ああこれが資本主義社会の本質…
今回の投稿の発端は以下。
うむ(#^ω^) https://t.co/kzMWt1AIyr
— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2023年3月11日
フランス書院刊行本で最大の狂気を感じたのが、ビクトリア朝時代の「拘束女性が下着を引き剥がされる場面が全体の3/4占める(残りの大半を羽箒箒で擽る場面が占める)ポルノ小説」でした。ほとんど10ページ毎に現れる新しい下着とその部位の呼称…誰がこの作品の翻訳にOKを出したか自体がミステリー…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
これをエロいと思ってしまった私の性癖もまた、取り返しがつかない事に…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
そして…
個人的メモ。こんな話でも掘り下げ始めると案外深いのです。それがエロティズムの世界の深淵性…https://t.co/jOOAlVnCfX
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
一般に表現規制派の皆さんは「我々は人類の普遍的倫理に従っているだけだ」と考えたがり、表現規制反対派の皆さんは「キリスト教倫理の伝統自体が禁欲的だから?」などとと憶測したがりますが、この辺りの諸概念「(全ての伝統的価値観を破壊し尽くした)資本主義の挽臼」登場以前まで遡りません。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
とりあえずの出発点は九鬼周造「「いき」の構造 (1930年)」辺りで十分。時は18世紀欧州欧州絶対王制時代。貴族文化の中心はあくまで圧倒的なまでにフランス宮廷で、今日の欧米各国語における愛情表現用語のほとんどがそこでの洗練された恋愛遊戯由来だったとされています。https://t.co/m4YVqEhGBZ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
一方、19世紀は産業革命新党の時代。新たに台頭した新興産業富裕層は差別化の必要にかられて上掲の貴族文化の伝統に「退廃的」なるレッテルを貼り「表面的には」全面否定しようとします。「表面的には」の部分が問題で実際に構築されたのは「新たなる賎民階層」を創設し…https://t.co/sKFThV7qNu
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
侮蔑しながらポルノ作品供給や売春婦斡旋を要求していく矛盾に満ちたシステムだったのです。そしてまさにこの「貴族的退廃主義VSブルジョワ偽善主義」をアンシャン・レジーム(打倒すべき旧体制)と見定め19世紀後半に「ポルノグラフィ(売春文学)論争」が勃発。https://t.co/mMsnmDZduf
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
同時期英国における歴史展開もこの全体構造に内包されます。その鬼子として産み落とされてしまった問題作の一つが冒頭の「パイ皮解剖SM」だったという次第。https://t.co/ou1e0McJxa
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
そして以降の時代における「表現規制派VS規制反対派」の枠組みはもう完全に「貴族的退廃主義VSブルジョワ偽善主義」概念の範疇内。例えば「黄金の米国50年代」。都心部のアパートから郊外の建て売り住宅に引っ越した新興ホワイトカラー階層の間に保守的な「再版家父長制」が流行する一方で…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
禁酒法時代に実際には禁酒が建前に過ぎず、都会では数多くの秘密酒場が経営され、密造酒が流通し、メキシコやカナダの様に巨大繁華街が構築され、フラッパー・ガールが跋扈してギャングを繁栄させた様に…https://t.co/o5qBFLCM2F
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
「黄金の米国50年代」も実際には都心部で黒人や移民ギャングが蔑まれながら売春や薬物の斡旋で大儲けを続けていただけでしが。まさしくジェームズ・エルロイが「暗黒のL.A.三部作」で活写した景色…https://t.co/v8Pje8lZKJ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
この全体構造において「敗戦国」日本も「賎民側としての奉仕」を求められる展開に。米国は日本から接収した慰安婦施設を継続運用し、終戦後は新たな売春施設提供を要求。さらには映画カラー化に際して「高尚な」大作ミュージカル映画やスペクタクル史劇を独占する一方…https://t.co/xyqFbqOqnY
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
「下賎な」怪奇映画のカラー化は英国、特撮SF映画のカラー化は日本に押し付けたのです。そして「依存されながら蔑まれる状態」状態に耐え切れなくなった黒人が起こしたのが黒人公民権運動、こんな悍ましい偽善に満ちたシステムの継承を若者達が拒んだのがヒッピー運動という…https://t.co/ybyqffPTA7
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
なのでこの時(1940年代~1960年代)米国における「貴族的退廃主義VSブルジョワ偽善主義」構造の復活はほとんど一代限りの繁栄で終わったといっても過言ではありません。ところでこの枠組みにおいて「貴族的退廃主義」のレッテルを貼られたのは一体誰だったのか?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
時は1940年代、犯人はリチャード・ホフスタッターら(「独ソ不可侵条約」締結支持でアメリカ共産党に見切りをつけた)ニューヨーク知識人達、対象は「社会進化論者=19世紀末に独占カルテルを締結して繁栄していた資本家達」。https://t.co/f81LV1i4rf
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
まぁ実際宮廷の様な豪邸を建て、貴族の様な生活を送って労働者階層から憎悪されていたので「憎まれ役」に立てるには丁度よかった訳です。歴史のその時点では。ところが1960年代に入ると全く見当違いだった事が誰の目にも明らかに。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
それで仕切り直しを試みたのがホフスタッター「アメリカの反知性主義(1963年)」だった訳ですが…当時もう相当の勢いになっていた黒人公民権運動やヒッピー運動への言及がないのを見ても「秩序再建への意気込み」の様なものは全く感じられず、そのまま済し崩し的に全面崩壊。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
まぁ「薔薇戦争(1455年-1485年)」「公益同盟戦争(1467年~1477年)」「フロンドの乱(1648年~1653年)」で中央集権化に反対する大貴族連合がむしろ勝利の都度内ゲバで衰退し最後自壊した様に「時代遅れとなって滅ぶ因循姑息な守旧派勢力の末路」は大抵こんな感じ。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
この景色、はからずしも表現規制派の殲滅計画自体がほぼ完璧に遂行された「tumbr大粛清(2018年)」に際してはまた別の現れ方を。実は「表現規制派」の六割~八割近くが「賎民」からのエロ画像供給目当てに集まっていた「偽善者」だったらしく粛清成功と同時に霧散…https://t.co/iyLIdZU7dL
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
残りも「叩くべき共通敵」がいなくなったせいで集団アイデンティティを保てなくなって自然解散し後には「無人の荒野」だけが残ったのです。出来れば同じ景色をこのTwitterで目にしたくはないと考えてますが、はてさてこればっかりは…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年3月11日
そんな感じで以下続報…