そういえば最近色々考えてる「正方対角線」の話もまた「虚数論法」の一種?
今回の投稿の発端は以下のTweet。
こういう考え方もあるのか。便利極まりなくて依存者続出の模様? https://t.co/bhEcnUPbzy
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
これを「虚数論法」と名付けよう。①任意の次元x^nについて、それより一つ上の次元x^(n+1)を想定する時、その存在可能性は半径0から♾の虚数同心円空間、あるいは0から1の確率空間を構成する。②いかなる次元x^nもこれへの言及がない事によって「何も表してない」と断言し得る。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
そう、かかる虚数次元においては「0から♾の半径を有する虚数同心円」と「0から1の範囲に分布する均等確率分布」が同値となる。この空間は任意の実数次元に対し、必ずそれより一つ高次の次元として想定可能である。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
すなわちいかなる有限の実数次元における議論もこの「虚数論法」による論破を免れない。かくしてとある無敵論法が証明された。やったね‼︎
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
そして…
個人的メモ。そういえばとある元学生運動家の方にこういう考え方について教わった事がある。①1848年革命を境として「国王と教会の絶対権威に対する無制限抗争」を宣言した政治的ロマン主義者や小ロマン派の類は標的を見失い、軒並み対消滅。#虚数論法#唯心派マルクス主義 https://t.co/fM7Cmgt90c
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
②この時代を生き延びたマルクスの思想の画期は「ドイツ・イデオロギー(1843年)」で、他の唯心派ヘーゲル左派との差別化の為に「観察から入れ」と宣言し、さらには「経済学批判(1858年)」において…#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
「我々が自由意志や個性と自認している事の多くは、社会的同調圧力によって型抜きされたありふれた既成の量産品に過ぎない」と発表。これがフロイトによる無意識や超自我の概念と併せドイツ社会学の出発点となり…#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
さらにはこの出発点だけが以降のマックス・ウェーバーやゾンバルトやマンハイムの論駁を免れドイツ社会学の中核理念として残り続けたのである(マルクス=フロイト主義)。#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
ところが学生運動の最中には、こうした教養を備えてないばかりか「マルクスの著作など一切読んでいない我々の方がむしろマルクス主義を体現している」と豪語する反知性主義者が大量に混ざっており、実際知的葛藤や迷いがない分、確実に行動においては有用だったという。#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
こうした実働派の「人間は(それ自体は客観的に観察可能な考え方の一切を打算として否定する)良心の導きに従ってるだけで事足りる」なる考え方はオーギュスト・ブランキの一揆主義そのもの。だが学生運動は数であり「唯心派マルクス主義者」と蔑まれつつも様々な局面で有効活用されていたのだという。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
そうヘミングウェイ「誰が為に鐘はなる」において左翼パルチザンから貸し出される「好きに使っていい。だが絶対に生かして返すな」と注文される「完全に捨て駒としてのみ使われる事を期待される人材」。ある意味彼らこそが現在の似非リベラルや似非フェミニストの大源流なのではあるまいか?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
皮肉にもこうした考え方自体は「マルクスの思想」そのものに含まれる。19世紀的政治活動はブルジョワ階層のパトロネージュ抜きには成立し得なかったが、革命家がその理想を貫く為には最終的には彼らを抹殺し尽くさねばならず、それでそういう方便が発達したという次第。#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
「共産主義宣言(1848年)」が当時、秘中の秘とされ実際当時の一般運動家には閲覧不可とされていたのもそういう内容の文章だったから。実際その中では「労働者階層」勝利の暁にはブルジョワ階層だけでなく(すぐ革命を裏切る)農民階層の抹殺まで宣言されていたりする。#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
それにつけても「唯心派マルクス主義者」とは中々上手い蔑称を思いついたものである。彼らに最初から「一揆主義者」とか「左翼的冒険主義者」のレッテルを貼ったら共闘そのものが不可能となり莫大な戦力喪失となる。一方「唯心主義=マルクス以外のヘーゲル左派」と考える教養のない…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
「唯心派マルクス主義者」自身はそこに込められた本質的侮蔑的ニュアンスに最後まで気づかず、捨て駒として消費され尽くした挙句の果てに、生き残りも革命勝利の暁にはまとめて粛清されていくだけなのである。まさしく肉屋にとっての牛や豚や鶏の様な産業動物扱いだが…https://t.co/iuJoylhuvq
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
「学生運動の時代」終焉と共に不要となり、野に放たれる。それで以降は野生の姿でも観察される様になったという次第。#虚数論法#唯心派マルクス主義
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
ここで全てを踏まえたカート・ヴォガネットの皮肉が炸裂する。「捨て駒として消費され、搾取されていく存在はまだしも恵まれてる方なんだよ。誰からも消費も搾取もしてもらえない本物のゴミと比べたらね」。https://t.co/mu7k7gabpb
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
よくある様にこの話のオチもやはりこれ?#虚数論法#唯心派マルクス主義 pic.twitter.com/u1R25O8WH3
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年1月31日
そして…
「左翼に再建の道はあるのか?」その1。どうせロールバックするなら一旦、本当の大源流まで撤退しよう。そう「唯心派」ヘーゲル左派に「唯物派」カール・マルクスが突き付けた決別宣言まで。 https://t.co/jJ6KWpyzRm
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
今日の左翼の存続危機は、まさにこの出発点を忘れたが故の自業自得なのではあるまいか? https://t.co/odpx7BhsYR
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
ソレル「暴力論」における「フランス革命自体は単なる不毛な党争の連続に過ぎなかった」歴史観もまたカール・マルクス「ドイツ・イデオロギー」起源。まぁもちろん、当時の事ゆえそれと重ねられたのはやっぱり唯心派ヘーゲル左派だった訳だが。 https://t.co/vMUkJc3hrs
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
ただ「現実から乖離した想像上の観念同士の無限衝突のみが繰り返される不毛な修羅世界」からの解脱手段としての「唯物論」はカール・マルクス自身も貫けなかった。英国への亡命によって「観察対象としてのドイツ」を見失い、伝聞情報しかないパリ・コミューンについて大口を叩いてしまったのである。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
こうした考え方自体はこれまでの投稿内容のまとめに過ぎませんが、こう反駁を受けた事もあります。「はい、論破‼︎ 真のマルクス主義とは正義の義憤や良心の声であり、それがちゃんと自分の心に届いていないお前の様な人間は何一つまともに考える事が出来ず、五感で感じるのは虚妄のみ」だそうです。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
その時感じたのが「まさか、本当に完成していたのか、唯心派マルクス主義」なる戦慄。一向衆や法華衆のといった日本が伝統的に磨き上げてきた重厚な不立文字的門徒統制システムを援用し、ちゃんとそれなりの完成度には仕上がってる辺りが心憎い。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
マルクス「経済学批判」における「我々が個性や自由意志と信じているものは概ね、社会の同調圧力に型抜きされた量産品に過ぎない」宣言辺りとも何となく関連付けられている辺りがたまりません。そこで「観察からやり直せ」と説くのが元来のマルクスの主張…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
「我々の伝授するプロトコルを受容して認識ステージを引き上げる事で迷妄状態から解脱せよ」と説くのが唯識派の特徴。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
ちなみに20世紀にはマックス・ウェーバーの「鋼鉄の檻」バージョンも実在しましたが、様するに「偽りの現実に逆らえ」と誘導する部分が時代によって当時の人間の心に響きやすい形に差し替えられていくだけで、残りは同じ。 https://t.co/HanYZa3qrt
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月4日
そんな感じで以下続報…