ふと思い出したのがこの本。「前代未聞の規模の兵站線を構築した」ノルマンディ上陸参戦以降の連合軍展開でやらかしが発生します。今度増補版が出るらしい…
今回の投稿の発端はこのTweet
ロシア軍のやらかしっぷりが話題ですが、あれは旧世代の指揮通信系統のまま更新されずに放置されてたので今回問題がまとめて表面化したのでは?という考察を以下のツリーに。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
軍隊は基本「上からの命令は絶対」であり、命令に背く事も命令に無い事をするのもNGです↓
いわゆる「ピラミッド型」の指揮系統で、情報や報告はトップに集まりそれを元にトップが判断して指示を出す、というのが軍隊でした。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
その為に通信技術が重要で、電信が実用化されるまでは伝令とかノロシとか鳩とか手旗とか色々な方法が発達して、電信実用化以降は常に最新の技術が投入されてました↓
この時の戦闘規模はウクライナの2~3桁小さい物でしたが、本来短期間で楽に済む筈の作戦が泥沼化して多数の犠牲者を出す事になりました。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
この時、司令官は司令部に居て、全体の報告を受けながら判断・命令を行なっていました。
で、映画を観た通り状況が把握出来なくなって命令が交錯してしまいます↓
結局、現場は交錯する命令を確認しながら行動してるうちに状況はみるみる悪化して行動出来なくなり、救援を出すのも難しくなります。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
その中でデルタの隊員達が命令に無い行為を自ら願い出て行動したり、命令を待たずに動いたりして状況を打破します↓
デルタはご存知の方はご存知な、いわゆる「特殊部隊」で普段から状況が逐一変化する戦場を経験しているので、報告というよりは「命令の提案」を出してさっさと行動しています。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
本来は少人数で行動する部隊なので命令系統が柔軟で、指揮する側も現場の意見を重視していたのでしょう↓
米軍はこのモガディシュの戦い以降、命令系統をより柔軟で情報を全体で共有出来るシステムに更新する様になります。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
例えばアフガン撤退なんてあからさまな政治的失敗で大被害が出ておかしくない状況でしたが、致命的な被害を出さずに撤収する事が出来ました↓
で、ロシア軍はどうかというと、そもそも作戦開始自体が全軍に周知されておらず、開戦前から補給が途絶える部隊が出るなど初めからグダグダでした。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
で、一旦開戦したもののまるで当初の計画通りに行きません。
キエフへのスムーズな侵攻が不可能と分かった時点で作戦の変更が必要でした↓
ところが、ロシア軍は当初の命令を遂行しようとして、その結果2週間近くの時間を浪費し部隊を疲弊させてしまいました。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
その後、いくらかの対策を取ったようですが、そもそも国全体の7割強の部隊をウクライナに置いてる時点で大きな負担です。
時間が経てば経つほどロシアには不利です↓
命令系統的な失敗は、まず侵攻を周知していなかった事。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
兵全体は無理としても、幹部級にだけでも作戦の概要は共有しておくべきだった。
作戦内容が分からなければそれが成功してるのか失敗してるのかさえ分からない↓
もうひとつの失敗は、現場での判断に柔軟性を持たせなかった事。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
現場は次の命令が無いので渋滞に並んで待ってた。
それがおかしいかどうかも分からずに。
結局、進軍途中でワザとガス欠して歩いてロシアに帰った連中の判断が正しかったみたいになりました↓
通信システムが破綻したのも大きいけれど、衛星通信などのバックアップ持ってないとかお前ら本当にあの大国ロシアの軍隊か?ってくらい杜撰。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
結局何も分からないまま(むしろ戦場にいない私達の方が正確に把握してるまである)右往左往して浪費するという軍隊として最悪の行動を取る事になりました↓
実はロシア軍、78年~のアフガン侵攻以来(当時はソ連軍ですが)この様な大規模な作戦行動を行ってません。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
シリアやチェチェン等には爆撃機出す程でしたが地上部隊の規模は極めて小さく、少数のエリートによるエリートの部隊の運用でした。
つまり、米軍のデルタみたいな連中です↓
訓練も経験も豊富な部隊ですんで状況の変化にも柔軟に対応するでしょうし、指揮する側も扱う駒が少ないので正確な判断を迅速に行なって適切な命令を逐次下せます。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
補給も少なくて済む。
もしかしたら20万の兵員を同じ環境で運用しようとしてたのでは?とさえ思えます↓
そんなロシア軍に対してウクライナ側の命令系統はもう何もかもが早くて適切。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
一旦進出させた地上部隊を補給線が伸び切った所で遅延阻止。
空挺部隊には素早く対応して殲滅。
渋滞してる補給線には嫌がらせ程度の攻撃で勝手に疲弊させる。
限られた兵員数の損耗を抑えて十分な結果出してる↓
士気の高さとかジャベリンとか色々言われてるけど、ロシアの超大軍をウクライナが上手い事さばいてるのは指揮系統がハイレベルなのが大きいと思ってます。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
(米英の軍事顧問が実質運用してるって言われても驚かない)
ロシアと比較するもおこがましいですが、被害情報が全くと言うほど漏れ出ていませんからね。
— simesaba0141/MJ号 (@simesaba0141) 2022年3月27日
この前ジャベリンを鹵獲された、くらいなものですか。
ウクライナ側の情報は統制されている、という話もありますね。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
実働部隊に関しては被害どころか部隊規模や位置などの情報もほぼ目にしない。
米英の軍事顧問がサポートしてるという話ですが、正直指揮権譲渡されてると言われても驚きませんね。
全くです。
— simesaba0141/MJ号 (@simesaba0141) 2022年3月27日
日露戦争で野クロトパキンのやり方を繰り返してしまった? あの時もロシア軍、開戦以前の計画の破綻を立て直せなかったんですよね。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年3月27日
ここに乱入。
「軍事小説家」トム・クランシーが大規模演習を見学して、ちょっとした指揮上の手違いでたちまち想像以上の部隊が機能しなくなる光景に驚愕した話を思い出しました。想像上の軍隊みたいに実際の軍隊は動いてくれないという話…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年3月27日
規模が大きくなればなるほど収拾が付かなくなる傾向があって、米軍とかだと演習で失敗する事は当たり前で、その時にどうリカバリーして行くかを体験するのが重要だとか言ってたの聞いた事あります。
— うぃっちわっち(丁稚) ℗ (@Witchwatch99) 2022年3月27日
とりあえずメモがてら…