2010年代前半には(Tumblrをフロントエンドとする)国際SNSの関心空間が全盛を極めていました。最近Tumblrを再訪して改めて「その時代が終わった」と痛感したのが以下の最新画像の回覧。
*まぁ「猫は強し」傾向はそのまま。
- 「黒人ロリ」解禁…後に述べる理由で全盛期のTumblrでは有り得なかった現象
しかし振り返ってみるとこのルールには(特に後続参加者の目から見て)理不尽だった側面もあり、別に今が悪いという話でもない。
- 「K-Fashion」コミュニティの思わぬ形での成熟…実はこの分野、2010年代前半における「ステマ疑惑や祖国の規制強化に伴うKPOPブームの崩壊(韓国人を中心とする本気のKPOPファン自身の手になる終焉宣言。「日本音楽だって世界に普及しつつ多様化する過程でJPOPの看板は下ろした。韓国音楽も遂にその段階に到達したのである」)」を契機に登場した当初は「取り急ぎ日本のファッション文化からハイソ(青文字系でなく赤文字系)なゆるふわパステル系可愛い要素のみを抽出した」緊急避難所の様な存在に過ぎなかったのである。
まぁこの系統はこの系統でしっかり今日なお現存してる訳だが、イスラム教徒の女性が「スカーフを付けるか付けないか決めるのは私達自身でなければならない。他人が勝手に決め付けてくる一切合切が私達の表現の自由の侵害」と言い出したみたいな強靭さが加わった感がある。むしろ赤文字系雑誌が自滅した日本を超えて当事者による内在化が進んだ結果とも?
まぁ元々日本で言うとロリータ・ファッションや着物ファッションが持ってた側面ではありますが。「あえて着物やロリータ・ファッションを好む女子が男に媚びる従順なタイプかというと、それが真逆。あれ(異性からだけでなく同性からも)そう揶揄されても一切怯まない鋼鉄のメンタルの持ち主だけが平然と身に付けられる誇らしい戦闘服(Battledress)なんだよ」。
それに加えて最近は内容のグローバル化が進行。欧米のファッション雑誌の影響の方が色濃くなってきた。実は韓国産業界には「(大日本帝国時代に近代技術移転を受け、連合軍占領期から李承晩大統領時代にかけてアメリカの後援を得た三白産業(砂糖、製粉、繊維)が発展した歴史的経緯に端を発する)繊維王国」という側面も存在し、国際的アパレル業界における発言力を確実に増しつつあるのである。内需が弱く輸出で食べていかなければならない韓国産業界にとっては、それこそ死活問題…
戦前においては朝鮮(韓)半島は「北工南農」と呼ばれ、現在の北朝鮮に比較的多く工業地帯が配置され、重化学工業設備は特に北側に偏在していた。南朝鮮(現在の韓国)側はどちらかというと農業が中心であった。日本の植民地時代1920年には日本の米不足を補うための「産米増産計画」が行われた。南朝鮮側は工業化投資があまりなされず大邸を中心とする繊維産業が目立つ程度であった。
また、工業資本の所有比率では1940年当時は公称資本金17億円のうち、日本人の所有が94%に達していた。技術者については1944年当時8,476人中、朝鮮人は1,632人と約20%を占めるにすぎなかった。しかし、少数とはいえ、彼らの存在は戦後の経済発展に大きな力となった。
戦後は南北朝鮮に分断され、しかも1950年から朝鮮戦争が勃発し、わずかに残された工業生産設備もその70%が破壊されたといわれる。
朝鮮戦争は53年6月に停戦になり、その後は主に米国や国連機関からの援助により、急速な復興をとげ、57年にはほぼ戦前の水準を回復した。経済回復の主役は製造業であり、この期間の伸び率は15.9%に達した。
アメリカの援助によって「三白産業(砂糖、製粉、繊維)」が興こった。この段階で既に特権的企業家グループが出現し、政府から外貨割り当て、特別融資などを受けた。「三星」「ラッキー」「双龍」などはこの時期にスタートした。
ちなみに重工業やIT産業といった発展の過程で中央政界との癒着を必要とした業界と異なり反日反米従北ナショナリズム色が薄く(というか融資の置き去りにされたルサンチマンの方が強い)最近の日米韓イデオロギー党争の影響を殆ど受けてない反面、最近話題の「後進国労働者の奴隷化問題」においては当事者という問題を抱える。何しろ台湾人同様「大日本帝国臣民時代の末裔」として(最前線は広東/閩語圏の深圳や広州や東興や南寧や雲南を通り過ぎ福建省の廈門(アモイ)や天津や海南となる)中国南部、ベトナム、フィリピン(ここまで全羅道の湖南財閥系の流れ。慶尚道系はむしろカンボジアやミャンマーやモンゴルを通じて北朝鮮労働力に接続)欧米企業からこれらの地域で経営される工場の「奴隷頭」として選ばれてきた実績を誇るから実に根深い。
Tumblr全盛期、(苺が主にクリスマスケーキとして消費される様になって苺の旬が5月である事を忘れた日本人になり代わり)韓国系アカウントが5月の苺祭りを仕切る様になっていく過程では「中国におけるRed文化みたいに、韓国には(日本から伝来した)桜文化や苺文化といったPink系の他に一面の菜の花畑みたいなYellow文化がある。これを全面に押し出すべきでは?」みたいな嫌味も出た。当時の韓国系アカウントの反応は「そんなに韓国文化自体に国際的魅力はないから」と奥手な内容だったが、これも最近は随分変わってきた様である。
だが(だからこそ)あえて境界線をしっかり引き直す為にも言っておく。①白菜は確かに日本にとって大日本帝国時代に伝来した外来種だが、綺麗に結球するあの見慣れた形に品種改良したのは日本人。②韓国における夏の風物詩たるチャメの原種は(それ以前から似た様な果物は伝統的に食べられていたものの)あくまで日本のマクワウリである。もちろんこう指摘すると必ず返ってくる「ケンチョナヨ!!(気にすんな!!/細けぇ事はいいんだよ!!/放って置いてくれ!!)文化なんて究極的には現時点での受容者の数だろ?」なる反論も同じくらい真理。国際的文化交流なんて、こうした国際的商業展開のドロドロ込みで論じないと本当につまらないものに成り果ててしまうのである。
*そう、朝鮮半島住民が伝統的に食べてきて、史書に「宮廷用の高級食材」として記されているのは、あくまで(反結球しかしない)山東菜なのである!!*そしてチャメ(マクワウリ)ってまさしく「瓜坊(猪の子供)」の語源って感じですね。
ところでLow teen(ローティーン、日本では中学生にあたる13~15歳)やHigh teen(ハイティーン、日本ではほぼ高校生にあたる16~19歳)といった表現は和製英語なので英語圏で通用しません。Preteen(10歳〜12歳前後)とTeenager(13歳〜19歳)の呼び分けがある程度。大雑把ですが、そもそも成長の個人差が激しい年頃なので、厳密に分けても仕方のない側面も。ましてや匿名SNS上においては実年齢や学年など確かめ様もないのです。
①幼女(little girl、9歳未満)
- 流石に実際にネット上のアカウントとしては実在してないと思われる。
- (異性同性を問わず)性的対象として鑑賞する事が禁じられている。
*そもそも「ありとあらゆるポルノ画像の備蓄庫(ただし「男性向け」だけでなく「女性向け」や「LGBTQ向け」も大量に流れていて、これらを検索時フィルタリングする手段はない)」と呼ばれるTumblrにおいてすら所謂「三次元チャイルド・ポルノ」は一切置かれてない。
*そのTumblr上においてもかつて「Blown Lollita事件」なる事件があった。
「Blown lolita事件(2009年〜2011年頃?)」
記憶が正しければ2009年〜2011年頃の話で、要するにTumblrが国際SNS上の関心空間に組み込まれる以前の単なる「ファン・コミュニティの寄せ集め」に過ぎなかった時代まで遡る可能性がある。
- 当時のTumblrでは「(あくまでポルノ性皆無の内容に限った)Lollita写真投稿ブーム」なるものがあって、白人系もアジア系もせっせと連日関連投稿を競い合っていた。
*このジャンルにおいては全体の過半数以上を占める女子アカウントの行動力が秀でていて「この派手で使いづらいスカートに合うブラウスは?」とか「細マッチョ(脱ぎっぷりの良い2PMみたいなKPOPアイドルアジア系画像)VS中細マッチョ(ボディービルなどに励む白人系)画像」みたいな大喜利大会をしょっちゅう開いている(2017年現在)。ちなみに後者は女性マッチョ派参入で何だか訳のわからない展開に。
*またその中では韓国系アメリカ人のパク・ジェボム(Jay Park, Park Jaebeom、元2PMメンバー)が韓国ツアーで「脱げ!! 脱げ!! 脱げ!!」と目を血走らせて連呼する女性ファンの圧力に負けて少しずつ脱いでいく映像がダントツで最低最悪だった。何というか「もし男女逆転したら全員後ろ手に括られて連行される」レベルだったのである。しかも段々癖になって次第に自分から脱ぐ様になっていく(Youtubeなどに現存するのはこっちのみ)。韓国の政府や守旧派市民団体が「こんなのそのまま放置しておいたら韓国精神が大変な事になってしまう」と青ざめて徹底弾圧に乗り出したのも仕方のない事だったのかもしれない。そしてパク・ジェボムのみが残った?
ただしこれには続きがあり、米国留学経験のあるPsyやパク・ジェボムら韓国系アメリカ人プロデューサーが主導した流れはそれほどの国際的成功は収められなかったのである。 - ところでTumblrは他の国際SNSより圧倒的に黒人比率が高いので(特に国際SNS上の関心空間に組み込まれる以前は自称や卵も含む黒人アーティストの溜まり場という側面が強かった)当然黒人も参戦してきたが、いかんせん黒人の発育速度はずば抜けている。それで対抗上「これもう幼女じゃね?」といった画像が次第に数を増し、周囲の不安を掻き立てていったのである。
- そしてある時当然、とある黒人男性アカウントが「パパ」モードに入った。「そうまでして勝って何になる?」。そして以降、同種の企画について黒人は参加しない(周囲も巻き込まない様に配慮する)様になっていったのである。
不思議な事にこのルール、今日なお守られ続けている。新人は果たしてどうやってそれについて知らされているのだろうか?
*この記述が実は2017年時点。2019年までにこのルールを頑なに守ってきた世代は概ね(私も含め)引退してしまった模様。 - 当時のTumblrでは「(あくまでポルノ性皆無の内容に限った)Lollita写真投稿ブーム」なるものがあって、白人系もアジア系もせっせと連日関連投稿を競い合っていた。
- 窮屈な体型矯正下着とも無縁。眠ければいつでも眠り放題。
*おそらく「階段を降りる時、足元が全く見えないのが怖い」と嘆く巨乳女子や、「自室じゃ下着姿でゴロゴロいながらインターネットだよね?」とカミングアウトするNerdy Girlsが共感票を大量獲得してるのと表裏一体の関係。
- 一つ上のニンフェット層にとっては「思い出したくない黒歴史に満ちた直近の過去」。さらにその上のハイティーン以上にとっては「時として回帰したくなるノスタルジーの対象」という感じ?
②ニンフェット(nymphet、9歳〜14歳)アカウント
- 集団的結束力が高く、攻撃的。何が彼女達の逆鱗に触れるか全部覚えてないと生き延びられない時代というのが確かに存在した。
*例えば2010年から2013年にかけてのTumblrなら「My Little Ponyを侮辱するホモケモパロディ画」なんて撒けば確実にその日のうちに死ねた。とはいえ最近は当事者側が随分と腐ってきた様で…まぁこれも「旧支配者層が去った」影響の一つで良いも悪いもいよいよない。全部腐ってワァワァワァ…
- 一つ上の「ハイティーン以上」層に仕切られるのを嫌い、抗争状態に陥ったこともある。一時期はNarutoやThe Legend of Korraの画像を撒くと召喚可能だった(2017年以前)。対抗組織たるBelieber(Justin Bieberの狂信的ファン層)が自然解散に追い込まれたせいか、NarutoもThe Legend of Korraも放映が終わってしまったせいか最近あまり見掛けない(2017年時点)。元々Facebookの裏アカウントだったみたいだし、数を恃む性壁から知人に誘われてInstagramに引っ越してしまったのかもしれない。
③ハイティーン(late teens)以上(15歳〜)
心理学分野における対象関係論(Object relations theory)創始者たるメラニー・クライン女史の観点からすれば(実年齢に関係なく)かかる感情の疾風怒濤期を躁状態と鬱状態を往復しながら、曲がりなりにも自分なりのアイデンティティ(その後も揺らぎ続け、修正を余儀なくされ続けるから「どんな嵐の最中でも羅針盤として機能する」観測原点と呼ぶべきやも)を樹立する展開が「女性として一人前に成熟する」事を意味するものらしい。
こういう話には必ずある種の経済的自立なる側面もついて回るからややこしい?
いずれにせよ、当時こういったドロドロをネット上に打ち撒け共有しながら大人になった世代は、もうTumblrには残ってない…ならば2020年代は何処から出発すべきなの?
ちなみに以下は本日衝撃を受けた「Sting 2011年モスクワ・ライブ」でのRussians演奏。へぇ、交響曲楽団バックだとこんなにも大人びたジャズ・アレンジに…
1980年代のアリストファネスとして音楽史にその名を刻んだStingが、皮肉屋として油の乗り切った時期に発表したマスターピースの一つ。「ロシア人も欧米人の様に子供達を愛してる事を祈ってる」なるサビの文言が「広島に投下された原爆の名前がlittle boyだった現実」と重く絡んできて、後にSting自身も「悪ふざけが過ぎた」と反省。
へぇ「本歌」の人、亡命過程で日本音楽界にも足跡を…で、モスクワ公演時に全然別のアレンジになったのは、もしかして…
というか(1960年代の日本音楽に多大な影響をセルジュ・ゲンズブールを例に挙げるまでもなく)日本人だけでなく欧米人もロシア=ウクライナという恐るべき現実。まぁムソルグスキー「展覧会の絵(露:Картинки с выставки; 仏: Tableaux d'une exposition、1874年)」だって、ロシア精神の起源を探訪する旅の果てに辿り着くのが「キエフの大門(露:Богатырские ворота - в стольном городе во Киеве -,仏:La grande porte de Kiev)」ですからね。
さて2020年代とは、どんな時代になるのやら…