今回の投稿ではガチでelfとerfの綴りミスに苦しめられました。elf(複数形elves)さん、貴方の出番ば今ではないです…
あとエロゲーメーカーのエルフも違う…
とにかく正規分布(Normal Distribution)概念の根底にある中心極限定理(CLT=Central Limit Theorem)をガウスはこう解釈したのです。
- 小さな誤差ほど比較的観測され易い。
- 大きな誤差ほど比較的観測され難い。
- 従って、一定以上の誤差を切り捨てる事によって観測精度(Observation Accuracy)を確定する事が出来る。
その具体的表現(Expression=数式化)が誤差関数(ERF=Error Function)と相補誤差関数 (ERFC=Complementary Error Function)だったという訳です。
それでは具体的にみていきましょう。プログラムのソースはこちら。
誤差関数(ERF=Error Function) erf(x)=2/sqrt(π)×integrate(exp(-t^2), 0, x)
x軸とy軸を逆転させた逆関数(Inverse function)はこんな感じになります。
これを以下の投稿で使用した「円形尺(Circular Scale=数直線概念の延長線上に現れる角度概念導入以前の曲座標系)」に射影(Projection)するとこんな感じになります。
アニメーション化(0→∞、中割り二枚)
アニメーション化(∞→0、中割り二枚)
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
水平線/地平線(Horizon)を表すSin(θ)を採用した場合と比べてみましょう。
アニメーション化(0→∞、中割り二枚)
アニメーション化(∞→0、中割り二枚)
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
相補誤差関数 (ERFC=Complementary Error Function) erfc(x)=1-erf(x)==2/sqrt(π)×integrate(exp(-t^2), x, ∞)
x軸とy軸を逆転させた逆関数(Inverse function)はこんな感じ。
これを同様に円形尺に射影するとこうなります。
アニメーション化(0→∞、中割り二枚)
アニメーション化(∞→0、中割り二枚)
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
ところで複素共役(複素共軛, Complex Conjugate)の振る舞いは上掲アニメーションの「側面図」とも見て取れるのです。
以前の投稿における実装例。
まずはx軸に沿っての動き。円描画関数Cos(θ)+Sin(θ)iのCos(θ)の動きに注目した形。
アニメーション化(x=+1→-1、中割り二枚)。Cos(θ)でいうとθ=0~πの範囲。
アニメーション化(-1→+1、中割り二枚)。Cos(θ)でいうとθ=π~2π=0の範囲。
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
次はy軸に沿っての動き。円描画関数Sin(θ)+Cos(θ)iのSin(θ)の動きに注目した形。
アニメーション化(y=+1→-1、中割り二枚)Sin(θ)でいうとθ=π/2~-π/2の範囲。
アニメーション化(y=-1→+1、中割り二枚)。Sin(θ)でいうとθ=-π/2~-5π/2=π/2の範囲。
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
この二つ、同時再生しただけでは何が何だかわかりません。ちなみに「円周間際のエスカレーターの様な動きを目で見たい方向に追えるか(最後のアニメーションが最も容易)」試していると、結構時間が潰せます。「観測者問題」の爆発…
アニメーション化(+1→-1、中割り二枚)
アニメーション化(-1→+1、中割り二枚)
アニメーション化(どちらにも見える、中割り一枚)
この感じ、何かを連想させますね。そう正面図が円描写関数Cos(θ)+Sin(θ)i、側面図がそれぞれCos(θ)とSin(θ)となる単位円筒(Unit Cylinder)概念…
ちなみに統計学ではしばしば「95%棄却域」や「99%棄却域」なる概念を用います。その大元もこの ERF/ERFC関数に由来する訳ですね。
ERF/ERFC関数は恐ろしく収束が早く「誤差として切って捨てる」のが惜しくありません。一方、後世の統計学はそれを「決して偶然起こった事ではない」基準として採用した訳です。