諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【上野千鶴子】【平等に貧しくなろう】科学的マルクス主義の理想と限界?

平等に貧しくなろう」という上野千鶴子の意見についてネット上においてさまざな議論が交わされている様です。

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とりあえずハンナ・アーレントは「国民の平等を最優先課題に掲げた政権はすべからく自滅した」と述べています。考えてみれば当たり前の話なのです。

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【小津安二郎】戦前の小市民映画とプロレタリアート映画

これまで「(フランク・キャプラのスクリュー・コメディなどの影響を受けて成立した小市民映画は、日本の軍国主義者からも社会主義者からも叩かれた」なる常套句を安直に使い回してきましたが、実際には多くの誤謬にまみれていた事をここに告白させて頂きます。

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【家父長制】【家母長制】【長い1960年代】21世紀まで残った選択肢は「計算癖が全人格化した世界」だけ?

最近ではそもそも「日本の家父長制とは何か」そのものが問われている様です。

「日本の家父長的家制度について 農村における「家」の諸関係を中心に」
日本の家父長制とは何か①~家父長制に関する一般論の照合とフェミニストの登場
日本の家父長制とは何か②~家父長制に関するフェミニストの捉え方の検討

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【家父長制】【家母長制】【ウコチャヌプコロ】「世界そのもの」からそのイメージが刳り抜かれていくプロセス?

「家父長制」や「家母長制」の概念は、当初「世界そのもの」に埋め込まれていた筈です。そもそも「社会」の概念すら「世界そのもの」に埋め込まれていたのですから、他の選択肢などなかった筈でした。

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【この世界の片隅に】【ゲンロン4】【ナチズム化したドイツ】【軍国主義化した日本】違いは何処にあったのか。

江戸時代、出島を訪れた「オランダ人」には存外、ドイツ人比率が高かった様です。

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こうしたイメージから「領主が領土と領民を全人格的に掌握する農本主義的伝統」が全土を覆っていたと思われがちな前近代ドイツ。実際、例えばカール・マンハイム(Karl Mannheim、1893年〜1947年)「保守主義的思考(Das konservative Denken、1927年)」も、(19世紀前半におけるヘーゲル哲学の登場によって一応の完成を見る)保守主義思想の形成史についてほぼプロイセン王国における動きしか参照していません。
*実は1714年から1837年にかけて英国と同君統治状態にあったハノーファー王国経由で流入したエドモンド・バークの美学論及び保守主義論(及びその批判的継承)こそがドイツ観念論やドイツ保守主義の大源流になったとする説まである。

しかし当時のドイツはそれだけではありませんでした。オランダと隣接しライン川で結ばれた南ドイツ一帯。北海に注ぐエルベ川流域の河口に位置し、オーストリア公国の経済的中心だった時期もある港湾都市ハンブルクドイツ騎士団国の首都にして東欧の穀物輸出港としてハンザ同盟内においても重要な役割を担ったケーニヒスベルク(現在はロシア連邦カリーニングラード)。これらの地域では相応に資本主義的発展と国際経済網への組み込みが展開していたのです。

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