諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【雑想】「いくつかの言語、例えばマルタ語でreは王を意味する」

週刊ヤングジャンプ連載の石田スイ「東京喰種:re(トーキョーグール:re、第1部2011年〜2014年、第2部2014年〜)」がいよいよ佳境に。 東京喰種トーキョーグール:re 7 (ヤングジャンプコミックス) posted with ヨメレバ 石田スイ 集英社 2016-06-17 Amazon …

【雑想】この旗は決っして濡れてはいけない

以下の投稿で取り上げた中国の坛九(Tan-Jiu)画師の出世作。 ochimusha01.hatenablog.com いかなる検閲基準でも引っ掛け様のない社会風刺…このエピソードを契機として「Their Stories」は国際的人気コンテンツに。 www.tumblr.com

【雑想】言論統制の不可能生と可能性

最近「Twitter遮断」を宣言したトルコのエルドアン首相がそれに失敗した挙句の果てに、クーデターでTwitterからしか発言出来なくなる事件がありました。 jp.wsj.com エルドワン大統領の所在地は不明。iPhoneを通じて国民に対してクーデターへの対峙を呼びか…

「美人」の基準はどう推移してきたか?

伝説の老舗SM雑誌として名高い「奇譚倶楽部(1947年〜1983年)」の編集者がこんな事を書いてました。 「奇譚クラブ」の絵師たち (河出文庫) posted with ヨメレバ 濡木 痴夢男 河出書房新社 2004-07-02 Amazon Kindle 「エロティズムこそ不変なんてとんで…

【雑想】鹿鳴館スタイルとエフォートレス・シックの狭間?

日本では「鹿鳴館」が建設された明治16年(1883年)から、それが民間に払い下げられた明治22年(1889年)にかけてを「鹿鳴館時代」と言ったりします。その間は日本の風俗習慣の欧化を目指して明治政府の要人や日本の華族や外国大使などがしばしば集って夜会…

日本独特の放送禁止用語「surrender monkeys」について。

ochimusha01.hatenablog.com ところで日本人はどれだけ覚えているのでしょうか。 皇帝ナポレオン三世は明治維新に際して幕府側に肩入れしつつ大量の割譲地獲得を目指していた事を。*現代のフランス狂信者達が「明治維新こそ日本人を堕落させた絶対悪。あら…

【カリブ海不在地主】【ネイボッブ】【南アフリカ】「大英帝国の誇らしい伝統」の暗黒面

以下の投稿では少しばかり大英帝国の事を褒めすぎたかもしれません。 ある意味大英帝国はジェントリー階層の良心によって支えられてきた訳ですが、裏を返せば野蛮な同国人によって絶えず存続の危機に立たされてきたのもまた事実だからです。 ネイボッブ(nab…

【雑想】移民問題が浮かび上がらせる14世紀欧州地図?

最近「欧州諸国のオリジナル住民率」なる地図が出回ってます。 見ての通り近世史に名前の登場する地域(フランス、ロシア、スェーデン、イギリス、オランダ、ベルギー、オーストリア、ドイツ、スペイン)は軒並み「メンバーの出入り」が相対的に激しいのです…

【雑想】平和は戦争より金になる

ここ数日「軍産複合体(Military-industrial complex, MIC)」の話題が国際SNS上で微妙にリバイバルしてる様です。昔はコングロマリット(conglomerate:複合共同体)と呼んでた気がします。「コングロマリットは必ず軍需産業にもコミットする」みたいなニュ…

フランス人の理神崇拝と日本人の折衷主義

良くも悪くもフランス人は日本人の感性にある種の基本的共感を抱く様です。背景にあるのはどちらも「何が来ても動じず捌く不動心の様なもの」? ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ(1903年-1912年)」第七巻 家の中(1909年) 宗教的熱意は、宗教のみが有…

「皇帝ナポレオン」は誰が誕生させたのか?

フランスがナチスドイツの占領下に入った時、フランス有識者は「ナポレオンの再来」と考えたそうです。「どっちの?」ではなく「どっちも」なんですね、この場合。 ナポレオン・ボナパルトは大統領はコルシカ島の貧乏貴族出身。ルイ・ナポレオンは亡命生活が…

「左翼VS右翼」概念の起源としてのフランス政治

「左翼」と「右翼」の起源。それは一般にフランス革命後の国民議会で議長席から見て右側の席を旧秩序の維持を支持する勢力(王党派、貴族派、国教派など)が、左側の席を急進派(共和派や世俗主義者)が占めた事に由来するとされています。 しかし実は「フラ…

【雑想】匕首伝説(Dolchstoßlegende)と共産主義の精神

「匕首伝説(Dolchstoßlegende)」…「タンネンベルクの英雄」にして大統領内閣時代のワイマール体制下で大統領に就任したヒンデンブルグが当時のドイツに広めた流行語。「背後の一突き伝説」ともいう。ドイツが第一次世界大戦で敗北したのは、その勝利阻止す…

「金ならぬ羊のなる木」の歴史

カール・マルクスいわく「人間が自由意志と思い込んでいる代物なんて、所詮は社会の同調圧力によって強制的に型抜きされた既製品に過ぎない」。カート・ヴォネガット・Jrいわく「人間はお金(Money)の夢を見る。蜜蜂が蜂蜜(Honey)の夢を見る様に」。あえ…

「ヒトラー再来」の正しい恐れ方

大まかな処方箋としてはこんな感じ? ①「あらゆる暴力を独占的に行使して思想統制まで敷く独裁者」は、突如現れて人々を暴力とプロパガンダで屈服させ始める訳ではない。泥沼化した内ゲバや密室政治を背景に「それなりに利用価値はあるが、自ら大それた事は…

いかにしてルイ・ナポレオンは問題児から皇帝に成り上がったか?

フランス第二帝政(Second Empire Français、1852年〜1870年)発足に向けての流れを自ら生み出してしまった「赤旗の皆さん(事あるごとに三色旗が象徴する調和の精神を蹂躙しようとする急進派共和主義者達)」も大概でしたが… 最終勝者となった皇帝も皇后も…

「元祖不良少女」としてのナポレオン3世皇后

フランス第二帝政期(1852年〜1870年)が残した最大の果実はパリのオペラ座とパリ万国博覧会を参考とする改装により現出した「世界初の百貨店」ボン・マルシェと言われています。 産業革命が軌道に乗り、消費経済の主役が王侯貴族や聖職者からブルジョワ階層…

【雑想】デーブ・スペクターが面白い事を言う時は日本が危ない。

デーブ・スペクターが面白くない事を言ってるうちは日本は安泰。逆にデーブ・スペクターが面白い事を言い出したら日本は危ない。 選挙終わってから候補や政党や支援団体のことを特番で見せられてもどうしろと言うんですか? 遅いだろう!全く役に立たない。…

「負け犬」の文学史・序章

日本においては朝廷での政争における藤原氏の圧勝が「源氏物語」を、武家の惣領争いにおける源氏の勝利が「平家物語」を生んだとされています。 そういえば「万葉集」を編纂したのも没落過程にあった大伴氏。京都から遠く離れた僻地に赴任した人々が心情を吐…

1度目は悲劇、2度目は喜劇…ならば5度目は?

エンターテイメント業界ではしばしばこんな事が言われます。「善悪のはっきりしていた時代はよかった。誰からも愛される正義の味方。誰からも憎まれる悪役。そうした存在の設定が容易で、ドラマもつくりやすくて。それに比べて最近は全く駄目だ。誰も何が正…

地獄の有様だったフランス初の普通選挙

現在ではイタリアを代表するパスタ料理の一つとなったカルボナーラ(Carbonara)には謎があります。考えてもみてください。長らく流通網が未発達だったイタリアに「(すぐ駄目になる)新鮮な卵と牛乳の使用を前提とする料理」がどれくらいありますか? こう…

明治維新は「プロレタリア革命」だった?

18世紀欧州史を眺めていると、フランスはひたすら優雅な「ベルばら」の世界。宮廷を仕切る女主人が「ポンパドール夫人→デュバリー夫人→マリー・アントワネット王妃」と推移していった時代です。浪費家ながら宰相の器だったポンパドール夫人の目が行き届いて…

夢の王国(Magic Kingdom)としてのサウジアラビアの終焉?

まずは亡くなった方全員の御冥福をお祈りさせて頂きます。聖地メディナで自爆テロがありました。日本では日本人犠牲者も出たダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件の方が話題となってますが、実は深刻度が一段違ってたりします。 日本のネットには「昔と違って…

そもそも「ブルジョワ革命」なんて実在しなかった?

市民階級/有産市民層/ブルジョワ/ブルジョワジー フランスのアンシャン=レジーム下では商工業者は農民と共に第三身分に属し、人口の多数を占め、その生産と経済を担っていたが、政治的には無権利の状態に置かれていた。しかし、絶対王政のもとで、コルベ…

「最後は勝った」フランスのブルジョワ階層

砂糖の歴史を振り返ると18世紀フランスが意外と頑張ってる事実が浮かび上がってきます。いや、頑張ってるどころか英国を追い詰めてる感さえ… 【砂糖】1700年代 イギリス、フランス、オランダがギアナ海岸やカリブ海諸島で砂糖を増産。【珈琲】1714年 フラン…

政治的浪漫主義者としてのマルクス

最初に恋愛とロマンスを結びつけたのは「ジュリまたは新エロイーズ(Julie ou la Nouvelle Héloïse、1761)」のルソー(Jean-Jacques Rousseau、1712年〜1778年)といわれています。詳細は未確認ですが「各人のセルフイメージは幻想である」「恋愛は幻想共有…

政治的浪漫主義と体操とボディビル

フランスにおける政治的浪漫主義者達の大源流はまさにこの人でした。彼の生涯を辿る事は、近世ドイツにおけるブルジョワの在り方を確かめる事でもあります。そしてそれには思わぬオマケが… ホフマンと乱歩 人形と光学器械のエロス (理想の教室) posted with …

ロマン主義文学としての「フランダースの犬」

これまでも幾度か取り上げてきましたが英国人作家ウィーダの手になる児童文学「フランダースの犬(A Dog of Flanders、1872年)」って再読すればするほど、もうね…ところで巧みに胡麻化されてますが「(ネロ少年とパトラッシュが通う)ルーベンスが飾られた…

ゲーテとバイロン卿が発表した吸血鬼譚

以下、おそらく歴史上最も古い「(自らを死体と認識する)吸血鬼が、相手を同じ死体に変えようとする」描写。なんと「ロマン主義作品」でなく「ヴァイマル古典主義作品」… ゲーテ「コリントの花嫁(The Bride of Corinth、1797年)」 フーケ「ウンディーネ(…

54歳で16歳の少女と再婚したルーベンス

話題になってる様なので便乗。まさかハフィントンポストまで取り上げるとは… www.huffingtonpost.jp www.youtube.com *余談ですが「フランダースの犬」のOP曲の歌詞って、あの悲惨なエンディングの後に流れる事を想定した様な内容。何せ全ての言及が過去形…