「破滅へのカウントダウン」が始まったとされるTumblr。現時点での「Horny ppl」と体制側の争点は…
ただし「Horny Girl=性的に興奮状態にある少女」かというと、これが実に微妙…
- トリミングの具合により「人体の一部」と判別するのが難しい。
- 色調補正などにより肌の色が「肌色」と認め難い。
- 「卑猥とも受け止め得る」仕草
- そもそも「形式上性表現と認めるのが難しい」表現。
*女子も容認した「はいてない?」系コンテンツの復活も?
概ね、既存のポルノ画像検閲AIの弱点として知られるポイントでそれぞれ戦線が構築されている様です。もちろん検閲はこれからどんどん強化されていく事でしょう。しかしながら、この調子なら「上に政策あれば、下に対策あり(フォルスあるところにヴィオランスあり)」の状況が続いて江戸幕藩体制が「男の娘」「大首絵」「触手責め」「妖怪強姦物」などを生み出し続けた展開も?
最近「You got the War!!(その喧嘩、買った!!)」と宣言出来る状況が訪れず、燻って「緩やかな衰退」を余儀なくされてきた国際SNS上の関心空間界隈にとっては、かえって朗報とも見て取れます。確かにもう(10万人単位で動けた)一時期の勢いはないですが…
2013年にTumblrは10億ドル超でYahoo!に買収された。Yaoo!はTumblrをなんとかしようとしたが、結局はダメにしてしまった。それからのTumblrの転落の歴史は語りたくもない。知りたい方はこちらを読んでもらうことにして、僕がTumblrを離れた2017年に話を進めることにしよう。
昨年、Tumblrは「アダルト」ブログのフィルタリングを開始した。彼らは特定のコンテンツがアダルトかどうかを判定するのではなく、アダルト作品としてヌードを扱うTumblrアカウントにマークをつけただけだった。アダルトマークがつけられたTumblrを見るためには、Tumblrアカウントにログインして「セーフサーチ」をオフにしなくちゃならない。Tumblrアカウントを持たない人、ログインしていない人に、僕の投稿を見てもらうことができなくなったということを意味していた。つまり、Twitterで共有できるとしても、Tumblrに投稿した作品のリンクを伝えることができなくなったってことだ。ショックだった。そうして僕のTumblrが終わった。
それから1年が経ち、Tumblrに戻ってみることにした。もうTwitterにリンクを貼るつもりはなかったけど、僕のTumblrアカウントには2万人のフォロワーがいたし、たまになら投稿してもいいかなと思えるようになった。そんなに頻繁に投稿したわけじゃないけど、Tumblrでのフィードバックを見るのは楽しかった。Tumblrに居残っていた少数のユーザたちは、僕のコンテンツに積極的に関わってくれたから。本当は、Tumblrから離れてずっと寂しかったんだ。
2018年3月、FOSTA-SESTAという法案が可決された。下院法案のFOSTA(オンライン性的人身売買撲滅法)と上院法案のSESTA(人身売買防止法案)。超党派の幅広い支持を集めたこの法案は、性的人身売買を阻止するための大きな成果として賞賛された。しかし、その法律がもたらしたものは、僕らの知るインターネットの破壊だった。
この法案は、ウェブサイトに性的人身売買や児童ポルノへの責任を負わせる。そのため、Tumblrに誰かが児童ポルノをアップロードすると、Tumblrがその責任を負うことになる(これは合意の上でのセックスワークにも大きな影響を及ぼし、たとえばCraiglistなどのプラットフォームはサイトに掲載されるエスコート広告にも責任を負うことになった。これについてもたくさん伝えたいことがあるが、いまはTumblrの話だけにとどめておく)。
Tumblrは11月、児童ポルノ対策が不十分だとしてApp Storeから追放された。それから1か月もたたないうちに、Tumblrは「乳首を露出する女性」をはじめ、すべてのアダルトコンテンツの排除を決定した(Twitterにはいまもナチがウヨウヨしているというのに)。ハエを殺すのにロケットランチャーを持ち出してきたようなものだ。
今日、僕はTumlblrに行ってみた。この2年間の投稿のほとんどにフラグが立てられていた。いくつか見逃されたのもあったけど、それ以上に、成人向けではない投稿にまでたくさんのフラグが立てられていた。下着姿の女性、乳首を露出する「男性」、さらにはお酒やタバコの写真にまで。なかには、アイスクリームを食べる友人の写真のように、完全に見当違いのものにもフラグが立てられていた。Tumblrは異議申し立て手続きを用意しているけれど、その「詳細」ボタンをクリックしても、ブランクウィンドウがポップアップするだけだった。震えた。
Tumblr自体が終わりを迎えたということなんだろう。プラットフォームをよくしていくどころか、自分の棺桶に最後の釘を打ち込んでいる。まさかTumlblrがMySpaceの仲間入りするだなんて思いもしなかった。
そもそも国際SNS上の関心空間は「ネット上の理不尽な暴力」に抵抗する為に自然発生した動き。むしろこれがリブートの絶好のチャンスになる可能性も?