネタにした党争」を延々と繰り広げていたらしく、それを目の当たりにしたソレルが「フランスのインテリには結局自己保身の本能に基づく中身のない党争しかない」と結論し…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
ユダヤ人が彼らをアテにするのを諦めてイスラエル建国の準備を始めたらしいのです。さて、こうしたインテリ像の原型、日本のインテリにどれぐらい遺伝してるものなのでしょうか。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
最近のJインテリと振る舞いが重なる部分が多い様に思えて書き出し始めたら、すっかり長文になってしました。さて、似ているとしたら何処までで、違っているとしたら何処から?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月20日
そんな感じで以下続報…