諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

【三里塚闘争】【不審船】「不当に過去を蒸し返すのは歴史修正主義者固有の欺瞞」?

ここ最近、例によって例の如く「民進党のブーメラン案件」が相次いでいます。

f:id:ochimusha01:20170602031035j:plain

そもそもの発端は「1970年代後半における新左翼と旧左翼の和解」なんて番狂わせにまで遡るのかもしれません。この時の「互いの旧悪を暴き合わない事」なる手打ち条件が、以降は次第に日本の全国民に強要されていったのです。

この様に「日本の革新勢力」は一切の過去を清算しないまま、今日までのらりくらりとやってきました。「どこをほじくっても地雷」という現状は、そうした歴史の遺産といえるのかもしれません。

f:id:ochimusha01:20170602032016j:plain

続きを読む

【雑想】音楽は戦場では武器となる?

リアリズム(Realism、現実主義)って、一体何なのでしょう…「ある時期正義とされていた事が後世悪と認定され、当時悪とされていた事が正義なる認定を受ける事」?

f:id:ochimusha01:20170606054400p:plain

f:id:ochimusha01:20170606054430j:plain

それにつけても本物のスコットランドハイランダー恐るべし…

ちなみに日中戦争開戦前夜の上海塹壕戦では「対峙する日本兵厭戦気分を煽る為に」ジャズが大音量で鳴らされ、その一方で日本兵野村胡堂銭形平次捕物控(1931年〜1957年、TVドラマ化1966年〜1984年)」を読み耽っていた為、条件付けからこんな「三味線ジャズの名曲」が誕生する事になったとも。



エドガー・スノーも「アジアの戦争 (The Battle for Asia、1941年) 」の中で、この「あらゆる日本兵が戦場において、まるでバイブルの様に「銭形平次」を読み耽っている」情景を取り上げ「(次第に虐殺と戦争犯罪が時と場所を選ばず日常化していく)当時の日本兵にとって「相応の情状酌量の余地さえあれば、決して人の罪を問わぬ」銭形平次は、まさしくイエス・キリストその人だったのだ」と推察している。

*そもそも「岡っ引きを主人公とする捕物帳」の起源は「私立探偵シャーロック・ホームズ」にインスパイアされた岡本綺堂「半七捕物帳(1917年〜1937年)」であり、その世界観において「シャーロック・ホームズ=半七」は「(公務員そのものではない)私立探偵=岡っ引き」は故に様々な超法規的判断を遂行する。野村胡堂銭形平次が、その側面において「より日本人好みの判断を徹底する事によって、モデルに選んだオリジナルの半七より人気を勝ち得たキャラクター」であった事実は動かない。ならばここでいう「(西洋から外挿された)イエス・キリストの精神」はどう規定されるべきなのだろうか?

*実は「ジャズが敵性音楽とされた」1943年までには随分と間がある。 その間に何があったのかもちゃんと検証されなくてはいけない。

想豫された戦争」と「現実の戦争」は、こんなにも違うのだ?

【グローバル化の闇】【バブル文化残滓としてのパリピ】【金塊密輸】日本どうなっちゃってんだよ?

イアン・フレミング「007ゴールド・フィンガー(Goldfinger、原作1959年、映画化1964年)」は金密輸を巡る物語。しかし実はアバン・タイトルを飾る「全身に金を塗って、皮膚呼吸出来なくなくして死に至らしめる」ネタは谷崎潤一郎「金色の死(1914年)」にも登場し、江戸川乱歩経由でその影響を受けた横溝正史も「三つ首塔(1955年)」に金粉ショーの場面を登場させています。

f:id:ochimusha01:20170531175827p:plainf:id:ochimusha01:20170531175904p:plainf:id:ochimusha01:20170531175937p:plain
当時はイアン・フレミングの他の作品にも「金粉ショー」の場面がしばしば登場。どうやら国際的に流行していたらしい?

黄金ボディペインティング舞踏ショウ - Wikipedia

インカ帝国の時代、宗教行事として行われた。

1905年(明治38年)に本郷座の新派大合同公演『金色夜叉』で上山草人が全身を金粉で塗った姿で夜叉を演じた。
*日本で初めて金粉ショーを行なったのは、歌手尾崎紀世彦父親で、芸名・藤田繁一という舞踏家だと言われている。

元来は、土方巽唐十郎がキャバレー等でのアルバイトとして行っていた。その後、大道芸の一形態として舞踏集団により行われるようになった。大駱駝艦やささらほうさらによるものが知られている。


何ともバブリーな雰囲気が漂います。

しかし実は同じイアン・フレミング作品「007 ダイヤモンドは永遠に(Diamonds Are Forever、原作1956年、映画化1971年)」で扱われたダイアモンド密輸と同様、以前から存在し、それ以降も平然と存続していく古典的犯罪なのですね。

そして現実社会においてもまた…

続きを読む

【英国的発想】「蒸気機関全盛期」と「石油化学全盛期」の狭間

f:id:ochimusha01:20170604225155j:plain

大英帝国って「産業革命を始めた国」ながら(いや、むしろそれ故に)重工業化の過程で、弟子筋のアメリカ・ドイツ・日本に煽られ続けてきた不幸な国でもあるのですね。まぁ、実際の「後進国産業革命を包括的に導入するメソッド」はフランスが発明し、ドイツ帝国大日本帝国もアメリカもこぞってそれを導入したという話もあるにはあるのですが。

後発性の利益 - ウィキまとめ

孤独な先行者」だったが故に試行錯誤による迷走も散々経験してきました。

f:id:ochimusha01:20170604230635j:plain

  • インドの植民地化の過程で仕入れたロケット開発技術の米英戦争1812年〜1814年)への投入。
    ロケット・ミサイル技術の年表 - Wikipedia

    ロケットの歴史は古く、西暦1000年頃には中国で、今のロケット花火の形態が発明され武器として利用されていた。1232年、モンゴルとの戦いで使用されたという記録がある。その後、モンゴル人の手に渡り各地で実戦に投入された。14世紀半ばには中国の焦玉により多段式ロケットが作られた。

    1792年にはインドのマイソール王国の支配者ティプー・スルターンによって対英国、東インド会社とのマイソール戦争で鉄製のロケットが効果的に使用された。マイソール戦争終結後、このロケットに興味を持った英国は改良を加え、19世紀初頭までにコングリーヴ・ロケットを開発した。開発の中心人物はウィリアム・コングリーヴであった。

    1814年の米国におけるボルティモアの戦いでは英国艦エレバス(HMS Erebus)からフォートマクヘンリーにむけてロケットが発射され、観戦していた弁護士フランシス・スコット・キーによってアメリカの国歌星条旗に歌われるに至った。同様に1815年のワーテルローの戦いでも使用された。

    初期のロケットは回転せず、誘導装置や推力偏向を備えていなかったので、命中精度が低かった。初期のコングリーヴのロケットでは長い棒をつけた。(現代のロケット花火に似ている)大型のコングリーヴのロケットは重量14.5kg、棒の長さは4.5mだった。1844年にウィリアム・ヘール(英語版)(William Hale)によって改良されたロケットでは噴射孔に弾体を回転するための偏流翼が備えられ、回転するようになり安定棒が無くても命中精度は向上したものの、改良された大砲に射程距離、命中精度が劣ったので下火になった。

    徐々に改良が加えられたが、ライフリングや鋼鉄製砲身等の大砲の改良により射程距離、精度が高まってくると、誘導装置のないロケットの使用は信号弾等、限定的なものになっていった。

    コングリーヴ・ロケット - Wikipedia

    f:id:ochimusha01:20170602045244g:plain

  • ボーア戦争(1899年〜1902年)への自転車化部隊投入

    f:id:ochimusha01:20170604231120j:plainf:id:ochimusha01:20170602045654j:plainf:id:ochimusha01:20170602045812j:plainf:id:ochimusha01:20170602045741j:plain

そして、両者が(あってはならない形で)混じり合ったかの様なこれ。

続きを読む

グローバリズム・リージョナリズム・ナショナリズム④ 試験に出る「商業革命」「価格革命」?

f:id:ochimusha01:20170530172505g:plain

どういう気まぐれか、はてなブログアクセス解析によると、最近私の投稿について「価格革命」や「商業革命」に関するアクセスが伸びている様です。検索してみたら、どうやら文字通り「試験に出る」せいみたい。要するに試験対策?

商業革命」や「価格革命」が起こった17世紀当時の主役はあくまで「大航海時代」を創出したポルトガルやスペインであり、オランダや英国はあくまでそうした時代トレンドに追随しただけに過ぎなかったとも。ただしそれは同時に「主役が没落を余儀なくされていく悲劇の歴史」だったのであり英国やフランスの様な「戦争遂行の為に臣民や国内資産を最後まで全て動員可能な官僚制によって常備軍が維持される主権国家に歴史の主役が奪われていくプロセスでもあったのでした。

商業革命 

続きを読む

グローバリズム・リージョナリズム・ナショナリズム③ 「ブリキの時計とやくざな紙靴」としての「想豫された市民革命」

f:id:ochimusha01:20170530082931j:plain 

テクノロジー小説の祖マイケル・クライトンは「熱力学第二の法則(エントロピー増大の法則)」を「設計上は完璧だったシステム(エントロピー最小)が自己崩壊(エントロピー極大化)に向かうプロセス」として描きました。ある意味これが20世紀的発想の一つの到達点とも。

f:id:ochimusha01:20170528002757j:plain

f:id:ochimusha01:20170528003153g:plain

しかしながら、21世紀に入るとむしろ「社会的矛盾に満ちた世界(低エントロピー状態)」が、それを克服して「グローバル化=平準化(高エントロピー状態)」を達成するにつれ次第に「熱的死(エントロピーMax状態)」へと近づいていくジレンマの方がが注目を集める展開となります。

計算癖が全人格化した世界」の最終的勝利が近づくほどゴビノー伯爵やニーチェレヴィ=ストロースが苦悩しながら固執し続けた「距離のパトス (Pathos der Distanz)」問題が再浮上してくる、その展開にはある種の必然とさえいえるとも。
*「養殖によって鰻の蒲焼が誰でも食べられる様になる」歴史的展開は、確実に「高級料理としての鰻の蒲焼に対する憧憬心」に水を差した。こうした平準化の果てには一体どんな景色が待っているのだろうか? 要するにその種の実存不安が台頭してきたのである。

続きを読む

本当は恐ろしい国民国家形成過程③「アメリカ帝国主義」なる共同幻想 

 

f:id:ochimusha01:20170531091721j:plain

f:id:ochimusha01:20170531092043p:plain
ディズニーと戦争 | anopara

 国際的には時代錯誤の自滅としか映らない「北朝鮮の徹底抗戦姿勢」ですが、朝鮮半島の歴史における古代三国時代(4世紀頃〜7世紀頃)に、魏晋南北朝時代(184年〜589年)時代の中華王朝が次々と自滅していった時代の記憶がある種の心の支えになっているのかもしれません。実際本国では「間も無く米帝傀儡に過ぎない韓国も日本も間も無く自滅する。そうしたら占領下に置いてその財産を好き放題略奪し、強姦も虐殺も思いのままに出来る天国の時代が訪れる」といった洗脳プロパガンダが積極的に行われているという話も。こうした向きにとっては「米国も日本ももう限界。間も無く滅ぶのは明白」と繰り返すマスコミの報道こそが力強い支えとなっている様なんです。

ところで「アメリカ帝国主義」なる存在、そう簡単に滅ぶほどヤワな代物なんでしょうかねぇ?

続きを読む