17世紀オランダを舞台とするデイヴィッド・リス「珈琲相場師(Coffee Trader,2003年)」の世界観の続き?
今回の投稿の発端は以下のTweet。
コーヒーからカフェインを発見した薬学者フリードリープ・ルンゲは、学生時代にベラドンナという毒草の成分を研究していた。ナポレオンのロシア遠征に徴兵されそうになった友人が「腕を切り落としてでも行きたくない」と言ったとき、「俺を信じろ」と彼の目にベラドンナエキスを点眼し(続
— Y Tambe (@y_tambe) 2022年9月23日
1812年のナポレオン1世によるロシア帝国への侵攻はナポレオン戦争の転換点となった。この遠征はフランス帝国とその同盟軍からなる侵攻軍を当初の兵力から2%未満に激減させた。ロシア文化に与えた影響は、レフ・トルストイの『戦争と平和(1865年~1869年)』や旧ソ連が独ソ戦(1941年~1945年)と同一視していたことに見られる。
承前)一時的に目が見えなくなった(ベラドンナエキスには散瞳効果があるが、効果が切れると戻る)友人は徴兵を免れた。その後、ルンゲはこの成分を分離し、師事していた教授の前で、猫の目に点眼すると光を当てても反応しなくなる実験をデモンストレーション(続
— Y Tambe (@y_tambe) 2022年9月23日
承前)さらにこれが、当時ヨーロッパ最高の知性と言われたゲーテの耳にも入り、彼の前で実験を披露することになった。若きルンゲの才能を認めたゲーテは、秘蔵していたモカ産のコーヒー豆を彼に渡して、その薬効成分の分離を勧め、その数ヶ月後ルンゲは見事カフェインを発見した。
— Y Tambe (@y_tambe) 2022年9月24日
ゲーテ、お前だったのか…カフェイン剤調合に欠かせないカフェイン分離に歴史を進めたのは…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2022年9月24日
登場人物。
- 「ドイツ人化学者」フリードリープ・フェルディナント・ルンゲ(Friedlieb Ferdinand Runge、1794年~1867年)
- 「ドイツ人文学者」ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe、1749年~1832年)
「ハードボイルド文学とは泥の大海に蓮の花を探す感傷主義である」なる定義に従うなら「商品の金銭的価値が(さらには主要商品の顔ぶれまでもが)時代によって変遷していく(そして登場人物がその流れを先読みして勝利したり、読み損なって破滅していく)」タイプの経済小説もまたその範疇に含み得るのでは? そんな感じで以下続報…