ここで初めて試みた「ピーター・ブルックのEmpty Space論」と「(代数幾何学と解析学に立脚する)現代実用数学」の組み合わせにとてつもない可能性を感じてしまった事を告白しておきます。
今回の投稿の発端は以下のTweet。
何かちょっと庵野秀明の言いたい事がわかった気がした。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
何か近年の特撮ヒーロー(というかアクション全般) に言えると思うがアクションや殺陣が戦闘じゃなくて「演者をカッコ良く見せるための戦闘風ダンス」になってる気がする。
庵野監督はそれが嫌なんじゃ無いかと。#シン・仮面ライダー pic.twitter.com/ZgdrDgVTZ1
アクション監督が「殺陣は全部ウソなんだから」と言ってたが、確かにそうだしそう見せない為に色々やってるのは重々承知なんだが、そういう姿勢が戦闘から戦闘風ダンスになってしまって戦いのシーンの緊張感とかが消えてるのかなぁ。と。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
無論不要では無い(寧ろ必須)がずっとそれだと見透かされる。
これが見せ方の問題なのかアクションの組み立てなのか演者の問題なのかわからないが、最近のライダーや戦隊モノはどうも見せ場の戦闘シーンに魅力が感じられなくて、きっと庵野監督も同じ感想があったんじゃ無いかと。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
ずっと特撮ヒーロー物見てる身としては「こういうもんだ」という慣れと同時に「まぁこんなもんか」という惰性というかお約束感は感じてた。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
アクション自体に目を惹かれる事は無くなったように思う。
雑さ、滲み出る生感が組まれた人工的な殺陣をも魅力的に昇華してくれるスパイスでは無いかと。
映画の対象は大人、しかもめんどくさい寄りのオッさんオタクが多い事は予測つくので、流した様な子供騙しはマイナスになると踏んだのかも。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
まぁそんな事はどうでも良くて自分の理想に走ってるだけだと思うが、実際そこまで拗れてる庵野の様な奴はそうそういない。
自分もそう思います。でもそれさえもひっくり返すのも庵野監督ですよねw
— 4545名無し👑 (@4545774) 2023年3月31日
理解を示そうと歩み寄っても余裕でATフィールド張って弾き出すの正に庵野秀明。
— 古代メソポタ人 (@tataeyo_tataeyo) 2023年3月31日
あんだけ頑張ってアクション作ったのに最後のほほんとモーションキャプチャーでCG使っちゃうとこも含めて。
このドキュメンタリーわかってる。
世界が僕を拒絶してるじゃ無くてもう庵野が世界を拒絶してるのよw
wwww 昔っから多分そうなんですねw
— 4545名無し👑 (@4545774) 2023年3月31日
でも庵野監督好き
旧1号編観てると、スーツアクター兼ねてる藤岡弘の動きや構えが、家伝のであろう柔術の構えや動きしてるのよ。
— クジャクオオカミ (@peacockwolfs) 2023年4月1日
そこにはハデさや見せるカッコ良さは無いけど、凄みはある
MCU映画とか、グリーンバック撮影された役者がCG世界内にはめ込み合成されて飛び回ったり走り回ったりしてもアニメーションにしか見えなくなってて、もう迫力出すにはワンカット内に百人近く同時に乱闘させるとか物量作戦になってしまってますものね…。
— ドミニク・ハミ肉 (@610zhizhi1) 2023年4月1日
庵野監督「技を決めようという意識ではなく「相手を殺そう」という意識 殺陣ではなく殺し合いを演じてもらえれば」
— Dr.饅頭指揮官 (@VlUXLL5f7rmYDyc) 2023年4月1日
庵野監督は綺麗な今のニチアサの殺陣にうんざりしていたのは間違いないような気がします
そこには作り物感しかないから pic.twitter.com/3NfwnzQLt3
ここに乱入。
一方「トップガンマーヴェリック(
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
2022年)」の回答。「役者はCGに勝てる領域で勝負しないといけない。なので皆さんには全員演技でなく実際に5Gに耐えていただきます」。https://t.co/oOnwd2u0xI
あかんそれじゃ演者が死ぬぅ…
— 一般市民@アメイジング (@i_simin926) 2023年4月1日
はっと。何か既視感あると思ってったら映画「グラン・ブルー」の世界?https://t.co/az7MRkFg3G
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
その回答に対する最大最悪の問題が、「そんな金誰が掛けられる!?」なんですよねえ
— ふたやん (@wTZcWisshsVdSjT) 2023年4月1日
トップガン・マーヴェリックにしても、トム・クルーズというビッグネームに彼自身のプロデュースと拘り、トップガンという看板(これは限定的)、そしてハリウッドというベースが揃って始めて可能だった事ですし
「その回答に対する最大最悪の問題が、「そんな金誰が掛けられる!?」なんですよねえ」
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
その回答に対する最大最悪の答えが、お金がなくとも昔の仮面ライダーは面白かったし、今の韓国映画は大してお金かけなくとも生々しくて迫力もあって面白いわけですが(例 ウィッチ魔女)。
演劇の世界における「エンプティ・ルーム(虚ろな空間)」理論を思い出しますね。①何の大道具も置かれてない空っぽの舞台から出発する。②日本の薪能はその空虚さを「幽玄なる演者の仕草」、英国のシェークスピア劇は「弾丸の様な説明的台詞の積み上げ」によって埋めた。https://t.co/F564GgArLe
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
③こうした次元構築をタイトな形で成立させる事によって「CUBE」や「カメラを止めるな」の様な「面白い低予算映画」は成立するが、概ね「同じ予算枠の普通の映画なら備えていて当然の何か」を大胆に切り捨てる苦渋の選択を伴う。https://t.co/zn3Zo3AHqz
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
ちなみに日本に能や歌舞伎の、英国にシェークスピア劇の伝統がある様に韓国にはパンソリ芸能由来とされる「南学」の伝統が…「シンゴジラのスーツアクターは何故野村萬斎だったのか?」という次元の話ですね。 https://t.co/1g9iL3RxHk
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「「同じ予算枠の普通の映画なら備えていて当然の何か」を大胆に切り捨てる苦渋の選択を伴う。」
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
なんだろう、空っぽなご意見ですね。
庵野さんと同じ考えすぎ病では?
もしかしたらこの辺りの疑問「かげきしょうじょ‼︎」辺りを読めば解消するかもしれませんよ?https://t.co/q77ezmRoZg
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「かげきしょうじょ‼︎」
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
こう言うのがお好きなんですね笑
まぁ別に「ぼっちざろっく」でも…https://t.co/UyQEMAq9Br
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「パリピ公明」でも「空間の埋め方がわかりやす凄くて世界に通じてしまった実例」なら何でもいい訳ですが。https://t.co/yK39s3IjDo
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
大丈夫ですかー?
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
ううむ、この世界にはEmpty Room理論の何たるかが全く分からない人もいると勉強になりました‼︎
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「この世界にはEmpty Room理論の何たるかが全く分からない人もいると勉強になりました‼︎」
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
私には何にも勉強になりませんでした笑笑
ちなみに想像力で観客を無限の世界に誘うなんとか理論と作品の出来の悪いのをお金のあるなしで言い訳するのをごっちゃにするのは愚かの極みだと思いますけどね。
ちなみに例に挙げた三作の共通点は「作中にメタ言及のあるステージ芸術」という点。empty room理論(empty space理論ともいう)がわかってないと庵野秀明監督が「ゴジラ」「ウルトラマン」「仮面ライダー」をいかに線形分解して再構成したかみたいな理論展開が不可能に…https://t.co/DbxDwEsetR
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
まぁとはいえ作品の楽しみ方は人それぞれなのでこれ以上は踏み込まない事にします。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
ちなみにピーター・ブルックとはこういう人。へぇ「スワンの恋」の脚本家もこの人だったのか…よくアラン・ドロンにあの役を…https://t.co/URUKl62XtC
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
あ、引用した「ピーター・ブルックの空間芸術論」真面目に面白い。私が理解してたEmpty Room理論は「直接演劇」の部分だけで、他に「現実の荒々しさの導入」を主題とするパンク精神めいた「野生演劇」、「不可視なものの可視化」を主題とする幽玄能めいた「神聖芸術」を置き…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
そこまで作中の記号体系を整理出来ず、従って肝心の観客を感動させるメカニズムが十分に研ぎ澄まされてない「過去作品の無分別なええとこどり作品」を「退廃演劇」に分類するのか…この考え方、21世紀でもまだまだ現役で使えるじゃん‼︎
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
相手が理解できないのを自分のせいじゃなくて相手のせいにしてるという点であなたと庵野は似てますね。
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
できればシン仮面ライダーじゃなくてもっとまともな作品で意見交換したかったですわ。
まぁこうした演出論、「解析学に立脚する線形分解/線形結合」が重要な役割を果たす様になった「現代実用数学」の領域における線形代数や微積分みたいな「基礎中の基礎」に過ぎないのですが…逆にこれ抜きに上掲の作品を分析する事が私には出来ないので話はこれまでと致しましょう。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
まあ、そういうの知らなくても名作は十分楽しめますし、作り手もそういうの理解してる人向けだけに作ってるわけじゃないし、そもそも作ってる人自体も理解してない人多いんじゃないでしょうか笑
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
「そもそも作ってる人も理解してない」…まぁそれがピーター・ブルック理論における「退廃演劇」という話になってくる訳ですが…ちなみに #ChatGPT に尋ねたら微妙に違う説明が…ジャン・ギャブリエル・ドボワ「空間の演劇」が検索しても出てきませんが、それなりに面白い理論展開を… pic.twitter.com/RELmxbJpAL
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
ううむ、私がこれまでEmpty Room理論と考えてきた問題意識論は、むしろ日本流のアレンジを経た引用文の様な感じ。こうした考え方を踏まえた上で「シン仮面ライダー」を鑑賞するだけで物凄い勉強になりそうですね。https://t.co/n0NYZ8TM1l
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「どの様な緊張感を作中に顕現させたいかについての基本計画こそが重要」…いいですね、この上掲の展開全体を俯瞰する言い回し。「仮面ライダー」とは「変身」して「仮面」をつけて戦う存在。ならば「ライダー」とは?良くも悪くも全部一旦部品単位に解体して再構築してくるのが庵野秀明作品という…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
いつも思うんですけれど、当たり前の手法、状況に後から理屈づけしてるだけじゃないですか?そもそもリアルでない場所で始めるのが演劇かと思うので(前衛演劇)などは除く)。
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
そのあたりの話、私も一瞬で屈服した「ピーター・ブルックの演出論」を読んでくださいとしか…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年4月1日
「そのあたりの話、私も一瞬で屈服した「ピーター・ブルックの演出論」を読んでくださいとしか…」
— NEWJEANS最高! (@mono20122012) 2023年4月1日
なるほど、いつか機会があればドキュメンタリーだけでも見てみます。
庵野氏にもぜひ読んでほしいですね笑
宝島の心理学特集読んでエヴァが大化けした庵野にも。。笑
そんな感じで以下続報…