そもそも私はマルクス経済学で最も有用なのはドイツ国家学者ローレンツ・フォン・シュタイン「今日のフランスにおける社会主義と共産主義(1842年)」からの借用部分(特にコンドルセ伯爵からサン=シモンに継承された「産業者同盟」思想)と考えているので…
今回の投稿の発端は以下。
『自殺できるのはアドバンテージ、究極のセーフティネット』
— オリちゃん🎄🐇 ⸝⋆⸝⋆ (@oriii_chance) 2022年12月21日
すごい無責任な物言いだ。しかも50代独身で男の育児の考え方を語るか。 pic.twitter.com/NcspVULYku
私が大学の福祉の時間の小論文で0点を取った回答を思い出しました。「貧困対策は当初、権力者による貧民虐殺として始まった」。実際の歴史なんですが、それを認めたくない人が随分と絡んできたもんです。 https://t.co/z4nfNFPVGY
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月22日
ちなみにこうした歴史的事案の中でも飛び切り最悪の事案が繁栄の絶頂にあったスペイン帝国を欧州最貧国に叩き落とした「モスリコ追放」案件だったりする次第。スペインの農業を支えてたのはムスリム農民だったのですが、キリスト教原理主義を追求する上流階層が全員の追放を決断…という恐ろしい展開。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月22日
フランス革命も絶対王政時代に構築された資本主義的インフラを全部焼き払おうとしましたが(王党派が牛耳ってるのが気に入らなかった)見事に失敗。むしろ皇帝ナポレオン三世による国家再建は彼らの再評価、さらには(絶対王政時代追放された)ユグノー呼び戻しによって達成されたという皮肉。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月22日
日本人はあまりピンとこない人がいますがブルゴーニュ・ワインが「畑」単位なのは「フランス革命の成果」、ボルドーワインが「城」単位なのは反革命の成果で後者の方が高評価なのが「答え合わせ」。そうボルドーは「ジロンド派」の牙城…https://t.co/aGXYfFH32F
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月22日
ここに乱入。
ここで言う「資本主義的インフラ」って何のことを指してるんでしょうか。ロベスピエールからして農地均分には明確に反対していますし、アンラジェなりネオ・ジャコバンなりなら分かりますが、概ね資本主義の維持に向かっているのと思うのですが。 https://t.co/4UzyZPZ6Ko
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
大土地所有には多少逆風でも概ね商売しやすくしてると思うんだかなあ。度量衡は統一したし、内国関税も無くしたし、労働組合も禁止した。
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
この辺りの話ですね。要するに英国やスペインとの貿易で儲けてた都市住民に対する徹底虐殺と財産破壊。あとヴァンデ…シュテファン・ツヴァイク「ジョセフ・フーシェ」辺りがソースとなります。ただ英国から輸入出来なくなった砂糖の国産化が経済復興の鍵となったのも事実かと。 https://t.co/U60XmtzYFq
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
フランスはなんだかんだ言っても農業国なので、ビーツ(砂糖大根)栽培産業は着実に育ってたので鉄道でそれをベルギーの精糖所に運ぶインフラ構築が復興の鍵に。あと重要だったのが英国が赤旗法で下手を打った自動車産業?
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
確かに 山岳派政権と敵対したヴァンデ地域やトゥーロン、リヨンに対してジェノサイドが行われたのは事実ですが、これをもってフランス革命(山岳派のことでしょうか)が絶対王政下の資本主義的インフラを破壊しようとしたというのは飛躍しているように思います。
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
ナントなど大西洋岸の都市は絶対王政下に奴隷貿易で発展しましたが、派遣議員によるジェノサイドの対象にはなっていません。ナントはヴァンデ戦争時にも山岳派政権を支持しており、カトリック王党軍を撃退しています。
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
また、ヴァンデに対するジェノサイドはその後の地域発展を大きく阻害していますが、ショレなどに繊維業の萌芽こそあれ資本主義的インフラが特段整っていた地域ではないと思います。
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
ですから同地域への残虐行為をもって、革命が資本主義的インフラを破壊しようとしていたとは言えないのではないでしょうか。
— サン・アラド (@Ld1nUzOSGLrTZmu) 2022年12月24日
これは同じ革命政権でもボルシェビキが(ロマノフ朝が育てた)ペテルブルクの工場インフラを、中国共産党がが満州国に導入された重工業インフラを、キューバ革命が(植民地時代の主力産業だった)砂糖産業を直ちに放棄せず活用する事で大きなアドバンテージにつなげた展開との比較論でもある訳ですが。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
それと客観的事実として「その後しばらくライバルが消えた大英帝国の単独覇権状態が続いた」「フランスの再建も「革命は破壊しか行わなかった。今は再建の時代である」と認識したサン=シモンの立場を継承した「馬上のサン=シモン」皇帝ナポレオン三世によって遂行された」そして…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
その皇帝ナポレオン三世による復興も、原資不足を補う為に「絶対王政時代の敵」ユグノーや「フランス革命当時の敵」ユダヤ系ポルトガル人の産業資本家の誘致によって達成された(その結果上流階級が改変され「三百家」寡占体制に推移)という話がある訳です。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
まぁ「本当に破壊され尽くした訳ではなく、体制側の無能で一時的混乱に陥っただけ」という考え方もあったりする訳ですが。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
この辺りの雰囲気、二月革命前後を描いたフロベール「感情教育」辺りが的確に捉えてますね。「砂糖大根農家の代表なんて胡散臭い連中の社会進出を許すな‼︎」。まぁこれでは産業革命導入なんて、とてもとても…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
一方、ここに急浮上して来るのが「皇帝ナポレオン三世は二度美味しい」論。何せ開発独裁的手法でフランスへの「産業革命(再)導入」に見事成功する一方(ドイツ帝国も大日本帝国も南北戦争後のアメリカも、下手をしたら中国やベトナムの共産党までもがそのノウハウを継承)…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
一方、ここに急浮上して来るのが「皇帝ナポレオン三世は二度美味しい」論。何せ開発独裁的手法でフランスへの「産業革命(再)導入」に見事成功する一方(ドイツ帝国も大日本帝国も南北戦争後のアメリカも、下手をしたら中国やベトナムの共産党までもがそのノウハウを継承)…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
普仏戦争でビスマルク宰相の挑発に乗る形で親征して大敗北し、敵の捕虜になる事で帝政を終わらせ、フランスにおける共和制復活にも最大限の貢献をした訳ですから。https://t.co/XTPzwguWfc
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年12月24日
そんな感じで以下続報…