諸概念の迷宮(Things got frantic)

歴史とは何か。それは「専有(occupation)=自由(liberty)」と「消費(demand)=生産(Supply)」と「実証主義(positivism)=権威主義(Authoritarianism)」「敵友主義=適応主義(Snobbism)」を巡る虚々実々の駆け引きの積み重ねではなかったか。その部分だけ抽出して並べると、一体どんな歴史観が浮かび上がってくるのか。はてさて全体像はどうなるやら。

中世史

英国宮廷を騒がせ続けた「外国人妖姫」達

中世英国宮廷史は輿入れしてくる外国人妖姫の大量暗躍に彩られている。 背景には「フランス国王の家臣にしてイングランド王」といった奇妙な政治的状況などがあった。

「欧州封建時代」とは何だったのか?

ウィリアム・マクニール「ヴェネツィア(enice: the Hinge of Europe, 1081-1797、1978年)」によれば、732年頃にカロリング家の宮廷で恐るべき戦術が発明された。鎧兜に身を固めた職業戦士による乗馬突撃の一種だが片手に盾、片手に長槍を構えて激突の瞬間…

カール大帝について日本人が知っておくべき事?

そもそもフランク族(フランス語: Francs, ラテン語: Franci, ドイツ語: Franken, 英語: Franks)とは特定の部族ではない。匈奴(Xiōngnú、紀元前5世紀 - 93年頃)やイロコイ連邦(Iroquois Confederacy/ Haudenosaunee、17世紀~)同様に部族連合の一種であ…

都市から国家に(欧州の経済的中心の歴史的推移)

大航海時代到来によって欧州経済の中心が地中海沿岸から大西洋沿岸に推移するまで、(ミラノを中心とする)イタリア北部や(フィレンツェを中心とする)イタリア中部とフランドル地方は並列的に発展してきた。 その歴史はどちらも都市の興亡によって彩られて…

北方ルネサンスとは何であったのか

ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1 ここに「北方ルネサンス(アルプス以北の北ヨーロッパの美術運動を意味すると同時に、イタリア以外での全ヨーロッパのルネサンス運動の意味もある)にも触れるべき」なんて指摘もあったけど、それは…

「北伊、中伊とは何であったのか?」

www.amazon.co.jp 私の投稿、概ねイタリア史関連については塩野七生「ルネサンスとは何であったのか(2001年)」と論拠が重なるのだけれど、この本のAmazonコメント欄に酷評が多くて笑った。「オランダやヴェネツァの繁栄についても、もっとしっかり書くべき…

ウンベルト・エーコの「テキストの迷宮」

241夜『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ|松岡正剛の千夜千冊 コンピュータにはもともとハードウェアにもとづいたプログラムの回路というものがある。その上にソフトウェアが走るためのOSがある。そこでそのOSに『薔薇の名前』の内容(コンテンツ)をアル…

唯物史観とイタリア・ルネサンス

実は「人間集団の上部構造(法律、政治、社会)を規定する下部構造(生産、経済)は原始共産制、古代奴隷制、封建社会、資本主義社会、共産主義社会の五段階を経る」とする唯物史観は、18世紀に栄えたスコットランド啓蒙主義の丸パクリである。 マルクスがそ…

十字軍運動とヴェネツィアの覇権

欧米の歴史観では割と普通に「カール大帝の征服事業(9世紀)」「ヴァイキング(9世紀~11世紀)」「ノルマン人の征服事業(11世紀~12世紀)」「十字軍運動(11世紀末~13世紀)」「イタリア戦争(15世紀末~16世紀前半)」が連続的に語られる。その一方…

スイス「武装中立」の裏側で

スイスの文化史学者ブルクハルト(Carl Jacob Christoph Burckhardt,1818年~1897年)は、ルネサンス期イタリアを分析して「権力は、何者がそれを行使するにしても、それ自体においては悪である」という結論に到達した。ここで断罪されているのは概ね「(領…

ドラマ性に欠ける自由交易圏側の歴史

ハプスブルグ帝国に組み込まれる事を拒絶して独立したスイスの文化史学者ブルクハルト(Carl Jacob Christoph Burckhardt,1818年~1897年)は、シスマ(Schisma、教会分裂)期(1378年~1417年)に領主化した教皇とその背後でのボルジア家やメディチ家の暗躍…

「上からの自由主義」が日本にもたらしたもの

それは「自由のあるところには秩序はない」とする立場と「究極の自由主義は専制の徹底によってのみ達成される」とする立場の究極の意味での中庸… こういう歴史的展開の裏側には「人間にしか感動出来ない」欧米的人間中心主義(Humanism)が存在しているのか…

「上からの自由主義」がフランスにもたらしたもの

フランスでは以下の様な人物が「上からの自由主義を目指した冒険者達」として語り継がれる。 ホイジンガ「中世の秋(1919年)」においても多くのページが割かれた公益同盟戦争(1465年~1483年)の盟主ブルゴーニュ公シャルル(Charles le Téméraire/シャル…