1980年代における「毒婦と貞女を峻別する価値観」からの脱却は以下の様な座標操作を通じて得られたものだったのです。
- まず毒婦概念と貞女概念を反転可能な二項集合として定立する(統計学的には平均=中心を求め、これを各項目から引いて偏差を得る)。
- かかる二項集合の相乗平均を求め二項abを実数軸上の対蹠とする複素球面の赤道円を得る。
-
この赤道円にさらにもう一つの直行座標系を加える事に成功したなら(座標系の垂直写像をとり「45度傾いた正方形」が得られたなら)、三次元のうち一つを平面図では垂直に立て「回転軸」として視野外に追いやる事が出来る。
「うる星やつら」でいうと…
- まず「ラムちゃんは毒婦」「しのぶは貞女」なる棄却仮説から出発する。
- 実際のしのぶは「意外と浮気症」で、実際のラムちゃんは「意外と一途」。これを円環関係と見ると「毒婦-貞女軸」は垂直方面から眺めた回転軸となり、視野外に追い出す事が可能となる。
まさにこの話ですね。
というのも日本の作品「善女と悪女を峻別し、後者は自業自得の最後を遂げるべきである」なんて因循姑息な価値観から20世紀のうちに脱却してたからなんですね。伊達に第三世代フェミニスト達から「聖書(バイブル)」扱いされてきた訳ではない訳で…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年1月25日
今回の投稿の発端は以下のTweet。
『うる星やつら』は令和版の放送直前まで、今の時代には通用しないだろうし、思い出で済ませよ、やめた方が良いって論調が規制派の方が言っててTLでも流れまくってたのに、放送が始まった途端に何も流れてこなくなったし、それどころか規範とばかりに持ち上げる声が上がるのは気味が悪い。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
『うる星やつら』や『美少女戦士セーラームーン』TV放送された当時は批判的な話は上がってたし、エロ同人が売られまくってたし、俗物扱いを受けていた感触はあるよ。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
一度権威と見るや、一瞬で記憶喪失でも起こして記憶が改変されてる様なTLを見ると哲学的ゾンビが大量に居る様な不気味さがある。
『うる星やつら』はTV放送を観た記憶が無いので、昔に伝え聞いた話を印象論で語ってる所はあるかもしれない。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
『らんま1/2』はリアルタイムで観ていた記憶はある。
名作はいつまで経っても名作 https://t.co/FDPGvR9op8
— そんまし (@RoIn9y7jSybVLlN) 2023年1月14日
昔のアニメは素のままが好きなのでリメイクは反対派。時代にそぐわないと修正したり欠番にするのも反対派。 https://t.co/KhaVF9DBNd
— Raxa (@Raxa_C) 2023年1月14日
そう言えば『鬼滅の刃』もメガヒットしたら、「おっぱいぶりんぶりんの柱」とか、言い出す人いなくなりましたよね。https://t.co/jhvvPducil https://t.co/IpzgIhukgW
— 諸葛 均 (@policedoog1971) 2023年1月13日
減ったとは思うんですが、その後2021年に遊郭編の発表だけで炎上があった事と、甘露寺蜜璃さんが活躍する刀鍛冶の里編の放送がまだなので、様子見したいとは思います。 https://t.co/Kqu1pKyh5S
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月14日
↓のこれもそうですけど、明白な基準なら、作品人気で左右されるのおかしいんですよ。https://t.co/4P3aNFkbdH
— 諸葛 均 (@policedoog1971) 2023年1月14日
鬼滅の刃は序盤は大して話題にならず、ヒット作まで駆け上がるのが急激だった為か、社会的評価がまだ定まってない様な感触を受ける事はありますね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月14日
ヒットしてるかどうかで評価を変えるならば、受け手側が批判されて然りだとも思います。
だから知名度で決めるって、「弱い者いじめをします」って宣言しているようなものなんで、こいつら正気かと。
— 諸葛 均 (@policedoog1971) 2023年1月14日
誰も見てないのでは…という嫌な予感がある https://t.co/H8ERK7QAXR
— Bash (@AngraMainyu_) 2023年1月13日
それにしてもうる星は完全原作準拠なために意匠関係がまんま40年前なんだよなあ。女子のブルマなんて界隈が容認するなんておかしなハナシにも感じるわ。つーか奴ら本編見てないだろ。 https://t.co/9COemzkQTa
— MasterAsia Gamboo💉💉💉💉 (@GambooTohoFuhai) 2023年1月13日
最近の作品ではあのブルマー「親世代が夜のプレイで使ってるのを子供が目撃してしまい、黒魔術の秘儀でも盗み見た気分にさせられる」扱いですからね(例は「宇崎ちゃんは遊びたい」6巻)。かえって淫靡… pic.twitter.com/lTepFCqj0I
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
もう現代っ子は「体操着」として認識しない? pic.twitter.com/Eab5Pua6q9
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
よしなさいbyビートきよし pic.twitter.com/Igog1WTYNx
— MasterAsia Gamboo💉💉💉💉 (@GambooTohoFuhai) 2023年1月13日
×6巻○9巻。似非フェミニストに焼かれた作品の一つですが「本当の主人=市場経済原理の要請」にならちゃんと従ってて「男性登場人物のみのサウナ回」とかもこなしてたりして。これが現実…資本主義社会の現実ですよ… pic.twitter.com/Dvo0EuCIbh
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月14日
きっと怖かったんですよ
— らいみんか👾 (@LoiesVileLow) 2023年1月13日
自分達が燃やした作品と同じ基準によって
他世代の規制派から
「間接的に自分達の世代が叩かれる」事が
だから放送後に叩く昨今の陰湿ムーブではなく
放送前の取りやめを望んだ
でも予想に反して受け入れられたから
安心して持ち上げ始めた
そんなところじゃないですかね
本編を観ていない可能性も伺ったんですが、予想に反して受け入れられている意見はタイムラインでも流れて聞きますので、観ていたとしてもそういう心理が働いているかもしれませんね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
「存在自体が許せない」って動機で「Z指定」でも「深夜放送」でも叩くんだよ、「敵を袋小路まで追い込んで一斉射撃」が健全戦士のやり方
— djclover (@moviefist) 2023年1月14日
去年の『ハーレムきゃんぷっ!』は深夜且つ完全版は有料であったりゾーニングされてるにも関わらず、僧侶枠であろうと完全に存在自体が許せないパターンでしたね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月14日
「野蛮な表現を見る権利・作る権利」も「表現の自由」であり、人権の一つと言うのを概念から否定されながら育ってきた人たちなので
— djclover (@moviefist) 2023年1月14日
フェミが宣伝してくれたから漫画買ったわw
— ヤス@ですよ (@nikutokayasai) 2023年1月14日
止めろと声上げる人は、止められたら気持ちよくなるだけで
— ビブリオ (@bibliomagic) 2023年1月14日
止められなかったとしても、「そんなこと言ってない」とするだけで、むしろ都合よく解釈することが多いですね。
だから、作者がなにかやらかしたとかでない限りは、止めなくていいと思います。
まあ賛否あるでしょう
— takeshi (@takeshi86596712) 2023年1月14日
神谷氏、宮野氏の今の立ち位置が、良くも悪くも
旧作の古川さん、神谷さんの立ち位置になぞられますね
パパ、ママ役で古川さん、平野さんを起用したのは評価します
そして…
「女性セブン」でこういう取り上げ方をしたのも大きかった?令和版アニメ、最初から確信犯で「今は母親となった」世代も狙ってる感があっだりして。 https://t.co/k08em8Es3D
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
これは同じバニーガールの衣装で炎上している最中でしたからタイムリーでしたね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
仰る通り、令和版のターゲットは昔リアルタイムで観ていた世代、もしくは親子で楽しむ事を想定している可能性もありそうです。
令和版うる星やつらが(半世紀前には普通に日常生活の中に実在していたが、今はどうなってるか分からない)「日本型家長制」とか「よろめき主婦」みたいな諸概念を現代に蘇らせる一方「チェンソーマン」が「(それに絶対到達出来ない)マキマさん=支配の悪魔」を提示する2020年代の景色…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
ここでいう「温情主義(日本型家長主義)」って以外にも日本のガチのLGBTQA方面から「普段は隠れて存在してるが、見つけて自分の様な存在を認めさせれば親族一同が黙ってその判断に従う(特に田舎で重要)」みたいな言及の仕方もされてたりして。https://t.co/VEUyEtOMQE
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
その存在を最初に教えてくれたのが上野千鶴子「スカートの下の劇場」だったりした訳ですが、日本のフェミニズムは何処で道を間違えて「(日本には存在しない、西洋型)家父長主義の打倒」とか叫ぶ様になったんでしょう?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
正直その流れは分からないです。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
第4波に限ればカナダ韓国日本ルートですが、キリスト教圏の父権主義が、さも昔から日本にあった様なフェミニズムでの叫ばれ方は90年代にはあった様な感触を持ってます。
訳せば同じパターナリズムでも日本型家父長主義と西洋型父権主義が混同されてる様に感じます。
私が大学で社会学を勉強した1980年代には「日本型親族構造論」を展開する中根千枝女史みたいな論客もいて安易に「西洋型家父長制=日本型温情主義」なんて結んだら確実に0点食らいました。やはり1990年代に大学で何か起こった?https://t.co/eRisdgYYZ8
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
というか「西洋型家父長制」といったら何より「ヒッピー世代の父親世代と息子世代の衝突」で、当時の海外作品は「コナン・ザ・グレート」にせよ「スターウォーズ」にせよこれを主題にした作品が多く「日本とは随分違うね」みたいな実感があったものですが。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
そして…
サブカルチャーで描かれる世界に対して、現実の日本社会の貧困問題があまりピックアップされないギャップは、直感ではありますが有り得そうに思います。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
日本のエンターテイメントには「本当に言及が不可能なほど酷くなってしまった事」を切り捨てていく悪癖がありまして…古くは「銀の匙」「のうりん」を産んだ農業系コンテンツ、そして新しくは「ごちうさ」「山のススメ」によって国際的話題となった「登場人物の貧富格差問題」…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
この話ですね。 https://t.co/87v8DWXruK
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
新型コロナの世界的大流行に触れた作品がほとんど無いのも不思議な所ですね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
すぐに流行が終わると思って予測不可能なままずるずる数年経ってしまい、扱いが難しい所もあるのかもしれませんが。
「コロナを題材にした作品」…意外にも山田洋次監督映画「キネマの神様」がそうでしたが、どうしても「コロナが収束したら時代遅れになる」恐ろしさが…まぁこれ過去の黒死病やペストについても言える話なんですが(シェークスピアも幾度もペスト流行を経験しながらそれを作品化してない)。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
「シェークスピアとペスト流行」…実は2つの物語詩「ヴィーナスとアドニス」「ルゥリーズ陵辱」が執筆された時期に該当。この期間劇場が開けなかったので「特定のパトロン向けに(その人達の政治的立場にも配慮した)これらの作品を執筆したと言われてます。https://t.co/VxD2bz8bGS
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
でも作中には言及が一切ない…興行活動中断を強要されるペスト流行には恨みしかなかった?一方「ペストによる大学休校」で雑務から解放されたニュートンさんは、その時代に微積分とか万有引力の法則とかまとめてます。同じく微分研究で知られたライプニッツさんも、当時は失業してパリでニート状態…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
キネマの神様のあらすじをウィキペディアで確認しましたが、時代に合わせて原作と変えてあるんですね。
— ymils(イム)⚡ (@ymils_y) 2023年1月13日
過去にも類似例があるならば、現実の感染症の流行は、その時期にしか通用しない話になってしまうので、作品を創り辛い特殊事例なのかもしれませんね。
原作は「2000年代の掲示板文化」ベース。山田洋次監督はむしろその部分を全部捨てて「アナログな伝統的映画文化の記録」として映画を完成させ、さらに原作者が「2010年代のSNS文化」も視野に入れた再小説化。作中で引用される「当時話題となった映画」もほぼ総差し替えで、それだけで「戦争」が成立…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
ただ志村けんがコロナで亡くなって急遽沢田研二が代役として登板したせいで「昔の映画の登場人物が迎えにくる」場面の妄想がとんでもない事に。若ジュリー「危険な麗人」で売ってたから「核爆弾テロリストの一味になるのと、転生剣士になるのと、怪異に攫われるヒロイン役とどれがいい?」状態に。 https://t.co/sUCNklbjV8
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月13日
そんな感じで以下続報…