それまですっかり忘れてました。七月隆文「俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件(原作2011年~2016年、漫画化2012年~2018年、アニメ化2015年~2016年)」。220万部も売れてしまった「大いなる虚無(Big Nowhere)」…
今回の投稿の発端は以下のTweet。
>ライトノベルは文章面に関して底が抜けてる状態ですね。もう文章を短く区切っていれば、詩に近くてもOKぐらいの勢いで、個人的には「戻れるラインを超えたな~」という気持ちで見ています。実際に長文でないと説明不能なジャンルは衰退してますし。
— アライさん流まんまるまる亭 (@skryta) 2022年10月24日
ラノベ衰退の原因はこれだと見ているのだ。
ライトノベルは何だかんだ言って小説なので、短文しか選択肢がなくなると、しっかりした話が展開できなくなるのだ。業界全体がそっち方向に流れると衰退は避けられないのだ。https://t.co/u7gkpyVGmO
— アライさん流まんまるまる亭 (@skryta) 2022年10月24日
引用ツイートは2012年7月29日のものだから、プロは10年前には今日の状況に至る兆候に気づいていたと言えるのだ。
— アライさん流まんまるまる亭 (@skryta) 2022年10月24日
ここに乱入。
遂にはラノベ版「ホワイトジャズ」が読める?https://t.co/6WeEKrUrzz
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
なるほど(^^)
— アライさん流まんまるまる亭 (@skryta) 2022年10月25日
先行例としてはあとグスタス・ハスフォード「フルメタルジャケット」とか、ルディ・ラッカー「フーディーニの物語」とか。人間の内面描写をすっ飛ばして短文で「起こった事」のみを連ねるのはハードボイルド文学の常套手段で、サイレント映画の早回しみたいな馬鹿らしさも生み出しますね。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
というかラノベで実際それをやってアニメ化まで辿り着いた例も…タイトルが咄嗟に思い出せない…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
記憶が正しければこれ。https://t.co/uHkMfbPNA1
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
ああ、アニメから入った層も多かった事もあって、あの「よくあるラノベ文法の超早回しが独特のリズムを刻むメタ暴力性」から「こいつ本性は相当本格派の作家だぜ」と気付いてなかったファンが多かったのか…https://t.co/rrFzODd7cc
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
「売れない純文学者」モーリス・ルブランが、そのルサンチマンを叩きつけた「金持ちからしか盗まない義賊」アルセーヌ・ルパンでバカ当たりし、夢枕に立ったルパンから「お前は盗まれる側に回ったな」と告げられたり、そのルパンを物語中で殺そうとした話を思い出しました。https://t.co/nl7pUtxQWK
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
で、この「(「庶民サンプル」がラノベ版「勝手にしやがれ」として完成形を突きつける事で)極限状態が割れてしまった閉塞状態」の突破口となったのが「異世界転生」なる新基軸だったイメージが…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
少なくとも「はがない」とか「俺妹」を典型的成功例とする学園ラブコメ系ラノベの単純な後追い粗製濫造の系譜を終わらせたのはこの流れだったのでは?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
なるほど(^^)
— アライさん流まんまるまる亭 (@skryta) 2022年10月25日
思い出した。主人公が突如黒服にリムジンに連れ込まれてお嬢様学校まで運ばれる「お約束展開」がディスクールをちょっと変えただけで生み出されるスピード感と緊張感。まさしくジェームス・エルロイ文学の疾駆感。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
そしてあの独特の虚無感。読んだ印象はむしろルディ・ラッカーの「フーディーニの物語」に近かった感じ。
そこから新しい何かが始まるべきだった。でも、現実にはそうはならなかった。だから、この話はここでお終いなんだ…https://t.co/WxZdmLJ1dw
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年10月25日
そんな感じで以下続報…