とりあえずメモがてら。
今回の投稿は以下のポストが発端。
「素股で妊娠ってしますか?」
— 神崎ゆき (@yukinoko811) 2022年2月7日
中学生・高校生が抱える性のモヤモヤにこたえるwebメディア『セイシル』の質問に対して、セックスワーカーの健康と安全のために活動する団体SWASHの代表・要友紀子さんが回答。その内容を批判する声がありますが、どうも「本当に回答を読んだのか?」というものが多い。
よく見かけるのが「素股は妊娠リスクがあるから断って良いと教えるべきだ」という批判。
— 神崎ゆき (@yukinoko811) 2022年2月7日
一見すると『優しい意見』なのですが、これは「女性が素股に興味を持ち質問している可能性」を全く考えていおらず、最初から「素股は男性から強要されるもの」と思い込みによる前提がある。ジェンダーバイアス。
だからこそ、要友紀子さんは……。
— 神崎ゆき (@yukinoko811) 2022年2月7日
女性視点で『性的自己決定権』を「大事なのは、相手に主導権を明け渡さないこと」と強調された。また、妊娠リスクに関しては「なぜ妊娠リスクが生じるか」こそ重要で、彼女は「女性器と男性器の粘膜接触や体液接触」としっかり伝えている。https://t.co/MKf2E9DA2H
要友紀子さんが"質問されていない事に言及していない理由"は、関係構築がないと『質問や疑問を持つ人の関心そのものを疑問視したり否定するような態度』と受け取られかねないから。尚、コンドームやアフターピル等はセイシルの他の質問への回答にも載っています。
— 神崎ゆき (@yukinoko811) 2022年2月8日
『性的自己決定権』を尊重する姿勢。 https://t.co/aIkpA8Y3gN
以前に『多様性』の話をした時も思ったのですが……。
— 神崎ゆき (@yukinoko811) 2022年2月8日
セイシルは多種多様な質問と回答により、網羅的に性の知識を伝えるサイトです。その1つだけを抜き出して「この回答では○○(その質問では聞かれていないこと)が説明されていない」と批判するのは、筋違いでは?と思う。https://t.co/17R2IHvcdv
そして…
スティーブン・キングとかの「コンドームの存在を知ってるだけで淫乱のレッテルを貼られた時代」の描写を見てると、むしろ素股みたいな擬似セックスが必須となるのは「望まぬ妊娠が絶対に許されない」そういう時代だったという話が出てきますね。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
かといってコンドームは手に入らないのでハンカチとか使う描写が生々しくて。その一方で教会の宣教師が事あるごとに「手淫が如何に人間を精神的に堕落させ、知能を低下させ、最後発狂や自殺に追いやるか」熱狂的に解くのは完全に逆効果だったとか。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
GHQが日本に持ち込んだPTAなる制度、悪書焚書運動や「黒人黙殺運動(米国では「その存在そのものが不道徳だから」、日本では「黒人描写一切が差別的だから」という理由でメディア媒体一切からの削除を要求。黒人公民権運動へのカウンター)」の推進役になった節があって…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
実はそういう狂信的な「性の排除」運動のDNAも継承してるのかもしれません。まぁ本国ではこれに反対する形でヒッピー運動が広がっていく訳ですが。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
ちなみにそれまでのプロテスタント旧移民勢とカソリック新移民勢の対立が太平洋戦争下の挙国一致体制下、狂信的な「性の排斥」運動に変遷していく流れについてはこちらで説明しています。まず焼かれたのがフラッパーガール達…https://t.co/KY3x6vpx78
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
手淫の悪を説く宣教師「野球で塁に出た少年が落雷で亡くなりました。何とその手は股間に伸び様としていたのです‼︎」。まぁ映画「悪の種子」に登場する「悪い幼女」が最後の1カットで突然落雷に打たれて死んで勧善懲悪成立、みたいなおおらかな時代。そういえばエド・ウッド監督の全盛期でもあった?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
「慰安婦と戦場の性」にもカソリック団体とプロテスタント団体が嬉々として米軍の性処理を規制し合う場面の活写がありました。「コンドーム?健康な米国人男子がそんなもの使うなんて国辱で訴えてますよ‼︎」「いいえ、みんなこれを使った風船遊びが大好きなんです。」「ならばよろしい」。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
こういう公式記録が残ってる辺り「禁酒法とは何だったっか?」についても改めて考え直さないといけない様ですね。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
しかしもちろん「ハンカチ素股」の避妊効果なんて限られてる訳で、狂信的「性の排除」運動が勝利した時代には違法堕胎による死亡事故も相次ぐ事になります。そして私はあくまでフィクションの世界における事例でしか語れませんが…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
悪徳判事「堕胎事故で死ぬ女なんて、所詮は最初から生まれるべきではなかったふしだら女。神の正義に基づく自業自得だろう。取り締まるなら堕胎医の方だろう(実際にはこの主張自体、賄賂の引き揚げ交渉に過ぎず取締り強化はそれに応じない堕胎医に集中)」
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
かかる世界観が横溢していたからこそ、第三世代フェミニズムはまず真っ先に「男性が恣意的に貞女と悪女を峻別する世界観」に異議を唱え、彼女達と党争上対立し、かつ「政治的勝利」を至高とし、家父長制維持を重視する保守派に接近した…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
ウルトラ・フェミニズム勢が堕胎禁止を支持する流れが生まれた訳です。https://t.co/7mqTeJBS18
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
最近の若者は中道右派でも堕胎容認を支持するの様になったので(中道左派との対立点は「武器所有問題」くらい)、米国におけるこの種の論争は完全に世代間党争の色彩を帯びています。さて日本のフェミニストが選ぶべき道は果たしてどっちなんでしょうね?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年2月8日
そんな感じで以下続報。