ああ、まさにこれこそ時間精神の抽出?
今回の投稿の発端は以下のTweet。
しかし、いかりや長介さんでかいなぁ。
— 喜多野土竜 ⋈ (@mogura2001) 2023年7月28日
実際の身長は175センチだったそうから、時代を考えるとプロ野球選手並み。王会長が177センチの時代だもん。
他のメンバーは、160センチそこそこだったのか。 https://t.co/A9H2nX1Vwm
和田アキ子174って相対的に相当デカかったんだろうな。実は今でも主要な女性歌手の中では1番でかいというw歌手は小さい人多いから、さらにwまあ、今の女優になるとそこまで大きくないけどな。。 https://t.co/eW7vuo6X5M
— マーク・チーター (@marcyoshida1) 2023年7月28日
実際は、もっとデカいという噂もありますね。
— 喜多野土竜 ⋈ (@mogura2001) 2023年7月28日
そして、父親が柔道の道場を開く武道家で、彼女も子供の頃からたしなんで、有段者。
あの体格で技まであったら、当時はミナミのアコと呼ばれ名の知られたスケバンってのも、納得ですね。 https://t.co/qkSQasg6oA
「野良猫ロック」第1作…2作目以降は主役が梶井芽衣子に交代しちゃう訳ですが。https://t.co/36N3A55yAR
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
ハマってますね。
— 喜多野土竜 ⋈ (@mogura2001) 2023年7月28日
まぁ、御本人は必殺シリーズの役も、あんまり好きではなかったようで。男勝りってイメージが付くのがイヤだった。
でも、あの圧倒的な声量は、この体格があってこそ、ですからね。
そして…
以下の「和田アキ子身長174cm」投稿で思い出した事。日本のフィクション作品では結構「高身長ヒロイン」が増えてる? https://t.co/J27JttpmPP
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
例えば「かげきしょうじょ‼︎」の渡辺さらささん178cm、「水星の魔女」のスレッタ・マーキュリーさん170cm、「僕の心のヤバいやつ」の山田杏奈さん172cm。間違いなく相方を見下ろす形で、しかもその事に劣等感を持ってない。 pic.twitter.com/G7H2XIlwPp
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
吉田秋生「櫻の園(1986年)」の頃とはまた様相が変わっているという… https://t.co/aPQaoWCPew
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
時系列で言うと、両者の中間に、大柄少女と小柄少年の恋愛模様を描いた『ラブ☆コン』(中原あや 著/2001~2007年)が入りますね。映画&アニメ&ゲーム化もされた大人気作で、全17巻。2003年度小学館漫画賞少女マンガ部門受賞作品です。高身長ヒロイン像は大分現在寄り?https://t.co/i5ikLmKDSn
— おタクの奥さん (@OTA_OKU) 2023年7月30日
シーマ・ガラハウさんとか
— 鴉野 兄貴 (@KarasunoAniki) 2023年7月28日
あとワンピースキャラはマジ大きい
ワンピース系はもう著者の性癖としか…烈女系でいうと「鋼の錬金術師」オリヴィエ・アームストロング(170cm)や「ブラックラグーン」のバラライカ(175cm)も大柄な部類に。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
ちなみにワンピース系一覧。https://t.co/NqvTonYym1
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
実際の背丈はさておき、古い(『かぼちゃワイン』くらい)作品だと、チビだけど凶暴な主人公がいて、ヒロインの方が背が高いことは跳ね上がるような
— 鴉野 兄貴 (@KarasunoAniki) 2023年7月28日
さすがの猿飛、銀河鉄道999、男おいどん、ダッシュ勝平……あれ、細野作品はヘキ強いぞ?
細野作品は年上率も高い気がします。
— はげりおん (@omqxzEBj0dko53D) 2023年7月29日
ここで興味深いのが「(当事者が自虐的に語る)容姿へのコンプレックスや低学歴としてのルサンチマンを作品に投入して成り上がった黎明期叩き上げ漫画家の恨(ハン)」を、(自らはそれに囚われてない)「三つ目が通る」の手塚治虫や「新世代」細野不二彦が巧みに咀嚼して作品ジャンルに昇華していく流れ。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
この辺り、手塚治虫が「鉄腕アトム」を始めると「鉄人28号」、白土三平が「忍者武芸帳」を始めると「伊賀の影丸」を発表して単作ヒットをジャンルヒットに拡張し「魔法使いサリー」「バビル2世」で新ジャンル開拓も成功させた「横山光輝の跋扈」を思わせるものが? https://t.co/o64WxSnk6Q
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
炭治郎「甘く見るな」。京太郎「僕らは大人になってもチビのままでも良しと受容された訳じゃない(そこは誤魔化しての未確定展開)」Spy&Familyのダミアン「僕も成長IFじゃちゃんと育ってる(でも相変わらず壁ドンする側じゃなくされる側)」。https://t.co/t9rp96pGne
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
なんだよ、その日本人も思いつかなかった「見上げ壁ドンから言葉責めで踞らせて見下ろしポジションを獲得」なんて力尽くの上級技…アーニャ「成長IFではアーニャ、力強い姉様達の仲間入り?」https://t.co/RZxR1vcRpy
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
成長IFアーニャ「そりゃ体格差はあるにこした事ないけど、日頃の観察で弱点さえ抑えてれば何とかなるもんですよ?」まぁ彼女に隠し事は出来ない…考えてみればこれ恐ろし過ぎる状況? pic.twitter.com/1YMinE0Pg3
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
そして…
幻覚その2 pic.twitter.com/f9DgtbVexn
— 山瀬ゼン@日曜 東ユ15b (@yamasezenn) 2023年8月3日
「鋼の錬金術師」のエドワード「どうやらお前には」、「それでも世界は美しい」のリヴィウス王「作者の最後の慈悲が届かなかった様だな」。以前はよく見掛けた「最終回だけチビ主人公の背がいきなり伸びる」現象の二大巨頭ですね。 pic.twitter.com/N9MCz9jUX6
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
三つ目が通る「こちら側の世界へ」かぼちゃワイン「ようこそ」。こちらは背丈逆転が起こらない系譜。実は… https://t.co/S00gvxNzEK
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
そして…
#僕の心のヤバいやつ というと、古い世代は「かぼちゃワイン」とか思い出す訳ですが、実はさらに古い世代に該当する私が「女性の方が背の高い身長差カップル」「中学2年生」で連想したのは手塚治虫「三つ目が通る(1974年-1978年)」の写楽君と和登さんだったのです。 https://t.co/u1nxnuc9ze
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
久し振りに読み返しているのですが(電子化された手塚治虫全集では7巻より収録されてる)第1話の写楽君は藤子不二雄「魔太郎が来る(1971年-1975年)」の魔太郎や古賀新一「エコエコアザラク(1979年)」同様「世界を滅ぼしかねない力を込めた危険な存在」で… pic.twitter.com/82cLsQpYPQ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
とりあえずその力を、自分を虐める苛めっ子に(現代人の感覚からすれば過剰防衛レベルで)残虐な方法で報いるのに使います。このタイプの作品では「虐められる側」から「復讐する側」へのスイッチが重要で「三つ目」の場合の鍵は絆創膏の着脱が該当。 pic.twitter.com/TxV3UkN6hm
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
しかしこのタイプの無制限復讐譚がトレンドとなった期間は案外短く、藤子不二雄は読者から届く「報復手段の残酷な方向へのエスカレートを望む声」に恐れをなして連載終了を決意。「エコエコアザラク」は学園ラブコメへの転換がうまくいかず連載終了。一方「三つ目が通る」は… pic.twitter.com/dhz4JeVUD3
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
1970年代の「怪奇オカルトUFO超能力ブーム」に便乗したワールドツアー系作品として新たな命を吹き込まれる形となったのです。そういえば石ノ森章太郎「サイボーグ009」シリーズもこの時期にはそういう作風だった様な… pic.twitter.com/qnRvgdC8fX
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
そう、まさに横山光輝「マーズ(1976年-1977年)」や小町左京短編集「ゴルディアスの結び目(1977年)」の様な(人類こそ地球を蝕む害虫ではないかと考える)悲観的ガイア仮説の全盛期。アニメ「六神合体ゴットマーズ(1981年)」が全く別物の作品に再構成された様に…https://t.co/iNXx0N3VuJ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
この物語タイプのトレンドもあまり長くはなかった訳ですが、単なる復讐者から「人類の裁定者」への飛躍を許したのが写楽君自身がどんなに危険であっても純朴な存在であり、それに憧れる気持ちも抱えた和登さんという存在があったから。 pic.twitter.com/GW1ydS53vi
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
ただこの傾向、1980年代以降の新たなトレンドではマイナス要因としてしか作用しなくなり、「三つ目が通る」全集収録時の大胆な順番変更(ワールツアー系作品をウリに)と結末変更(将来の破滅暗示の脱臭)が遂行される事になったのでした。 https://t.co/cCh9YLIeJG
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
こうして全体像を俯瞰してみると宮崎駿の漫画版「風の谷のナウシカ(1982年-1994年)」はまさに「自尊心を低下させたあまり裁定者としての神まで発明してしまった」悲観的ガイア論について、巨神兵や墓所の末路として決着をつける為に描かれたともいえそうです。 pic.twitter.com/pHHJG7lFxy
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
そして後に残されたのが「崖の上のポニョ(2008年)」における「(20世紀のうちに寿命が尽きた)悲観的ガイア論を引き摺り地上世界全ての水没を目論む」フジモト。とはいえその実態は「地母神」グランマンマーレのヒモ程度に過ぎず「無邪気に宗介を追い回す」ポニョをどうにも出来ません。 pic.twitter.com/Za5cOcPeOs
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
そう、まさにこの間の変化には「時間精神の推移」が織り込まれているのです。
考えてみれば「三つ目が通る(1974年-1978年)」写楽保介と「僕の心のヤバいやつ(2018年)」市川京太郎の間にはほとんど半世紀近い開きがある訳ですが… pic.twitter.com/68q0jA4ZoY
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
その物語文法の行き着く先が、この「僕ヤバ」本編にもまだ組み込まれてない番外編で「無限遠点交差」するのが興味深いという… pic.twitter.com/LZMgK3AU19
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
シグアナ姫「どうやら最後には」セリーナ「私達が勝ったみたいね」杏奈さん「誰?」 pic.twitter.com/wFw6UIrrtc
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
そういえば「中二病」なるネットスラングの登場期って1990年代末から2000年代にかけてなのかぁ…宮崎駿監督作品でいうとポニョだけでなく黒ハウルがソフィーに捕捉される「ハウルと動く城(2004年)」も関係してきそう?https://t.co/f45QklTrLQ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
なんと。三浦みつる先生当人談「かぼちゃワイン」の原型は「三つ目が通る」。そういえば当時は手塚治虫のアシスタントをしていたという…https://t.co/PIjLyyreH4
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年8月4日
おっと、この辺りの話SNS上で韓国系論者と擦り合わせる機会が多かったので「恨(ハン)」と「恨解(ハンプリ)」の概念で考える癖がついてる。一般的なルサンチマン概念に「怨霊の鎮魂」みたいな要素が入ってくる感じ?https://t.co/qdwo7LDSpt
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
韓国系でも国際的エンタメの最先端の現場で情報を漁ってるタイプは「恨=朝鮮民族が日本民族に抱いてきた歴史的ほにゃらら」みたいなイデオロギー拘束から抜けてトッケビみたいな半島固有の超自然概念と結びつけてきたりする。https://t.co/mQOc8F4xbq
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月28日
そう、ここでも重要となってくるのが「時代精神の遷移」。①叩き上げの低学歴漫画達が始めた「チビでガニ股で徒手空拳の醜男が長身の美女を見上げる恨(ハン)=死に至るロマン主義」②「鋼の錬金術師」のエドや「それでも世界は美しい」のリヴィみたいな「最後は育つ一寸法師」… https://t.co/jGPyin3ti4
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
そして①を「20世紀的時代精神(男性作家による恨形成)」、②を「20世紀末-21世紀初頭的時代精神(女性作家による恨継承)と置いた場合の③「鬼滅の刃」炭治郎や「僕ヤバ」市川京太郎の「育たないなら育たなくてもいいよ」路線(女性作家による恨解完了)みたいな「2010年代後半以降の時代精神?」 pic.twitter.com/TtfpNmammz
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
「三つ目が通る」の写楽「そう、全ての始まりはオレが登場するこの作品の結末が連載当時と単行本収録版で違っていた事」。私登さん「まぁ一応、このギャップを半世紀かけて埋めたという話でもあるんですね」。 pic.twitter.com/cQQwExffkL
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
一方こちらは、その形では「恨解(ハンプリ)」に辿り着けなかった別のマルチバースの写楽さん(暴走した挙句の果てに百鬼丸に仕留められてしまう)。#チーム・フェニックス pic.twitter.com/JzsdIkoYMG
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年7月29日
そんな感じで以下続報…